HOME » 屋根修理・雨漏り » 屋根カバー工法 » スレート屋根のカバー工法(重ね葺き)完全ガイド!費用相場・メリット・失敗しない注意点まで徹底解説
屋根カバー

「家のスレート屋根、そろそろメンテナンスの時期かな?」
「カバー工法ってよく聞くけど、費用は?デメリットはないの?」
「悪質な業者に騙されたくない…」

大切なマイホームのスレート屋根、長く快適に住むためには適切なメンテナンスが欠かせません。特に築20年を超えると、塗装だけではカバーしきれない劣化が気になり始めますよね。そんな時に有力な選択肢となるのが「カバー工法(重ね葺き)」です。

この記事では、複数の専門サイトの情報を基に、スレート屋根のカバー工法について、費用相場からメリット・デメリット、そして絶対に失敗しないための重要な注意点まで、初心者の方にも分かりやすく徹底解説します!「よくある施工不良」や「地域ごとの注意点」、「気になるQ&A」も盛り込み、あなたの疑問や不安を解消します。

この記事を読めば、カバー工法があなたの家に最適か判断でき、安心して工事を依頼するための知識が身につきます!

スレート屋根のカバー工法(重ね葺き)とは?

どんな工事?安心?2つの工法を解説

カバー工法とは、その名の通り、今あるスレート屋根を基本的にそのまま残し、その上に新しい軽い屋根材を被せて「カバー」する工事方法です。「重ね葺き(かさねぶき)」とも呼ばれます。

古い屋根を剥がす作業(解体)がないため、解体費用や廃材の処分費用がかからず、工事期間も比較的短いのが大きなメリットです。特に、古いスレート屋根に含まれていることがあるアスベスト(石綿)。これを撤去・処分するには高額な費用と厳重な対策が必要ですが、カバー工法なら、アスベストを閉じ込める形でリフォームできるため、飛散リスクと費用を抑えられます。

カバー工法には、主に以下の2種類があります。

  • 直接下葺き材カバー工法
    既存のスレート屋根の上に、雨漏りを最終的に防ぐ防水シート(ルーフィング)を直接敷き、その上に新しい屋根材を取り付けます。既存の屋根下地(野地板)がしっかりしている場合に用いられます。
  • 野地板増し張りカバー工法
    既存のスレート屋根の上に、まず新しい野地板(構造用合板など)を張り、下地を補強・平滑にしてから、防水シートと新しい屋根材を取り付けます。既存の下地の傷みがやや進んでいる場合や、屋根の強度を高めたい場合に採用されます。

どちらの工法が最適かは、屋根の劣化状況によります。必ず信頼できる専門業者にしっかりと診断してもらいましょう。

▼ アスベストについて詳しくはこちらの記事をご覧ください

どんな時にカバー工法が向いている?

日本の住宅で広く使われているスレート屋根。軽量で耐震性が高く、比較的安価なのが魅力ですが、年月とともに色褪せやひび割れが起こりやすく、定期的なメンテナンスが必要です。

一般的なメンテナンス時期の目安は以下の通りです。

  • 築10年頃: 塗装メンテナンス(美観維持、防水性の回復)
  • 築20年~30年頃: カバー工法 または 葺き替え工事(屋根全体の刷新)

特に、以下のような状況ならカバー工法が有力な選択肢となります。

  • 築20年以上経ち、屋根全体の色褪せや細かいひび割れが目立つが、雨漏りはしていない。
  • 下地(野地板)はまだしっかりしているようだ(専門家の診断が必要)。
  • 前回の塗装から年数が経ち、次のメンテナンスとしてより長持ちする方法を選びたい。
  • アスベスト含有スレート屋根のリフォーム費用や飛散リスクを抑えたい。
  • 夏の暑さや冬の寒さ、雨音などが気になるので、屋根の断熱性や遮音性を高めたい

スレート屋根カバー工法の費用相場と内訳

屋根工事 見積もり

気になる費用について見ていきましょう。

ズバリ!費用相場はいくら?

