HOME » 屋根修理を依頼する前に » 屋根修理と火災保険 » 【火災保険で屋根の雹(ひょう)被害を修理!】補償の対象?申請方法は?賢く使う全知識

「ゴロゴロ、バチバチッ! まさか雹(ひょう)で屋根がこんなことになるなんて…」
「屋根の修理費用、高そうだけど、火災保険って使えるの?」
「火災保険の申請って、どうすればいいの?なんだか難しそう…」

近年、ゲリラ豪雨と共に、各地で大きな雹(ひょう)による被害が報告されています。大切なお住まいの屋根が、突然空から降ってきた氷の塊によって傷ついたり、穴が開いたりしてしまったら、ショックと共に修理費用の心配が頭をよぎりますよね。

でも、諦めないでください! 雹による屋根の被害は、多くの場合、ご加入の「火災保険」で修理費用をカバーできる可能性があるのです。

この記事では、
「火災保険の『雹災(ひょうさい)補償』って何?」
「どんな屋根の雹被害が保険の対象になるの?」
「火災保険を申請する具体的な手順と必要なものは?」
「保険金請求で損をしないための注意点や、悪質な業者に騙されないためのポイントは?」
といった、火災保険を活用した屋根の雹被害修理に関するあらゆる疑問を、初心者の方にも分かりやすく徹底的に解説します!

目次

火災保険の「雹災(ひょうさい)補償」とは?~あなたの保険は大丈夫?~

多くの方が「火災保険」と聞くと、文字通り「火事」の際の保険と考えがちですが、実は現在の火災保険の多くは、火災だけでなく、様々な自然災害による損害も補償の対象としています。そして、その自然災害の一つが「雹災(ひょうさい)」です。

雹災補償とは、空から降ってくる直径5mm以上の氷の塊である「雹(ひょう)」によって、建物や家財に損害が生じた場合に、その修理費用などを補償してくれるものです。

ご自身の火災保険に「雹災補償」が付いているか確認しましょう!

  • 一般的な火災保険の多くは、「風災・雹災・雪災」がセットで基本補償に含まれています。
  • しかし、保険商品や契約プランによっては、雹災補償がオプション扱いになっていたり、補償範囲が限定されていたりするケースも稀にあります。
  • また、住宅ローンを組む際に加入した火災保険などでは、補償内容がシンプルで、雹災が含まれていない可能性もゼロではありません。
  • まずは、お手元の保険証券を確認するか、保険会社または代理店に問い合わせて、ご自身の契約内容をしっかりと把握することが大切です。

どんな屋根の雹(ひょう)被害が火災保険の対象になるの?

具体的に、どのような屋根の雹被害が火災保険の補償対象となるのでしょうか?

主な補償対象となる屋根の損害例

  1. 屋根材の破損・ひび割れ・欠け
    • 雹の直撃により、瓦が割れたり、スレート屋根にひびが入ったり、屋根材の一部が欠けたりした場合。
  2. 屋根材のへこみ・変形
    • 金属屋根(トタン、ガルバリウム鋼板など)が雹によってへこんだり、変形したりした場合。
  3. 屋根材表面の傷・塗装の剥がれ(雹痕)
    • 雹が当たったことによる多数の傷(雹痕)や、それによる塗装の剥がれ。これが原因で将来的にサビや劣化が進む可能性があると判断されれば、補償の対象となることがあります。
  4. 棟板金(むねばんきん)などの役物の損傷
    • 屋根の頂上部や端部を覆う金属製の棟板金などが、雹によってへこんだり、歪んだり、浮いたりした場合。
  5. 雨樋(あまどい)の破損・変形
    • 屋根に付属する雨樋が、雹によって割れたり、穴が開いたり、変形したりした場合。
  6. 天窓(トップライト)の損傷
    • 天窓のガラスやアクリルドームが雹によって割れたり、ひびが入ったりした場合。
  7. 太陽光パネルの破損(条件あり)
    • 住宅に設置されている太陽光パネルが雹で破損した場合、火災保険の「建物」の補償対象に含まれていれば補償される可能性があります。ただし、契約内容や保険会社によって扱いが異なるため、確認が必要です。後付けの場合は、保険金額の変更手続きが必要なこともあります。

家財への被害も対象になる場合が!

