HOME » 台風・災害対策 » 【完全解説】台風被害の屋根をブルーシートで守る方法|プロが教える”飛ばされない”土のう固定術とNG行動

「台風で屋根が壊れた!とりあえずブルーシートで何とかしたい!」
「ブルーシートのかけ方が分からない…飛ばされないようにするにはどうすればいいの?」

台風によって屋根が破損し、雨漏りの危機が迫っているとき、最も手軽で効果的な応急処置が「ブルーシートによる養生」です。

しかし、このブルーシート、ただ被せるだけでは意味がありません。間違ったかけ方をすると、すぐに風で飛ばされたり、かえって雨漏りを悪化させたりすることも…。

そこでこの記事では、屋根のプロが「自分でできる、飛ばされにくいブルーシートの正しいかけ方」を、具体的な手順とイラストで徹底解説!さらに、必要な道具の選び方から、絶対にやってはいけない注意点まで、初心者の方が安全に作業するための全知識をお伝えします。

【最重要】この記事は、やむを得ずご自身で応急処置を行う方向けのガイドです。屋根の上は非常に危険です。作業は必ず2人以上で行い、少しでも不安や危険を感じたら、絶対に無理をせず専門業者に依頼してください。

そのブルーシートで大丈夫?応急処置の成否を分ける「シート選び」

ブルーシート

まず、ホームセンターでブルーシートを選ぶところから応急処置は始まっています。価格だけで選ぶと失敗します。

ポイント1:「厚さ」は#3000番以上を選ぶ!

ブルーシート

ブルーシートには「#1000」「#2000」「#3000」といった厚さの規格があります。数字が大きいほど厚く、丈夫になります。

  • #1000~#2000(薄手):安価だが、紫外線や風雨に弱く、数週間で破れることも。ごく短期の養生向け。
  • #3000以上(厚手)屋根の応急処置には最低でもこの厚さが必要。耐久性が高く、数ヶ月間の養生にも耐えられます。

修理業者がすぐ来られない災害時には、#3000以上の厚手ブルーシートを選ぶのが鉄則です。

ポイント2:「ハトメ」付きを選ぶ!

ブルーシート ハトメ

シートの縁にある、ロープを通すための金属の輪が「ハトメ」です。これがないとシートをしっかりと固定できません。必ずハトメ付きの製品を選びましょう。

ポイント3:【上級者向け】UV耐候剤入りシートも検討

もし数ヶ月以上の長期的な養生が必要になりそうな場合は、紫外線による劣化を防ぐ「UV耐候剤」が入ったシルバーシートなどを選ぶと、より長持ちします。

より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。

フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)

準備が9割!ブルーシート養生に必要な道具リスト

DIY

作業をスムーズかつ安全に進めるため、以下の道具を事前に準備しましょう。

道具の種類具体的な商品名・用途
安全装備(必須)・ヘルメット
・安全帯(ハーネス)
・滑りにくい靴、軍手
シートと固定具ブルーシート(#3000以上)
土のう袋(10~20袋程度)
・中に入れる砂や砂利(または予備の瓦)
・ロープ
工具類・カッターナイフ、ハサミ
・強力な防水テープ
(養生テープではなく、ブチルテープなど)
昇降用具・脚立またははしご

【実践】プロが教える!飛ばされないブルーシートのかけ方・4ステップ

ここでは、最も一般的な「土のう袋」を使った固定方法を解説します。

ステップ1:土のう袋(重し)の準備

土のう

まず、地上で全ての土のう袋を準備します。これが最も重要なポイントです。

【飛ばされないコツ①】土のう袋は2つ1組で使う!
土のう袋に砂利などを入れ、口を縛ったら、2つの土のう袋の紐同士を固く結びつけ、1セットにします。これを複数セット作っておきます。この「2つ1組」にすることで、屋根の頂点(棟)を跨ぐように置くことができ、非常に安定します。

ステップ2:ブルーシートを広げる

屋根に上がり、破損箇所を十分に覆うようにブルーシートを広げます。

【飛ばされないコツ②】必ず屋根の頂点から被せる!
雨は上から下に流れます。破損箇所だけを覆っても、シートの上から雨水が流れ込み、全く意味がありません。必ず、破損箇所よりも高い屋根の頂点(棟)からシートを被せ、水の流れを完全に断つようにしてください。