スレート屋根のカバー工法の費用相場は、使う屋根材の種類やグレード、家の大きさや形、そして依頼する業者によって変動しますが、一般的な目安は以下の通りです。

  • ㎡単価: 5,000円 ~ 11,000円/㎡ 程度
  • 総額(一般的な30坪程度の戸建て): 80万円 ~ 180万円 程度(足場代込み)

これはあくまで平均的な価格帯です。高品質な材料を使ったり、丁寧な施工を求めたりすると費用は上がりますし、逆に極端に安い場合は注意が必要です。必ず複数の業者から見積もりを取り、内容をしっかり比較検討することが大切です。

費用の内訳を見てみよう(例)

カバー工法の見積もりには、主に以下のような項目が含まれます。実際の金額はケースバイケースですので、参考としてご覧ください。

項目費用目安備考
足場設置・解体費15万円 ~ 30万円安全な作業と近隣配慮のため必須
既存棟板金など撤去費1万円 ~ 3万円屋根頂上部の古い部材の撤去・処分費
防水シート(ルーフィング)500円 ~ 1,500円/㎡重要! 耐久性の高い製品を選びたい
新しい屋根材+施工費5,000円 ~ 11,000円/㎡選ぶ屋根材(ガルバリウム、SGL等)で大きく変動
各種板金工事費1,000円 ~ 5,000円/m軒先・ケラバ・棟・雨押えなど、雨仕舞のための部材
(必要な場合)野地板増し張り費2,000円 ~ 3,000円/㎡下地の状態による
(推奨)換気棟取付費25,000円 ~ 50,000円/箇所屋根の耐久性向上に貢献
諸経費(運搬費・管理費等)工事費の5%~10%程度または一式計上
合計(税抜)
消費税
合計(税込)80万円 ~ 180万円程度※あくまで目安です。必ず見積もりで確認を!

費用が変動する要因とは?

カバー工法の費用は、以下の点によって変わってきます。

  • 屋根の広さと形
    面積が広いほど、また形が複雑(寄棟など)なほど高くなります。
  • 選ぶ屋根材や防水シート
    高耐久・高機能な材料ほど高価になりますが、長期的なメリットも大きいです。
  • 下地の状態
    野地板の増し張りが必要になると費用が加算されます。
  • 立地条件
    狭い場所で資材の搬入が大変な場合、追加費用がかかることがあります。
  • 依頼する業者
    自社施工か下請けか、会社の規模などで価格設定が異なります。
  • 施工の品質レベル
    例えば、錆びにくいステンレスビスを使う、下地材にこだわるなど、より長持ちする丁寧な施工を求めると費用は上がります。

要注意!安すぎる見積もりの罠

「他社より圧倒的に安い!」という見積もりには注意が必要です。安さには必ず理由があります。

  • 低品質な材料
    すぐに劣化する安価な屋根材や防水シートを使っているかも?
  • 手抜き工事
    防水シートの重ね幅が足りない、釘やビスの数が少ないなど、見えない部分で手抜きされているかも?
  • 必要な工程の省略
    本来必要な板金部材を使わない、下地処理が不十分など。
  • 後から追加請求
    最初は安く見せて、後から「これも必要でした」と追加費用を請求されるかも?

安さだけで飛びつかず、見積もりの内容を細かくチェックし、なぜその価格なのか、納得できる説明を求めましょう。

スレート屋根カバー工法のメリット:費用だけじゃない!

カバー工法には、費用や工期以外にも嬉しいメリットがあります。

  • コストを抑えられる
    なんと言っても最大のメリットは、葺き替え工事に比べて費用が安いこと。解体費・処分費がかからないのは大きいです。特にアスベストが含まれる屋根では、その差は数十万円以上になることも。
  • 工期が短い
    解体作業がない分、工事期間が短縮できます。天候にもよりますが、一般的には5日〜2週間程度で完了することが多く、生活への影響を最小限に抑えられます。
  • 断熱性・遮音性がアップ!
    屋根が二重になることで、外からの熱気や冷気の侵入を和らげ、断熱効果が期待できます。また、気になる雨音なども軽減され、遮音性も向上。より快適な住環境に繋がります。
  • 防水性も向上
    新しい防水シートと屋根材で覆うため、屋根全体の防水性能が格段にアップします。
  • 工事中も普段通り生活OK
    大掛かりな解体がないため、基本的には工事期間中も自宅で生活できます。仮住まいを探す手間や費用もかかりません。
  • アスベスト飛散リスク減
    アスベスト含有屋根でも、既存屋根を壊さないため、工事中にアスベストが飛散するリスクを大幅に低減できます。(ただし、アスベスト自体はなくなりません)
  • 騒音・ホコリが少ない
    解体作業がないため、工事中の騒音やホコリの発生が比較的少なく、ご近所への負担も軽減できます。

スレート屋根カバー工法のデメリットと注意点:知っておかないと後悔するかも?