雹によって屋根や窓ガラスが破損し、そこから雨水などが吹き込んで室内の家具や家電製品(家財)が損害を受けた場合、火災保険で「家財」も補償対象としていれば、その損害もカバーされることがあります。
(ただし、窓の閉め忘れなど、居住者の不注意による場合は対象外となることがあります。)

自動車の被害は対象外

カーポート下の自動車が雹で損傷した場合、自動車そのものの被害は火災保険ではなく、自動車保険の車両保険の対象となります。

火災保険が適用されないケースも知っておこう!~こんな場合は要注意~

ポイント

雹による屋根被害でも、以下のような場合は火災保険の補償対象外となる可能性が高いので注意が必要です。

  1. 経年劣化による損傷と判断された場合
    • 雹が降る前から既に屋根材が著しく老朽化しており、雹がなくても近いうちに修理が必要だったであろうと保険会社に判断された場合。
    • この「経年劣化」か「雹災による突発的な被害」かの判断は、専門家でも難しい場合があり、保険会社の鑑定人の判断が重要になります。
  2. 損害額が免責金額(自己負担額)以下の場合
    • 多くの火災保険には「免責金額」が設定されています。これは、損害が発生した際に契約者が自己負担する金額のことです。修理費用がこの免責金額に満たない場合は、保険金は支払われません。
    • 免責金額を高く設定すると月々の保険料は安くなりますが、いざという時の自己負担額は増えることを理解しておきましょう。
  3. 被害発生から3年以上経過している場合
    • 保険法により、保険金の請求期限は原則として被害発生から3年以内と定められています。時間が経つほど、被害の原因が雹であることの証明も難しくなります。
  4. 故意または重大な過失による損害の場合
    • わざと屋根を壊したり、明らかに危険な状態を放置したりしていた場合は補償されません。
  5. 屋根の機能に支障がない軽微なへこみや傷の場合
    • 特に金属屋根のへこみなどで、美観上の問題はあっても、屋根としての防水機能などに支障がないと判断された場合、補償の対象外となることがあります。
  6. 過去に同じ箇所の損害で保険金を受け取り、修理をしていなかった場合
    • 以前に同じ箇所の雹被害で保険金を受け取ったにもかかわらず、その修理を行っていなかった場合、再度同じ箇所が被害を受けても保険金は支払われません。

【ステップ解説】火災保険を使った屋根の雹(ひょう)被害修理の流れ

実際に雹で屋根に被害が出た場合、火災保険を申請して修理を行うまでの一般的な流れを把握しておきましょう。

Step 1:保険会社への連絡と被害状況の記録

  • まず保険会社(または代理店)に連絡: 雹被害に遭った旨を伝え、保険金請求の意思を伝えます。契約者名、保険証券番号、被害発生日時、被害状況などを伝えられるように準備しておきましょう。
  • 被害状況の写真・動画撮影: 保険会社に連絡する前、または業者が点検に来る前に、ご自身で被害状況を写真や動画で記録しておきましょう。屋根全体、被害箇所(遠景・近景)、可能であれば落ちてきた雹の大きさなどが分かるように撮影します。(屋根に登るなど危険な行為は絶対にしないでください)

Step 2:信頼できる屋根修理業者へ点検・見積もりを依頼

  • 専門業者に調査を依頼: 屋根修理の専門業者に連絡し、被害状況の詳細な調査と、修理のための見積書の作成を依頼します。この際、「火災保険を利用して修理したい」と伝えておくと、後の手続きがスムーズです。
  • 業者からの提出書類: 業者には、保険申請に必要な「修理見積書」と「被害状況が分かる写真」を作成・提出してもらいます。

Step 3:保険会社への必要書類の提出

  • 保険会社から送られてくる、またはウェブサイトからダウンロードできる「保険金請求書」や「事故状況報告書」などの書類に必要事項を記入します。
  • 修理業者が作成した「修理見積書」と「被害状況写真」、その他保険会社から指示された書類(例:建物登記簿謄本など)を揃えて、保険会社に提出します。

Step 4:保険会社による審査・損害調査(鑑定)

  • 提出された書類に基づき、保険会社が保険金の支払い対象となるか、支払われる場合の金額などを審査します。
  • 被害状況や請求金額によっては、保険会社から委託された損害保険鑑定人が現地を訪れ、被害状況を詳しく調査(鑑定)することがあります。鑑定人の調査には立ち会い、被害状況を正確に伝えましょう。

Step 5:保険金額の確定と通知

  • 審査・調査が完了すると、保険会社から支払われる保険金額が決定され、電話や書面で通知が来ます。
  • 通知内容(保険金額、免責金額、支払い条件など)をよく確認しましょう。

