HOME » 外装関連工事・リフォーム » 太陽光発電 » 太陽光発電、屋根の向きは南以外ダメ?東・西向きのメリットと、方角別の発電効率を比較

「太陽光パネルを置くなら、やっぱり南向きの屋根じゃないとダメ?」
「うちの屋根は東向きだけど、ちゃんと発電できるのかな?」
「屋根の向きによって、発電量ってどれくらい変わるの?」

太陽光発電の導入を検討する際、多くの方が気になるのが、ご自宅の「屋根の向き(方角)」ではないでしょうか。

太陽光発電は、太陽の光エネルギーを電気に変えるシステム。そのため、一日を通してどれだけ効率よく太陽光を受けられるかが、発電量を左右する最も重要な要素となります。

この記事では、太陽光発電と屋根の向きの関係に特化して、

  • なぜ「南向き」が最強と言われるのか?
  • 【方角別】発電量のシミュレーション比較(南・東・西・北)
  • 「東向き・西向き」の屋根が意外と狙い目な理由
  • 原則NG!「北向き」の屋根に設置してはいけない3つのリスク

などを、太陽光発電が初めての方にも分かりやすく、とことん丁寧に解説します。この記事を読めば、屋根の向きが発電量に与える影響が完全に理解でき、ご自宅の屋根のポテンシャルを最大限に引き出すための知識が身につきます。

1. なぜ「南向き」が最強?太陽光発電と方角の基本

太陽光 屋根向き

結論から言うと、日本国内において、太陽光パネルを設置するのに最も理想的な屋根の向きは「真南」です。

理由

北半球にある日本では、太陽は東から昇り、南の空を通って西に沈みます。そのため、屋根を南に向けておくと、太陽高度が最も高くなる日中の時間帯に、太陽光を正面から効率よく受け続けることができ、一日を通して最も多くの発電量を得られるからです。

より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。

フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)

2.【方角別】屋根の向きで発電効率はどれくらい変わる?

では、「南向き」を100%とした場合、他の向きでは発電効率がどの程度になるのでしょうか?一般的な目安を見てみましょう。

屋根の向き(方角)発電効率の目安特徴
真南100%最も理想的。一日を通して安定して高い発電量。
南東 / 南西約96%南向きとほぼ遜色ない高い発電量が得られる。
真東 / 真西約85%南向きに比べると発電量は落ちるが、十分に採算が取れるレベル。
真北約60~65%発電効率が著しく低い。原則として設置は非推奨。

(※設置角度30度の場合の一般的な目安)

この表から分かるように、真南から多少ズレている南東・南西向きの屋根でも、発電量はほとんど変わりません。
また、真東・真西向きでも、南向きの85%程度の発電量は見込めるため、十分に太陽光発電のメリットを享受できます。

3.「東向き・西向き」の屋根が意外と狙い目な理由

「発電効率85%じゃ、やっぱり損なのでは?」と思うかもしれませんが、実は近年の電気料金プランの変化によって、東向きや西向きの屋根の価値が見直されています。

  • 東向きの屋根
    太陽が昇る「朝」の時間帯に発電量のピークを迎えます。朝は、家族が朝食の準備をしたり、出勤・通学の支度をしたりと、電気を多く使う時間帯です。この時間帯に発電した電気を自家消費することで、電力会社から電気を買う量を減らし、電気代を効果的に削減できます。
  • 西向きの屋根
    太陽が沈む「夕方」に発電量のピークを迎えます。夕方は、家族が帰宅し、夕食の準備や冷暖房、テレビなどで電気使用量が最も多くなる時間帯です。このピーク時に自家消費することで、最も単価の高い時間帯の電気購入を抑えることができます。

つまり、南向きのように「売電で稼ぐ」というよりは、「電気代が高い時間帯の自家消費で、電気代を賢く節約する」という観点で、東・西向きの屋根は非常に有効なのです。
切妻屋根(三角屋根)の家であれば、東面と西面の両方にパネルを設置することで、朝から夕方まで長時間にわたって安定した発電が可能になります。

4.【原則NG】「北向き」の屋根に設置してはいけない3つのリスク

Stop!

発電効率が約60%と極端に低い北向きの屋根。経済的なメリットが少ないだけでなく、設置には3つの大きなリスクが伴います。

  • リスク①:反射光トラブル
    南向きの屋根に設置した場合、太陽光の反射光は空に向かいます。しかし、北向きの屋根に角度をつけて設置すると、冬場の低い太陽光が、お隣の家の窓などに直接反射してしまい、「眩しい」というご近所トラブル(光害)に発展するリスクが非常に高いです。
  • リスク②:メーカー保証の対象外になる可能性
    ほとんどの太陽光パネルメーカーは、北向き設置を推奨しておらず、発電量シミュレーションの保証や、製品保証の対象外となるケースがあります。
  • リスク③:費用対効果が極めて悪い
    発電量が少ないため、初期費用の回収に非常に長い年月がかかり、経済的なメリットがほとんど得られません。補助金などを活用しても、採算が取れない可能性が高いです。

これらの理由から、ほとんどの優良な施工業者は、北向きの屋根への設置を断るのが一般的です。もし「北向きでも大丈夫ですよ」と安易に勧めてくる業者がいたら、注意が必要です。

5. まとめ:屋根の向きだけで諦めないで!まずはシミュレーションを

今回は、太陽光発電と屋根の向きの関係について解説しました。

  • 太陽光発電に最も理想的な屋根の向きは「真南」。
  • 「南東・南西」でも発電量はほぼ変わらず、「東・西」でも南向きの約85%の発電が見込める。
  • 東・西向きの屋根は、「朝・夕の自家消費」で電気代を賢く節約できるメリットがある。
  • 「北向き」は発電効率が低く、反射光トラブルなどのリスクも高いため、原則として設置はNG。

「うちの屋根は真南じゃないから…」と、太陽光発電の導入を諦める必要は全くありません。
最も重要なのは、ご自宅の「屋根の向き」と「屋根の勾配(角度)」を正確に把握した上で、信頼できる専門業者に詳細な発電量シミュレーションを依頼することです。

あなたの家の屋根形状や、お住まいの地域の日照データ、ご家庭の電気使用パターンなどを総合的に分析すれば、最適なパネルの配置と、具体的な経済効果が見えてきます。
まずは専門家による無料診断で、あなたの家の屋根が持つ「発電ポテンシャル」を調べてみてはいかがでしょうか。

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