メリットの多いカバー工法ですが、知っておくべきデメリットや注意点もあります。

  • 屋根が少し重くなる(耐震性への影響は?)
    屋根が二重になるため、どうしても重量は増えます。最近は非常に軽い金属屋根材(ガルバリウム鋼板など)を使うのが主流ですが、建物の構造や築年数によっては、耐震性に影響がないか確認が必要です。信頼できる業者に相談しましょう。
  • 下地の劣化は見えない・直せない
    最大の注意点とも言えます。カバー工法は既存の屋根の上に被せるため、その下に隠れている野地板や古い防水シートの劣化状況を直接確認したり、補修したりすることはできません。もし下地が腐っていたり、既に雨漏りが始まっていたりする場合、カバー工法では根本的な解決にならず、後々大きなトラブルになる可能性があります。
  • アスベストは残ったまま
    アスベスト含有屋根の場合、カバー工法で一時的に問題を封じ込めることはできますが、アスベスト自体がなくなるわけではありません。将来、家を解体する際には、結局アスベストの撤去費用がかかることを覚えておきましょう。
  • 火災保険は適用されにくい
    火災保険は、台風や雪害などの自然災害で壊れた箇所を「元通りに直す」ためのものです。カバー工法は、屋根を新しくグレードアップするリフォームと見なされることが多く、経年劣化による工事と判断され、保険適用外となるケースが一般的です。災害による被害で工事を検討する場合は、保険会社や業者に適用条件をよく確認しましょう。
  • カバー工法ができない屋根もある
    基本的に、表面が平らな屋根(スレート、アスファルトシングル、既存の金属屋根など)に適した工法です。瓦(和瓦・洋瓦・セメント瓦)や、波型のスレート屋根など、凹凸が大きい屋根材には、原則としてカバー工法はできません。

こんな場合はカバー工法はNG!葺き替えを検討

以下の場合は、カバー工法ではなく、既存の屋根を全て撤去して新しくする「葺き替え工事」が必要です。

  • 既に雨漏りしている
    雨漏りは、屋根表面だけでなく、内部の防水シートや野地板まで劣化が進行しているサインです。根本原因を取り除くには葺き替えが必須です。
  • 下地(野地板)がひどく傷んでいる
    歩くとブカブカする、腐っている箇所があるなど、下地の劣化が明らかな場合、新しい屋根材をしっかり固定できないためカバー工法はできません。
  • 家の耐震性を最優先し、屋根を軽くしたい
    建物の構造上、少しでも屋根を軽くしたい場合は、既存屋根を撤去する葺き替えが適しています。
  • 瓦屋根など、カバー工法が適用できない屋根材の場合。
  • 将来、太陽光パネルの設置を確実にしたい
    カバー工法後の屋根にも設置は可能ですが、制約が出たり保証対象外になったりするリスクも。確実に設置したい場合は、葺き替えで下地からしっかり作り直す方が安心な場合があります。

【要注意!】よくある施工不良と失敗しないためのチェックポイント

「カバー工法にしたのに、数年で雨漏りした…」そんな悲しい事態を避けるために、施工品質に関わる重要なポイントを知っておきましょう。残念ながら、知識不足や手抜きによる施工不良も存在します。

よくある施工不良の例(なぜダメなのか?)