Step 6:屋根修理工事の契約と実施

  • 保険金額に納得できれば、修理業者と正式に修理工事の契約を結びます。
  • 工事が完了したら、業者に修理費用を支払い、領収書などを受け取ります。

Step 7:保険金の受け取り

  • 修理完了後、必要な手続きを経て、保険会社から指定の口座に保険金が振り込まれます。

【表】火災保険申請の主な流れとポイント

ステップ内容ポイント・注意点
1. 保険会社連絡被害発生を報告、請求意思を伝達保険証券を手元に準備。被害日時・状況をメモ。
2. 被害記録・業者依頼写真・動画撮影。修理業者に点検・見積もり依頼安全第一。屋根には登らない。火災保険利用を業者に伝える。
3. 書類提出保険金請求書、事故状況報告書、見積書、写真などを保険会社へ提出記入漏れや不備がないように注意。コピーを保管。
4. 審査・鑑定保険会社による書類審査。場合により鑑定人による現地調査鑑定人調査には立ち会い、正確な情報提供を。
5. 金額確定通知保険会社から支払われる保険金額の通知内容をしっかり確認。不明点は質問。
6. 修理契約・実施保険金額納得後、修理業者と契約し工事実施急を要する場合を除き、保険金額確定後に契約するのが安心。
7. 保険金受取修理完了後、保険金受け取り

火災保険請求で損しないための重要知識と悪質業者への対策

火災保険を賢く活用するためには、いくつか知っておくべき重要なポイントがあります。また、残念ながら火災保険の利用を悪用しようとする悪質な業者も存在するため、注意が必要です。

1. 免責金額(自己負担額)の確認

ご自身の保険契約の免責金額を把握しておきましょう。修理費用が免責金額以下の場合は、保険金は支払われません。

2. 「原状回復」が基本

火災保険で補償されるのは、基本的に「被害を受ける直前の状態に戻すための費用(原状回復費用)」です。被害箇所以外の修理や、ついでにグレードアップするような工事費用は、全額補償の対象とはならないのが一般的です。

3. 保険金が下りない場合の対処法

もし保険会社の査定結果に納得がいかない場合は、諦めずに対応しましょう。

  • 追加資料の提出: 被害が自然災害によるものであることを客観的に示す追加の資料(気象データ、専門家の意見書など)を提出することで、再査定の余地が生まれることがあります。
  • 保険会社のお客様センターへの相談:担当者の判断だけでなく、会社全体としての見解を求めることができます。
  • そんぽADRセンター」への相談: 日本損害保険協会が運営する中立的な立場の紛争解決機関です。無料で相談でき、専門家がアドバイスや和解のあっせんを行ってくれます。

4. 悪質な業者に注意!こんな誘い文句は危険信号

  • 「火災保険を使えば無料で屋根修理ができます!」 → 保険金が必ず下りる保証はなく、免責金額や補償範囲によっては自己負担が発生します。
  • 「保険申請は全て代行しますので、お任せください!」 → 保険申請は契約者本人が行うのが原則です。高額な申請代行手数料を請求されたり、虚偽申請に加担させられたりするトラブルがあります。
  • 「保険金が下りるように、こちらでうまくやります」 → 被害を過大に申告したり、経年劣化を災害のせいにしたりするような虚偽申請を勧める業者は悪質です。契約者自身が不正請求の責任を問われる可能性があります。
  •  契約を急がせる、強引な勧誘: 「今すぐ契約しないと大変なことになる」などと不安を煽り、冷静な判断をさせずに契約を迫る業者には注意が必要です。

信頼できる修理業者を選ぶことが最も重要です。 火災保険を利用した修理実績が豊富で、親身に相談に乗ってくれる業者を選びましょう。

まとめ:屋根の雹被害、火災保険を正しく理解し、賢く活用しよう!

突然の雹(ひょう)による屋根の被害は、誰にでも起こりうる災難です。しかし、ご加入の火災保険を正しく理解し、適切に活用することで、修理費用の負担を大幅に軽減できる可能性があります。

火災保険を活用した屋根の雹被害修理で成功するための重要ポイント

  • ご自身の火災保険に「雹災補償」が付いているか確認する。
  • 被害に遭ったら、速やかに保険会社に連絡し、被害状況を記録する。
  • 信頼できる屋根修理業者に点検・見積もりを依頼し、保険申請のサポートを受ける。
  • 免責金額や補償範囲など、保険契約の内容を理解しておく。
  • 「無料で修理できる」といった甘い言葉を謳う悪質な業者には注意する。
  • 保険金の支払い額が確定してから、正式に修理契約を結ぶのが原則。
  • 保険会社の査定に納得がいかない場合は、諦めずに相談窓口を利用する。

火災保険は、万が一の際に私たちの生活を守ってくれる大切な備えです。雹被害に遭った際には、慌てずに、この記事で解説したポイントを参考に、賢く火災保険を活用して、安心できる屋根修理を実現してください。

クイック屋根工事

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