HOME » 外装関連工事・リフォーム » 外壁リフォーム » 【外壁コーキングの部分補修】DIYは可能?費用と正しいやり方、業者の見極め方まで解説

「窓枠のコーキングに、ちょっとしたひび割れを見つけてしまった…」
「これくらいなら、自分で部分補修できる?」
「業者に頼むと、部分補修だけでいくらかかるんだろう?」

サイディング外壁の目地や窓サッシ周りに使われている、ゴム状の「コーキング(シーリング)」
ふと見ると、ひび割れていたり、痩せて隙間ができていたりして、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

「家全体を工事するのはまだ早いけど、この一部分だけ何とかしたい!」

この記事では、そんな「外壁コーキングの部分補修」に特化して、

  • DIYでできる?プロに頼むべき?その明確な判断基準
  • 【DIY編】失敗しない!正しい部分補修の手順と道具
  • 【業者依頼編】部分補修のリアルな費用相場
  • 「増し打ち」と「打ち替え」、どっちを選ぶべき?

などを、リフォーム初心者の方にも分かりやすく、とことん丁寧に解説します。この記事を読めば、気になるコーキングの劣化を、最も賢く、適切に補修する方法が分かります。

1. そのコーキング、部分補修で大丈夫?劣化症状と緊急度をチェック

外壁 サイディング

まず、あなたの家のコーキングがどのような状態か確認しましょう。劣化の進行度によって、部分補修で対応できるかどうかが変わります。

劣化症状緊急度症状と原因部分補修の可否
ひび割れ
(ヘアークラック)
★☆☆紫外線による表面の劣化。弾力性が失われ始めているサイン。〇(DIYも可能)
肉痩せ
(コーキングが細くなる)
★★☆コーキング材の成分が揮発し、体積が減少。隙間ができ始めている。〇(業者依頼が望ましい)
剥離
(サイディングから剥がれる)
★★★接着力が完全に失われた状態。ここから雨水が浸入する。△(早急な業者依頼が必要)
破断
(真ん中から切れる)
★★★弾力性が完全になくなり、建物の動きに追従できず断裂。△(早急な業者依頼が必要)

ポイント

「ひび割れ」程度の初期症状であれば、部分補修は有効な応急処置です。
しかし、「剥離」や「破断」が起きている場合は、コーキングの防水機能が完全に失われている危険な状態。雨漏りのリスクが非常に高いため、部分補修で様子を見るより、専門業者による診断と本格的な補修を検討すべきです。

より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。

フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)

2.【DIY編】自分でできる!コーキング部分補修の正しい手順

手が届く範囲の軽微なひび割れであれば、DIYでの部分補修も可能です。費用を抑えたい方は、正しい手順を守ってチャレンジしてみましょう。

準備するもの(すべてホームセンターで揃います)

  • コーキング剤: 「変成シリコン」の「ノンブリード(NB)」タイプを選びましょう。
  • コーキングガン: コーキング剤を押し出す道具。
  • プライマー: コーキングの接着力を高める下塗り材。
  • マスキングテープ、ハケ、ヘラ、カッター

DIY部分補修の5ステップ

  1. 【STEP1】清掃
    補修したい箇所の周りのホコリや汚れを、ブラシや雑巾でキレイに取り除きます。
  2. 【STEP2】マスキング
    補修箇所の両脇に、マスキングテープを隙間なくまっすぐに貼ります。これが仕上がりの美しさを決めます。
  3. 【STEP3】プライマー塗布
    補修する溝の中に、ハケでプライマーを薄く均一に塗ります。これを怠ると、コーキングがすぐに剥がれてしまいます。
  4. 【STEP4】コーキング充填
    コーキングガンを使い、奥から空気が入らないように、少し多めに盛り上がるくらい充填します。
  5. 【STEP5】ヘラ仕上げとマスキング除去
    ヘラで表面をなでるように、余分なコーキングをそぎ落とし、平らにならします。すぐにマスキングテープを剥がせば完成です。

【最重要】DIYはあくまで「応急処置」と心得る

DIYでの部分補修は、プロの施工に比べて耐久性が劣ります。また、2階以上の高所作業は転落の危険があるため、絶対にやめましょう。あくまで「1階の、手が届く範囲の、軽微な劣化」に対する一時的な処置と考えてください。

3.【業者依頼編】部分補修の費用相場はいくら?

専門業者に部分補修を依頼した場合、費用は補修方法足場の有無によって大きく変わります。

補修方法1mあたりの単価特徴
増し打ち700円 ~ 900円既存のコーキングの上から新しいものを重ねる。安価で早いが、耐久性が低く(2~5年)、根本的な解決にはならない。
打ち替え1,200円 ~ 1,500円古いコーキングを全て撤去し、新しく充填する。耐久性が高く(7~10年)、最も確実な方法。

【総額費用の考え方】

  • 足場が不要な場合(1階部分のみなど)
    • 3万円 ~ 10万円程度(最低作業費+材料費など)
    • 業者は「〇mまで一式〇円」という料金設定をしていることが多いです。
  • 足場が必要な場合(2階部分など)
    • 15万円 ~ 25万円以上(上記費用 + 足場代 約10~20万円
    • 高所の一部分を補修するためだけに足場を組むのは、非常にコストパフォーマンスが悪くなります。

ポイント

2階以上の部分補修が必要な場合、その部分だけのために高額な足場代を払うのは非常にもったいないです。数年以内に全体のメンテナンス(外壁塗装)を予定しているなら、それまで待って、塗装工事と一緒に家全体のコーキングを「打ち替え」するのが最も経済的で賢い選択です。

4.「増し打ち」vs「打ち替え」部分補修で選ぶべきはどっち?

業者から「増し打ちなら安くできますよ」と提案されることもあるでしょう。しかし、部分補修において、安易に「増し打ち」を選ぶのは危険です。

  • 増し打ちが有効なケース
    • 窓サッシ周りなど、古いコーキングを撤去すると建材を傷つけるリスクがある場所
    • あくまで数年持てばよい、という短期的な補修
  • 打ち替えを選ぶべきケース
    • 上記以外のほとんどのケース
    • ひび割れや剥離が進んでおり、根本から解決したい場合
    • 長期的な耐久性を求める場合

原則として、外壁の目地の部分補修は「打ち替え」が基本です。古い劣化したコーキングの上から新しいものを重ねても、十分な接着力は得られず、すぐに剥がれてしまう可能性が高いからです。

5. まとめ

外壁コーキングの小さな劣化は、つい見過ごしてしまいがちです。しかし、それはお家が発する雨漏りの危険信号かもしれません。

  • コーキングの部分補修は可能。ただし「剥離」「破断」は危険サイン。
  • DIYは1階の軽微なひび割れに対する「応急処置」まで。
  • 業者の費用相場は、足場なしで3~10万円、足場ありなら15万円以上。
  • 補修方法は、耐久性の高い「打ち替え」が原則。
  • 高所の部分補修は費用対効果が悪い。外壁塗装と同時に行うのが最も賢い選択。

まずはご自宅のコーキングの状態をチェックし、劣化のサインを見つけたら、この記事を参考に最適な補修方法を検討してみてください。早めの対処が、結果的に大きな修理費用を防ぎ、大切な家を長持ちさせることに繋がります。

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