  • 防水シート(ルーフィング)の施工ミス
    • × 重ね幅が足りない・破れている: 雨水がシートの下に入り込み、雨漏りの直接原因に。
    • × タッカー(ホチキス)の穴を処理しない: 穴から水が浸入するリスク。
    • 回避策: → 信頼できる業者か確認。可能なら施工中の写真を見せてもらう。耐久性の高いルーフィング材を選ぶ。
  • 板金部分の処理が甘い
    • × 棟板金の下地が腐りやすい木材のまま: 水が入り込むと腐食し、釘が抜け、強風で棟板金が飛散する原因に。
    • × ケラバ(屋根の側面)や軒先の板金の取り付けが不適切: 雨水が内部に入り込んだり、雨樋にうまく流れなかったりする。
    • × 谷部分の処理が雑: 雨水が集中する場所なので、少しの隙間が大きな雨漏りに繋がる。
    • 回避策: → 棟下地に金属製や樹脂製を使うか確認。各種板金の納まり(取り付け方)について説明を求める。「ケミカル面戸」などで隙間を塞ぐか確認。
  • 屋根材の固定が不十分・不適切
    • × ビスや釘の数が少ない・指定と違うものを使っている: 強風で屋根材が剥がれたり、浮いたりする原因に。
    • × 錆びやすい鉄のビスを使っている: ビスが錆びて効かなくなり、雨漏りや屋根材の脱落に繋がる。
    • 回避策: → メーカー指定の施工方法か確認。ステンレス製のビスを使用するか確認する。
  • 下地処理の不足
    • × 既存屋根の清掃が不十分: ゴミや汚れの上から施工すると、防水シートが密着しない。
    • × 劣化した既存屋根をそのままにしている: 新しい屋根材を固定する力が弱くなる。
    • 回避策: → 事前の清掃や下地調整について確認する。

失敗しないためのチェックポイント9選

屋根修理 ポイント

見積もり時や契約前に、以下の点を業者に確認しましょう!丁寧に説明してくれる業者は信頼できる可能性が高いです。

  1. 【最重要】防水シート(ルーフィング)は何を使う?
    商品名とグレードを確認。耐久性の高い「改質アスファルトルーフィング」などがおすすめ。
  2. 棟板金の下地は何を使う?
    腐食しにくい「金属製」や「樹脂製」の下地を使うか確認。木下地の場合は、水の浸入を防ぐ工夫(捨て谷、本体立ち上げなど)がされているか確認。
  3. 屋根材を固定するビスは?
    必ず「ステンレス製」のビスを使うか確認。鉄釘や鉄ビスはNG。ビスの長さも適切なものか(例: 55mm程度)。
  4. 換気棟は設置する?
    屋根裏の湿気を逃がし、家を長持ちさせるために「換気棟」の設置を強く推奨します。見積もりに含まれているか確認。
  5. 軒先水切り(スターター)は適切なもの?
    雨水がスムーズに雨樋に流れるよう、カバー工法に適した部材(例: セットバックスターター)を使うか確認。
  6. ケラバ板金は既存を隠せるサイズ?
    古い板金が見えないよう、適切なサイズの板金を使うか確認。
  7. 各種板金の隙間処理は?
    棟や壁際などの隙間を「ケミカル面戸(スポンジ状の部材)」などで塞ぐか確認。
  8. 雪止め金具は純正品?(必要な地域)
    メーカー指定の純正品を使うか確認。違うものを使うと雨漏りの原因になることも。
  9. 施工実績と保証は?
    同様の工事実績が豊富か、製品保証と工事保証の内容・期間を確認。

地域ごとの注意点:あなたの家は大丈夫?

お住まいの地域によって、屋根に求められる性能や注意すべき点が異なります。

雪が多い地域(雪国)

  • 落雪対策
    雪止め金具の設置が一般的ですが、種類や設置場所、数を誤ると効果がなかったり、かえって屋根を傷めたりすることも。豪雪地帯では設置しない場合もあります。業者とよく相談しましょう。
  • すが漏り対策
    屋根の雪が溶けて軒先で凍り、ダムのようになって水が屋根内部に逆流する現象(すが漏り)に注意が必要です。屋根の断熱性能を高めたり、軒先の通気を確保したりする工夫が求められます。
  • 積雪荷重
    重い雪に耐えられるよう、下地(野地板)の強度や屋根材の選定も重要です。

沿岸部(海の近く)

海 塩害
  • 塩害対策
    潮風に含まれる塩分は、金属屋根の錆びを促進させます。通常のガルバリウム鋼板よりも塩害に強い「SGL鋼板」を選ぶのがおすすめです。また、固定するビスもステンレス製が必須です。定期的な水洗いなどのメンテナンスも効果があります。

台風が多い地域

台風
  • 強風対策
    非常に強い風で屋根材が飛ばされないよう、耐風性能が高い屋根材を選び、メーカーの基準通りにビスでしっかりと固定することが重要です。棟板金などの役物もしっかり固定されているか確認が必要です。

