「家を建てるけど、屋根の形ってどんな種類があるの?」
「『寄棟屋根』ってよく聞くけど、どんな特徴があるんだろう?」
「切妻屋根と寄棟屋根、どっちがおしゃれで機能的なの?」
家づくりを考え始めると、必ずと言っていいほど目にする「寄棟屋根(よせむねやね)」。
切妻屋根(三角屋根)と並び、日本の住宅で非常に多く採用されている、人気の高い屋根形状です。
しかし、その落ち着いた美しい見た目の裏には、優れた機能性と、知っておかないと後悔するかもしれないデメリットが隠されています。
この記事では、「寄棟屋根とは何か?」という基本から、
- 他の屋根(切妻・片流れ)との決定的な違い
- 台風に強い!寄棟屋根が持つ6つのメリット
- 雨漏りリスク?デメリットと後悔しないための対策
などを、家づくりが初めての方にも分かりやすく、とことん丁寧に解説します。この記事を読めば、寄棟屋根の全てが分かり、あなたの理想のマイホームに最適な屋根形状かどうかを自信を持って判断できるようになります。
1. 寄棟屋根とは?落ち着いた風格を持つ「四方向」の屋根
寄棟屋根とは、屋根の最も高い部分である「大棟(おおむね)」から、4つの方向に屋根面が傾斜している形状の屋根です。
どの角度から見ても屋根面が見え、どっしりとした安定感と重厚感のある外観が特徴です。
和風建築はもちろん、洋風の住宅にもマッチし、街並みに調和する上品な印象を与えます。
他の屋根(切妻・片流れ)との違いは?
寄棟屋根と比較されやすい、代表的な2つの屋根形状との違いを見てみましょう。
| 屋根の種類 | 寄棟屋根 | 切妻(きりづま)屋根 | 片流れ屋根 |
|---|---|---|---|
| 形状 | 4方向への傾斜 | 2方向への傾斜 | 1方向のみの傾斜 |
| 外観 | 重厚感、落ち着き | シンプル、スッキリ | モダン、シャープ |
| コスト | やや高い | 安い | 安い |
| 雨漏りリスク | やや高い(接合部が多い) | 低い | 高い |
| 耐風性 | ◎ 非常に高い | ◯ | △ |
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2. なぜ選ばれる?寄棟屋根が持つ6つの大きなメリット
寄棟屋根が多くの住宅で採用されるのには、デザイン性だけでなく、優れた機能面でのメリットがあるからです。
メリット①:台風や強風に非常に強い(高い耐風性)
これが最大のメリットです。
4方向に傾斜した屋根面が、あらゆる方角からの風をうまく受け流すため、風圧に対する抵抗力が非常に高いです。そのため、台風の多い地域や、強風が吹きやすい立地の住宅に適しています。
メリット②:外壁を雨や紫外線から守ってくれる
4方向すべてに「軒(のき)」が出ているため、外壁が雨に濡れにくく、直射日光からも保護されます。これにより、外壁の汚れや劣化を防ぎ、長持ちさせる効果が期待できます。
メrito③:バランスの取れた美しいデザイン
どの方角から見ても屋根面が見える、均整の取れた美しいシルエットが魅力です。どっしりとした安定感と落ち着いた風格は、どんな街並みにも上品に調和します。
メリット④:建築の高さ制限に対応しやすい
建物を建てる土地によっては、「北側斜線制限」など、建物の高さを規制するルールがあります。寄棟屋根は、4方向に屋根が低くなっていく形状のため、屋根の高さを抑えやすく、これらの法的規制をクリアしやすいというメリットがあります。
メリット⑤:夏の日差しを遮り、室内を涼しく保つ
四方に伸びた軒が、夏場の高い位置からの日差しを遮ってくれます。室内の温度上昇を和らげ、冷房効率を高める省エネ効果も期待できます。
メリット⑥:軒下空間を有効活用できる
軒下のスペースは、雨に濡れにくい半屋外空間として、縁側やウッドデッキ、自転車置き場、物干しスペースなど、様々な用途に有効活用できます。
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3.【最重要】後悔しないために!寄棟屋根の5つのデメリットと対策
魅力的な寄棟屋根ですが、その複雑な形状ゆえのデメリットも存在します。これらを理解し、対策を講じることが後悔しない家づくりの鍵です。
デメリット①:雨漏りのリスクがやや高い
- 原因:
寄棟屋根には、屋根面同士がぶつかる「棟(むね)」や「隅棟(すみむね)」という接合部が、切妻屋根よりも多く存在します。これらの接合部分は、構造的に雨水が浸入しやすい弱点となります。 - 対策:
寄棟屋根の施工実績が豊富な、信頼できる業者に依頼することが最も重要です。また、10年~15年周期で、棟板金の点検や漆喰の補修といった定期的なメンテナンスを怠らないようにしましょう。
デメリット②:工事費用(初期・メンテナンス)が割高になる
- 原因:
屋根面が4つあり、複雑な隅棟の加工などが必要になるため、シンプルな切妻屋根に比べて使用する屋根材の量が多く、工事の手間もかかります。そのため、新築時の建築費用や、将来のリフォーム費用が割高になる傾向があります。 - 対策:
初期費用だけでなく、将来のメンテナンス計画まで含めたトータルコストで、他の屋根形状と比較検討することが大切です。
デメリット③:屋根裏(小屋裏)のスペースが狭くなる
- 原因:
4方向から屋根が中央に集まる形状のため、切妻屋根に比べて屋根裏の天井高が低くなり、有効活用できるスペースが狭くなります。 - 対策:
「広いロフトや屋根裏収納が絶対に欲しい」という場合は、寄棟屋根は不向きかもしれません。設計段階で、必要なスペースが確保できるかを確認しましょう。
デメリット④:屋根裏の換気が悪くなりやすい
- 原因:
構造が複雑で、空気が流れにくいため、屋根裏に湿気や熱気がこもりやすい傾向があります。 - 対策:
軒天換気や棟換気といった、適切な換気システムを設置することが必須です。これにより、結露やカビの発生を防ぎ、建物の耐久性を高めることができます。
デメリット⑤:太陽光パネルの設置効率が悪い
- 原因:
屋根面が4つに分割されているため、太陽光発電に最も効率の良い南向きの屋根面積が小さくなります。また、三角形の屋根面にはパネルを設置しにくく、十分な発電量を確保するのが難しい場合があります。 - 対策:
大容量の太陽光パネル設置を最優先に考える場合は、南側に大きな屋根面を確保できる「切妻屋根」や「片流れ屋根」の方が適しています。
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4. まとめ:寄棟屋根は、重厚な美しさと高い機能性を両立する選択肢
今回は、日本の住宅で広く愛されている「寄棟屋根とは何か」を解説しました。
- 寄棟屋根とは、4方向に傾斜する、重厚で安定感のある屋根形状。
- 最大のメリットは、あらゆる方角からの風に強い「耐風性」。
- デメリットは「雨漏りリスク」「コスト高」「屋根裏が狭い」ことだが、適切な設計と施工で対策可能。
- 太陽光パネルの設置を重視するなら、他の形状も要検討。
寄棟屋根は、正しく設計・施工し、定期的なメンテナンスを行えば、その美しい外観と優れた機能性で、長年にわたってあなたの家をしっかりと守ってくれる、非常にバランスの取れた素晴らしい屋根形状です。
家づくりで屋根の形に迷ったら、ぜひ寄棟屋根を選択肢の一つとして、そのメリットとデメリットをじっくり検討してみてください。
クイック屋根工事
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「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)
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