「屋根のてっぺんの金属(棟板金)が浮いているって言われたけど、修理にいくらかかるの?」
「屋根の板金工事の見積もりをもらったけど、この単価って適正?」
「工事の種類がたくさんあって、どの部分にどれくらいの費用がかかるのか分からない…」
スレート屋根や金属屋根に欠かせない「板金(ばんきん)」。
屋根の頂点や面と面のつなぎ目など、雨漏りの急所となる部分を水から守る、非常に重要な部材です。
この板金は、経年劣化や台風などの強風で「釘が抜ける」「浮く」「剥がれる」「錆びる」といった不具合が発生しやすく、放置すれば深刻な雨漏りに直結します。
この記事では、そんな屋根の板金工事の費用に特化して、
- 【単価表】棟・谷・ケラバなど、場所別の修理単価を一覧で紹介
- 「交換」「塗装」「ビス留め」工事内容別のリアルな費用相場
- 単価が高くなる要因と、費用を賢く抑えるコツ
- 板金工事以外の修理方法(カバー工法・葺き替え)との費用比較
などを、屋根修理が初めての方にも分かりやすく、とことん丁寧に解説します。この記事を読めば、あなたの家の屋根に必要な板金工事の適正な費用が分かり、安心して業者に依頼できるようになります。
1.【単価表】屋根の板金工事、場所別の費用はいくら?
屋根の板金工事の費用は、「どの部分」を「どのような方法で」修理するかによって大きく変わります。まずは、工事内容別の単価表で、おおよその費用感を掴みましょう。
| 工事場所 | 修理内容 | 1mあたりの単価(m単価) | 費用総額の目安(足場代別途) |
|---|---|---|---|
| 棟板金(むねばんきん) (屋根のてっぺん) | 交換(新規設置) | 6,000円~10,000円/m | 8万円~20万円 |
| 釘(ビス)の打ち直し | 2,000円~3,000円/m | 3万円~8万円 | |
| 塗装 | 2,500円~4,000円/m | 3万円~8万円 | |
| 谷板金(たにばんきん) (屋根の谷部分) | 交換(新規設置) | 8,000円~15,000円/m | 15万円~30万円 |
| 部分補修(コーキング等) | 3,000円~5,000円/m | 5万円~10万円 | |
| ケラバ水切り (屋根の斜めの端) | 交換(新規設置) | 4,000円~7,000円/m | 5万円~15万円 |
| 雨押え(あまおさえ)板金 (屋根と壁の境目) | 交換(新規設置) | 5,000円~8,000円/m | 5万円~15万円 |
| 軒先水切り (屋根の先端) | 交換(新規設置) | 4,000円~7,000円/m | 5万円~15万円 |
【最重要】上記の費用に「足場代」は含まれていません!
2階建て以上の住宅で安全に作業するためには、別途15万円~25万円程度の足場費用がかかります。そのため、部分的な板金修理であっても、総額は高額になることが多いです。
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2. 屋根の板金工事、5つの主な種類と劣化症状
「棟」「谷」と言われても、どこのことか分かりにくいですよね。屋根のどの部分にどんな板金が使われているのか、その役割と劣化症状を解説します。
① 棟板金(むねばんきん)
- 場所: 屋根の最も高い頂点部分。
- 役割: 屋根面同士の接合部を覆い、雨水の浸入を防ぐ。
- 劣化症状: 釘の浮き・抜け、強風による浮き・飛散、サビ、継ぎ目のコーキング劣化。台風被害が最も多い箇所です。
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② 谷板金(たにばんきん)
- 場所: 屋根の面と面が谷状に交わる部分。
- 役割: 雨水を集めて軒先へ流す「雨の通り道」。
- 劣化症状: 落ち葉やゴミの詰まりによるサビ・穴あき。雨漏りリスクが非常に高い危険箇所。
③ ケラバ捨て水切り
- 場所: 屋根の斜辺の端(破風板との境目)。
- 役割: 屋根材の下に差し込み、吹き込んできた雨水を排出する二次防水の役割。
- 劣化症状: 経年による変形、サビ。
④ 雨押え水切り板金
- 場所: 1階の屋根(下屋)と2階の外壁が接する部分。
- 役割: 壁と屋根の取り合い部分からの雨水浸入を防ぐ。
- 劣化症状: 継ぎ目のコーキング劣化、サビ、変形。雨漏りの原因になりやすい箇所。
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⑤ 軒先水切り