お住まいの地域の気候特性を考慮し、それに適した材料選びや施工方法を提案してくれる業者を選びましょう。

カバー工法で使われる主な屋根材

ガルバリウム葺き替え

カバー工法では、既存の屋根への負担を減らすため、軽量な金属屋根材が主流となっています。代表的なものをいくつかご紹介します。

  • ガルバリウム鋼板
    • 現在の金属屋根のスタンダード。軽量で耐久性が高く、錆びにくいのが特徴。カラーも豊富で比較的安価です。
  • SGL(エスジーエル)鋼板
    • ガルバリウム鋼板をさらに進化させた次世代鋼板。特に錆びに対する強さが格段に向上しており、沿岸部など厳しい環境でも高い耐久性を発揮します。
  • 石粒付き金属屋根(ジンカリウム鋼板など)
    • 鋼板の表面に天然石の粒をコーティングしたもの。石粒が雨音を和らげ、重厚感のあるデザインが魅力。色褪せしにくいのもメリットです。
  • 断熱材一体型金属屋根:
    • 上記の金属屋根材の裏側に断熱材が貼り合わされているタイプ。カバー工法による断熱・遮音効果をさらに高めたい場合におすすめです。(例: アイジー工業「スーパーガルテクト」)

その他、軽量なアスファルトシングルという選択肢もあります。予算、デザイン、耐久性、断熱性など、何を重視するかによって最適な屋根材は異なります。業者と相談して決めましょう。

他の屋根工事(葺き替え・塗装)との徹底比較

「カバー工法じゃなくて、葺き替えや塗装じゃダメなの?」と迷う方もいるでしょう。それぞれの違いを理解し、最適な方法を選びましょう。

項目塗装工事カバー工法葺き替え工事
工事内容表面の塗り替え重ね葺き全交換
費用安い (30~60万)中程度 (80~180万)高い (100~250万)
工期短い (1~2週)中程度 (5日~2週)長い (2~4週)
下地補修不可不可可能(根本解決)
耐久性向上△ (表面保護のみ)〇 (屋根材・防水シート刷新)◎ (下地含め全て刷新)
断熱/遮音×〇 (二重構造で向上)△ (屋根材による)
アスベスト残存残存除去可能
重量ほぼ変わらず増加軽量化可能
適した時期・状況築10年~、軽微な劣化、美観回復築20年~、下地は健全、長持ちさせたい築30年~、下地劣化、雨漏り、アスベスト除去

ポイントは「下地の状態」と「何を解決したいか」です。
下地が傷んでいなければ、カバー工法はコストパフォーマンスの高い選択肢です。しかし、雨漏りしていたり、根本的に問題を解決したい場合は、費用はかかっても葺き替え工事を選ぶべきです。

よくある質問(Q&A)

カバー工法に関して、よく寄せられる質問にお答えします。

カバー工法後に雨漏りする可能性は?原因と対策は?

残念ながら、施工不良があれば雨漏りの可能性はあります

主な原因は、防水シートの施工ミス、板金部分の処理の甘さ、屋根材の固定不良などです。対策は、信頼できる業者を選び、本記事で紹介したチェックポイントを確認することです。万が一雨漏りした場合は、すぐに施工業者に連絡し、原因調査と補修を依頼しましょう。工事保証の確認も重要です。

カバー工法は自分でDIYできますか?

絶対にやめましょう。

屋根工事は高所作業で非常に危険な上、専門的な知識と技術が必要です。防水処理などを誤ると、深刻な雨漏りを引き起こし、結局プロに頼むことになり、余計な費用がかかります。安全面・品質面から、必ず専門業者に依頼してください。

屋根カバー工法に補助金や助成金は使えますか?

お住まいの自治体によっては、省エネリフォーム(断熱改修)などを対象とした補助金制度がある場合があります。断熱材一体型の屋根材を使用するカバー工法などが対象になる可能性も。

お住まいの自治体のホームページを確認したり、業者に相談してみましょう。ただし、制度は年度や時期によって変わるので注意が必要です。

カバー工法後のメンテナンスはどうすればいいですか?

使用した屋根材によって異なりますが、一般的に金属屋根は10年〜15年程度で点検し、必要であれば塗装メンテナンスを検討します(特に色褪せが気になる場合)。

石粒付き金属屋根は基本的に塗装不要ですが、定期的な点検(棟板金の緩みなど)は必要です。業者に推奨されるメンテナンス計画を確認しておきましょう。

我が家の屋根にアスベストが含まれているか、どうすれば分かりますか?