ステップ3:土のう袋で固定する

いよいよ固定作業です。ここでも重要なコツがあります。

【飛ばされないコツ③】頂点を跨がせて固定する!
まず、ステップ1で作った「2つ1組の土のう袋」を、屋根の頂点をまたぐように設置します。これにより、シートが左右に引っ張られ、風でバタつきにくくなります。これを複数箇所に設置して、シートの最上部をしっかりと固定します。

【飛ばされないコツ④】シートの縁をロープと土のうで固定する!
次に、シートの四隅や辺にあるハトメにロープを通し、その先に単体の土のう袋を結びつけ、重しにします。この時、シートがピンと張るように、風が入る隙間をなくすのがポイントです。

ステップ4:最終チェック

全ての土のう袋を設置したら、最後にシート全体にゆるみやたるみがないか、風でバタつく部分がないかを確認して完了です。

やってはいけない!ブルーシート養生のNG行動と注意点

安全と効果を確実にするため、以下の点は絶対に守ってください。

  • NG①:一人での作業
    万が一の事故に対応できません。必ず2人以上で、1人が下ではしごを支えるなど、役割分担をして作業してください。
  • NG②:雨や強風時の作業
    濡れた屋根はスケートリンクのように滑ります。雨が降っている最中の作業は絶対にやめましょう。
  • NG③:屋根全体を覆いすぎる
    破損箇所が一部なのに、屋根全体を覆うようにシートをかけると、風を受ける面積が大きくなり、巨大な帆のように風をはらんで非常に危険です。養生は必要最小限の範囲に留めましょう。
  • NG④:養生テープでの固定
    紙製の養生テープやガムテープは、雨や紫外線ですぐに粘着力がなくなり剥がれてしまいます。テープを使う場合は、粘着力と防水性が高いブチルテープなどを使用しましょう。
  • NG⑤:応急処置のまま放置
    ブルーシートの寿命は、どんなに厚いものでも数ヶ月程度です。あくまで「本格的な修理までのつなぎ」であることを忘れず、養生が完了したら速やかに専門業者に連絡し、本修理の依頼をしてください。

まとめ:正しい知識と安全対策で、二次被害を防ごう

今回は、台風被害に遭った屋根へのブルーシートの正しいかけ方を、プロの視点で解説しました。

  • ブルーシートは#3000以上の厚手・ハトメ付きを選ぶ。
  • 重しとなる土のう袋は「2つ1組」で準備するのが最大のコツ。
  • シートは必ず「屋根の頂点」から被せ、隙間なくピンと張る。
  • 養生は必要最小限の範囲に留め、屋根全体を覆わない。
  • 作業は必ず2人以上で、晴れた風のない日に行う。

突然の災害で不安な中、ご自身で応急処置を行うのは大変な勇気と労力が必要です。しかし、正しい方法を知っていれば、雨漏りによる二次被害を最小限に食い止め、本格的な修理までの時間を安全に稼ぐことができます。

この記事を参考に、安全を最優先しながら、あなたの大切な住まいを守るための第一歩を踏み出してください。

クイック屋根工事

私たちクイック屋根工事は、日本全国で建物の屋根を中心に、あらゆるリフォーム工事を手がけています。

【累計6,000件以上の施工実績】

屋根葺き替えや屋根カバー工事、屋根塗装、防水工事から、雨樋の修理、内装工事まで幅広い工事に対応。独自の全国派遣ネットワークにより、迅速な対応が可能です。各地で培った経験をもとに、地域の気候や建築様式に適した最適な修理方法をご提案いたします。

【専門資格を持つ職人が対応】

弊社では、厳しい加盟条件を満たした専門修理業者をご紹介します。すべての業者が「一級建築士」「屋根工事技士」などの資格を持つ専門家による監修のもと、豊富な経験を活かした施工を行います。

【お客様の声】

「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)

屋根やお家のリフォームのことなら、お気軽にご相談ください。

まずは概算金額を知りたい方へ

クイック屋根工事では、【屋根工事価格シミュレーション】をご用意しています。
個人情報の記載は一切不要で、屋根の種類や平米数から概算費用を算出できます。
ぜひご活用ください。

まずは相談したい方へ

クイック屋根工事の電話、メール対応は工事のプロが行います。
「対応をメールのみにしてほしい」などのご要望にも臨機応変に対応いたします。
お気軽にご連絡ください。

まずは電話で無料相談
まずは電話で無料相談