「うちの屋根、ガルバリウム鋼板だから丈夫だって聞いたけど、本当に何もしなくていいのかな?」
「最近、なんだか色あせてきた気がする…もしかして塗り替え時期?」
「ガルバリウム屋根のメンテナンスって、何から始めればいいの? 費用は? どんな業者に頼めば安心?」
丈夫でスタイリッシュな見た目から、近年人気の「ガルバリウム鋼板」の屋根。
でも、「メンテナンスフリー」なんて言葉を鵜呑みにして、お手入れを怠っていませんか?
実は、ガルバリウム鋼板も定期的なメンテナンス、特に塗装が不可欠なんです!
この記事では、ガルバリウム鋼板屋根のオーナー様や、これからメンテナンスを検討している方に向けて、
- ガルバリウム鋼板の基本(メリット・デメリット)
- なぜメンテナンス、特に塗装が必要なのか?
- 我が家の屋根は大丈夫?劣化サインの見分け方
- 【地域別】知っておきたいメンテナンス注意点
- 【詳細解説】メンテナンス方法(塗装、カバー工法、葺き替え)と費用
- 塗料選びの完全ガイド(比較表付き!)
- 失敗しない色選びのコツ
- 【超重要】信頼できる業者の選び方&見積もりチェック術
- 気になる疑問を解消!Q&Aコーナー
などを、初心者の方にも分かりやすく、親しみやすい言葉で徹底解説していきます。
大切なマイホームを長持ちさせるために、ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね!
そもそもガルバリウム鋼板ってどんな屋根材?
まずは基本からおさらいしましょう。
「ガルバリウム鋼板」とは、簡単に言うと、鉄の板をアルミニウム・亜鉛・シリコンの合金メッキでコーティングした、サビに強い金属製の屋根材・壁材のことです。
昔ながらの「トタン屋根」と比べると、その防錆力は3倍以上とも言われています!
ガルバリウム鋼板屋根の嬉しいメリット
- 錆びに強い!
特殊なメッキのおかげで、金属なのに錆びにくいのが最大の魅力。 - 耐久性が高い!
錆びにくいので、長持ちします。(適切なメンテナンスをすれば20年~30年以上も!) - 軽い!
瓦屋根などと比べて非常に軽いので、建物への負担が少なく、地震の揺れにも強いんです。 - デザイン性が高い!
シャープでモダンな印象に仕上がり、様々なデザインの住宅にマッチします。
知っておきたいデメリットも…
- 初期費用が少し高め
スレート屋根などに比べると、材料費や工事費がやや高くなる傾向があります。 - メンテナンス費用がかかる
「メンテナンスフリー」ではないので、定期的な塗装などの費用が必要です。 - 雨音が響きやすい
金属製なので、瓦などに比べると雨音が大きく感じることがあります。(断熱材一体型などで対策されている場合もあります) - 全く錆びないわけではない
傷がついたり、塩害を受けやすい地域だったりすると、錆びる可能性はあります。
▼ ガルバリウム鋼板のメリット・デメリットについて詳しい内容はこちらの記事をご覧ください
「メンテナンスフリー」は誤解!ガルバリウム屋根にメンテナンスが必要な理由
「錆びにくくて丈夫なら、やっぱり何もしなくていいんじゃない?」…そう思いたくなる気持ち、よく分かります。
しかし、残念ながらガルバリウム鋼板もメンテナンスは絶対に必要です!「メンテナンスフリー」というのは、あくまで他の屋根材と比較して「手間がかかりにくい」という意味合いで使われることが多いようです。
もしメンテナンスをサボってしまうと…?
- 表面の「塗膜」が劣化する
新しいガルバリウム鋼板の表面は塗装によって守られています。しかし紫外線や雨風にさらされるうちに、この塗膜が劣化して保護機能が失われていきます。 - 色あせ・汚れが目立つ
塗膜が劣化すると、色があせたり、汚れが付着しやすくなったりして、見た目が悪くなります。 - ついに「錆び」が発生!
保護膜がなくなったガルバリウム鋼板は、水分や酸素に直接触れることになり、ついに錆びが発生してしまいます。最初は「白錆び」、進行すると「赤錆び」となり、見た目も悪く、耐久性も著しく低下します。 - 穴あき・雨漏りのリスク
錆びが進行すると、鋼板に穴が開いてしまうことも…。そこから雨水が浸入し、雨漏りを引き起こし、建物の内部まで腐食させてしまう危険性があります。
定期的なメンテナンスは、見た目をキレイに保つだけでなく、ガルバリウム鋼板本来の高い耐久性を維持し、屋根、ひいてはお家全体の寿命を延ばすために、とっても重要なんです!
【セルフチェック】我が家のガルバリウム屋根、メンテナンスのサインは?
「じゃあ、いつメンテナンスすればいいの?」と思いますよね。
専門業者による定期点検(5年~10年に1回が目安)が理想ですが、ご自身でもチェックできる劣化のサインを知っておきましょう。
こんな症状が出ていたら要注意!