2004年以前に建てられた建物のスレート屋根には、アスベストが含まれている可能性が高いです。正確には、図面や仕様書を確認したり、専門業者に調査を依頼したりする必要があります。調査費用がかかる場合もあります。

カバー工法で固定資産税は上がりますか?

一般的なカバー工法は、建物の価値を大幅に向上させる「増築」や「大規模改修」とは見なされないことが多く、固定資産税が上がる可能性は低いと考えられます。ただし、最終的な判断は各自治体が行いますので、心配な場合は事前に確認するとよいでしょう。

工事中の騒音はどの程度?ご近所への挨拶は必要?

カバー工法は解体がない分、葺き替えより騒音は少ないですが、屋根材の切断音やビス打ちの音などは発生します。工事前には、施工業者が近隣へ挨拶回りを行うのが一般的ですが、ご自身でも一言伝えておくと、よりスムーズでしょう。工事期間や時間帯なども伝えておくと親切です。

信頼できる業者選びのポイント:ここで失敗しない!

屋根リフォームの成否は、業者選びにかかっていると言っても過言ではありません。以下の点をしっかりチェックして、信頼できるパートナーを見つけましょう。

  • 【鉄則】必ず複数業者から見積もりを取る!
    最低でも3社から見積もりを取り、金額だけでなく、工事内容、使用材料(メーカー・商品名まで具体的に)、保証内容を細かく比較しましょう。
  • 「直接施工」の業者を選ぶ
    中間マージンがなく費用が適正になりやすく、責任の所在も明確な自社施工の業者がおすすめです。特に建築板金工事会社は金属屋根工事のプロフェッショナルです。
  • 見積書は詳細か?質問に丁寧に答えるか?
    「一式」ではなく、項目ごとに単価と数量が明記されているか確認。不明点を質問した際に、専門用語を避け、分かりやすく誠実に答えてくれるかを見極めましょう。
  • 施工実績と評判をチェック
    その業者のホームページで施工事例を確認したり、可能であれば口コミサイトなども参考にしましょう。
  • 建設業許可や資格を確認
    必須ではありませんが、建設業許可(板金工事業など)や建築板金技能士などの資格は、信頼性の一つの目安になります。
  • 保証とアフターフォローは万全か?
    「製品保証」と「工事保証」の両方があるか、期間と内容を確認。万が一の不具合に、迅速に対応してくれる体制があるかどうかも重要です。
  • 訪問販売には即決しない!
    不安を煽って契約を急がせる業者には要注意。必ず他の業者と比較検討する時間を取りましょう。

まとめ:最適な選択で、安心・快適な屋根へ

スレート屋根のカバー工法は、費用を抑えつつ、屋根の性能を向上させられる有効なリフォーム方法です。しかし、メリットだけでなくデメリットもあり、特に「下地の状態確認ができない」点は重要な注意点です。

【カバー工法の重要ポイントおさらい】

  • 費用: 80万円~180万円が相場(足場込み)。安すぎる見積もりには注意。
  • メリット: コスト削減、工期短縮、断熱・遮音性アップ、アスベスト飛散リスク減。
  • デメリット: 重量増、下地補修不可、アスベスト残存。
  • NGケース: 雨漏り、下地劣化が激しい場合。
  • 成功の鍵: 信頼できる業者選びと、施工品質(防水シート、板金処理、ビス等)のチェック。

ご自宅の屋根の状態、予算、そして将来のことも考えて、カバー工法が本当に最適な選択なのか、じっくり検討することが大切です。

まずは、屋根の状態を正確に把握するために、信頼できる専門業者に診断を依頼しましょう。複数の業者の意見を聞き、納得のいく説明と提案をしてくれるパートナーを見つけて、安心で快適な屋根リフォームを実現してくださいね!

クイック屋根工事

私たちクイック屋根工事は、日本全国で建物の屋根を中心に、あらゆるリフォーム工事を手がけています。

【累計6,000件以上の施工実績】

屋根葺き替えや屋根カバー工事、屋根塗装、防水工事から、雨樋の修理、内装工事まで幅広い工事に対応。独自の全国派遣ネットワークにより、迅速な対応が可能です。各地で培った経験をもとに、地域の気候や建築様式に適した最適な修理方法をご提案いたします。

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