- 場所: 屋根の先端、雨樋が付いている部分。
- 役割: 屋根材を伝ってきた雨水を、スムーズに雨樋へ導く。
- 劣化症状: サビ、変形。
3. 板金工事だけじゃない!屋根修理の方法と費用比較
屋根全体の劣化が進んでいる場合、板金の部分修理だけでなく、より大規模な工事が必要になることもあります。
| 修理方法 | 工事内容 | 30坪の費用相場(足場代込み) | こんな場合におすすめ |
|---|---|---|---|
| 屋根塗装 | 屋根全体を塗り替える | 40万円 ~ 80万円 | 板金に軽微なサビや色あせが見られる場合。防水性を回復させる。 |
| カバー工法 | 既存の屋根の上に新しい金属屋根を被せる | 80万円 ~ 150万円 | 屋根材自体の劣化が進んでいるが、下地は健全な場合。 |
| 葺き替え工事 | 既存の屋根を全て撤去し、下地から新しくする | 100万円 ~ 240万円 | 雨漏りが発生し、下地まで腐食している最悪の場合。 |
プロの視点
築20年以上経過したスレート屋根などで、棟板金だけでなく屋根材自体の劣化も進んでいる場合は、部分的な板金交換よりも、将来的なメンテナンスも考慮して「カバー工法」や「葺き替え」を選択した方が、結果的にコストパフォーマンスが高くなるケースが多いです。
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4. 単価が高くなる要因と、費用を賢く抑えるコツ
見積もりの単価は、様々な要因で変動します。
単価が高くなる4つの要因
- 建物の階数: 3階建て以上は、足場の規模が大きくなり、資材の運搬も大変になるため割高になります。
- 屋根の勾配: 傾斜が急な屋根は、作業の危険性が増し、屋根足場が必要になるため、追加費用がかかります。
- 下地の劣化状況: 板金を固定している下地木材(貫板)が腐食している場合、その交換費用が追加で発生します。
- アクセスの悪さ: 工事車両が近くに停められないなど、資材の搬入が困難な立地は人件費が上乗せされることがあります。
費用を賢く抑える3つのコツ
- 外壁塗装と同時に行う
これが最も効果的な節約術です。屋根の板金工事にも外壁塗装にも「足場代」がかかります。同時に行えば、この足場代(15~25万円)が1回分で済み、まるごと節約できます。 - 火災保険を活用する
もし板金の破損原因が「台風」「強風」「大雪」などの自然災害であれば、ご加入の火災保険が適用され、修理費用(足場代も含む)が補償される可能性があります。 - 相見積もりを取る
必ず2~3社の専門業者から見積もりを取り、単価や工事内容を比較検討しましょう。これにより、適正な価格相場が分かり、不当に高額な請求をする業者を避けることができます。
5. まとめ
屋根の板金は、雨漏りを防ぐための最後の砦とも言える重要なパーツです。釘の浮きやサビといった小さなサインを見逃さず、適切な時期にメンテナンスを行うことが、家の寿命を延ばすことに繋がります。
- 屋根の板金工事は、場所と修理内容によって単価が異なる。
- 最もトラブルが多いのは「棟板金」。交換費用は8~20万円が目安(足場代別途)。
- 部分修理でも、2階建て以上なら「足場代」がかかるため総額は高くなる。
- 費用を抑えるなら、「外壁塗装との同時工事」が最も効果的。
- 成功のカギは、板金の劣化原因を正確に診断し、最適な工事を提案してくれる信頼できる業者選び。
「うちの屋根の板金、大丈夫かな?」と少しでも不安を感じたら、まずは信頼できる屋根の専門業者に無料点検を依頼し、現状を正確に把握することから始めてみましょう。
クイック屋根工事
私たちクイック屋根工事は、日本全国で建物の屋根を中心に、あらゆるリフォーム工事を手がけています。
【累計6,000件以上の施工実績】
屋根葺き替えや屋根カバー工事、屋根塗装、防水工事から、雨樋の修理、内装工事まで幅広い工事に対応。独自の全国派遣ネットワークにより、迅速な対応が可能です。各地で培った経験をもとに、地域の気候や建築様式に適した最適な修理方法をご提案いたします。
【専門資格を持つ職人が対応】
弊社では、厳しい加盟条件を満たした専門修理業者をご紹介します。すべての業者が「一級建築士」「屋根工事技士」などの資格を持つ専門家による監修のもと、豊富な経験を活かした施工を行います。
【お客様の声】
「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)
屋根やお家のリフォームのことなら、お気軽にご相談ください。