HOME » 外装関連工事・リフォーム » 外壁リフォーム » 【外壁モルタルの左官仕上げ】5つのデザイン種類と費用、吹き付け仕上げとの違いを比較
モルタル 左官仕上げ

「モルタル外壁にするなら、おしゃれな左官仕上げにしたい!」
「左官仕上げって、どんなデザインの種類があるの?」
「費用は高いって聞くけど、実際のところどうなの?」

職人の手仕事によって生み出される、温かみのある唯一無二のデザイン。「左官仕上げ」は、画一的なサイディングでは表現できない、個性と高級感を求める方に絶大な人気を誇る外壁の仕上げ方法です。

しかし、その魅力的な響きの裏で、「どんな種類があるのか」「費用はいくらかかるのか」「職人さんによって仕上がりが違うって本当?」など、分からないことだらけで不安に感じていませんか?

この記事では、モルタル外壁の左官仕上げに特化して、

  • そもそも左官仕上げとは?吹き付け仕上げとの違い
  • 【デザインの種類】代表的な5つのパターンとその特徴
  • リアルな費用相場と、高くなる理由
  • 後悔しないために!知っておくべきメリットと3つのデメリット

などを、家づくりが初めての方にも分かりやすく、とことん丁寧に解説します。この記事を読めば、左官仕上げの種類の違いが完全に理解でき、あなたの理想の外観を実現するための具体的なイメージが湧いてきます。

1. そもそも「左官仕上げ」とは?

左官

左官仕上げとは、モルタルや漆喰、珪藻土といった塗り壁材を、職人(左官職人)が「コテ」という道具を使って、手作業で壁に塗り付け、模様を付けていく仕上げ方法のことです。

機械で均一に吹き付ける「吹き付け仕上げ(リシン、スタッコなど)」と違い、職人の手の動きや力加減がそのまま模様として現れるため、工業製品にはない温かみと、世界に一つだけのオリジナルな表情が生まれるのが最大の特徴です。

仕上げ方法左官仕上げ吹き付け仕上げ
道具コテ、ハケ、ローラースプレーガン(コンプレッサー)
特徴職人の手仕事による、味わい深い模様均一でパターン化された模様
デザイン性非常に高い(自由度大)限定的
費用高い比較的安い
代表例ジョリパット仕上げ、櫛引、扇仕上げリシン、スタッコ、吹付タイル

より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。

フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)

2.【デザインの種類】代表的な左官仕上げのパターン5選

左官仕上げには、使う道具やコテの動かし方によって、無数のデザインパターンが存在します。ここでは、代表的な5つの種類をご紹介します。

① 櫛引(くしびき)仕上げ

  • 特徴:
    塗り壁材を平らに塗った後、櫛(くし)状の道具を引いて、シャープな直線や緩やかな曲線を描く仕上げ方です。
  • 印象: モダンで洗練された、スタイリッシュな印象を与えます。縦引き、横引き、波模様など、引き方次第で様々な表情が楽しめます。

② 扇(おうぎ)仕上げ

扇仕上げ 左官
  • 特徴:
    半円を描くようにコテを動かし、扇が連なったような優雅な模様を作る仕上げ方です。和風建築でよく見られます。
  • 印象: 華やかでありながら、落ち着きのある上品な雰囲気を演出します。

③ スパニッシュ仕上げ(コテ波仕上げ)

  • 特徴:
    コテの角を使い、ランダムな波模様や凹凸を付けていく仕上げ方です。南欧風(プロヴァンス風)の住宅で人気のデザインです。
  • 印象: 手仕事の温かみが最も感じられる、ナチュラルでラフな雰囲気が魅力です。

④ 磨き(みがき)仕上げ

  • 特徴:
    漆喰や珪藻土などの自然素材を使い、コテで何度も押さえつけ、磨き上げることで大理石のような光沢を出す、非常に高度な技術です。
  • 印象: 圧倒的な高級感と重厚感があります。主に内装やアクセント壁で使われることが多いです。

⑤ ジョリパットなどの意匠性塗材仕上げ

ジョリパット アイカ
  • 特徴:
    アイカ工業の「ジョリパット」に代表される、多彩なデザインを実現できる「既製品の塗り壁材」を使った仕上げです。上記の①~③のような伝統的なパターンから、メーカー独自のモダンなパターンまで、非常に多くのデザインが用意されています。
  • 印象: カラーバリエーションも豊富で、現代の住宅デザインに最もマッチしやすい選択肢と言えます。

3. 左官仕上げのメリットと、覚悟すべき3つのデメリット

ポイント

唯一無二のデザイン性が魅力の左官仕上げですが、メリットだけでなく、知っておくべきデメリットもあります。

メリットデメリット
◎ 圧倒的なデザイン性とオリジナリティ× 費用が非常に高い
◎ 継ぎ目のないシームレスで美しい仕上がり× 仕上がりが職人の腕に100%左右される
◎ 手仕事ならではの温かみと高級感× 工期が長くなる
◎ 耐火性が高い

デメリット①:費用が非常に高い

左官仕上げは、材料費そのものも高価ですが、それ以上に職人の手間(人件費)がかかります。機械で一気に吹き付けるのとは違い、すべて手作業で丁寧に模様を付けていくため、吹き付け仕上げに比べて㎡単価で2,000円~5,000円以上、総額で数十万円高くなるのが一般的です。

仕上げの種類㎡単価(材料+施工費)
リシン吹付(参考)1,400円~2,000円
左官仕上げ2,400円~8,000円以上

デメリット②:仕上がりが職人の腕に100%左右される

これが左官仕上げの最大の魅力であり、同時に最大のリスクです。
どんなに良い材料を使っても、施工する左官職人の技術力とセンスがなければ、美しい模様は生まれません。「カタログの写真と全然違う…」という失敗は、職人とのイメージ共有不足や、技術力不足が原因で起こります。

デメリット③:工期が長くなる

左官仕上げは、下塗り・中塗り・上塗りと塗り重ね、その都度しっかり乾燥させる時間(養生期間)が必要です。天候にも左右されやすく、サイディング工事や吹き付け仕上げに比べて工期が長くなる傾向があります。

4. まとめ:左官仕上げは「作品」作り。信頼できる職人探しがすべて

モルタル外壁の左官仕上げは、単なる「工事」というよりも、職人と一緒に世界に一つだけの「作品」を創り上げるプロセスと言えるかもしれません。

  • 左官仕上げは、職人がコテを使い、手作業で模様を付ける工法。
  • 櫛引、扇、スパニッシュなど、デザインの種類は無限大。
  • メリットは、唯一無二のデザイン性と、継ぎ目のない美しい仕上がり。
  • デメリットは、「高価」「職人の腕に左右される」「工期が長い」の3つ。
  • 成功のカギは、あなたのイメージを形にしてくれる、腕の良い左官職人(業者)を見つけること。

費用や工期はかかりますが、それに見合うだけの満足感と愛着を与えてくれるのが左官仕上げの魅力です。
業者を選ぶ際は、価格だけでなく、過去の施工事例をたくさん見せてもらい、そのデザインセンスや技術力をしっかり見極めることが、後悔しないための最も重要なポイントです。

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