- 汚れ・コケ・カビ
屋根の表面に、土埃や鳥のフン、緑色のコケ、黒っぽいカビなどが目立ってきたら、洗浄のサイン。放置すると錆びの原因にもなります。 - 色あせ・チョーキング
新築時と比べて明らかに色が薄くなったり、手で触ると白い粉が付いたりする「チョーキング現象」は、塗膜が劣化している証拠。塗装メンテナンスを考えるべき最初のサインです。 - 錆び(白錆び・赤錆び)
白っぽいシミのような「白錆び」や、茶色い「赤錆び」を見つけたら、要注意!特に赤錆びは劣化が進行しているサインなので、早めの対処が必要です。屋根の端や傷がついた部分から発生しやすいです。 - 傷・へこみ
強風で物が飛んできたり、施工時のミスなどで傷やへこみができていると、そこから錆びが発生しやすくなります。 - シーリングの劣化(※必要な場合)
屋根材のつなぎ目や棟部分などに使われているゴム状の「シーリング材」が、ひび割れたり痩せたりしている場合、そこから雨水が浸入する可能性があります。
これらのサインを見つけたら、一度専門業者に相談してみるのがおすすめです。特にチョーキングや錆びが見られたら、塗装メンテナンスを具体的に検討するタイミングと言えるでしょう。
【要注意!】地域・環境による劣化の違いとメンテナンスのポイント
ガルバリウム鋼板の劣化スピードは、お住まいの環境によっても変わってきます。ご自宅の状況に合わせて、少し早めのメンテナンスを心掛けましょう。
- 🌊 海沿いの地域
- 注意点: 潮風に含まれる塩分が付着しやすく、「塩害」による錆びのリスクが高いです。
- 対策: 通常よりこまめな水洗い(年に2〜4回程度)が効果的。塗装の際は、耐塩害性に優れた塗料を選ぶのがおすすめです。メンテナンスサイクルも10年~12年と少し早めに検討しましょう。
- ⛄ 雪国地域
- 注意点: 融雪水の滞留や凍結融解の繰り返しによる塗膜の劣化、積雪による傷や変形のリスクがあります。「すが漏れ(軒先や谷部の氷が原因の雨漏り)」にも注意が必要です。
- 対策: 塗装時は密着性や耐候性の高い塗料を選ぶことが重要。雪止め金具の状態も定期的にチェックしましょう。
- 🏭 都市部・工業地帯
- 注意点: 排気ガスや工場からの煤煙などによる酸性雨や汚染物質の付着で、塗膜がダメージを受けやすい傾向があります。
- 対策: 定期的な水洗いで汚れを落とすことが大切です。
- 🌳 山間部・緑の多い地域
- 注意点: 落ち葉や土埃が屋根に溜まりやすく、湿気がこもりコケやカビが発生しやすい環境です。これらが錆びの原因になることも。
- 対策: こまめな清掃(水洗い)で、堆積物を取り除きましょう。
ガルバリウム屋根のメンテナンス方法【これで安心!】
ガルバリウム屋根のメンテナンスには、劣化の状況に合わせていくつかの方法があります。
① 自分でもできる?「定期的な水洗い」
- 目的
表面に付着したホコリ、砂、鳥のフン、塩分などを洗い流し、錆びの発生を防ぎます。 - 頻度
年に1~2回程度、特に汚れが気になったときや、台風の後など。上記「地域別注意点」も参考に頻度を調整しましょう。 - 方法
ホースで優しい水圧で水をかける程度でOK。しつこい汚れも柔らかいブラシで軽くこする程度に。高圧洗浄機はNG! 塗膜や鋼板自体を傷める可能性が高いです。 - 注意点
屋根の上は非常に危険です! ご自身での作業は絶対に避け、足場を組むなど安全対策がしっかりできる専門業者に依頼しましょう。費用は数万円程度が目安です。
② 最も一般的!「塗装(塗り替え)」
ガルバリウム屋根のメンテナンスの基本であり、最も一般的な方法です。
- 目的
劣化した塗膜を新しく塗り替え、ガルバリウム鋼板を保護し、美観を回復させます。錆びの発生を抑える効果も高まります。 - タイミング
10年~15年ごとが一般的な目安。チョーキング、色あせ、ごく軽微な白錆びが見られたら検討しましょう。 - 工程の例
- 高圧洗浄
コケや汚れ、古い塗膜をしっかり洗い流します。(適切な水圧調整が必要です) - 下地処理(ケレン)
浮いている古い塗膜や錆びを工具(サンドペーパー、ワイヤーブラシ、ディスクサンダーなど)で丁寧に除去し、塗料の密着性を高めます。この工程の丁寧さが仕上がりと耐久性を左右する超重要ポイント! - 下塗り
錆止め効果があり、上塗り塗料との密着性を高める専用の下塗り材(プライマー)を塗布します。ガルバリウム鋼板に適したものを選ぶことが重要です。 - 中塗り・上塗り
選んだ塗料(シリコン、フッ素など)を2回塗り重ねて(塗料によっては3回塗りも)、美しく丈夫な塗膜を形成します。
- 高圧洗浄
- 費用相場
一般的な戸建て住宅(屋根面積による)で、40万円~80万円程度が目安です。使う塗料のグレードによって費用は変動します。
これで完璧!ガルバリウム屋根の「塗料」選び徹底ガイド
塗装の耐久性や機能性は、選ぶ塗料によって大きく変わります! 主な塗料の特徴を知って、我が家にぴったりのものを選びましょう。
塗料の種類 | 耐用年数(目安) | 費用相場(㎡単価) | 特徴 | おすすめな人 |
シリコン塗料 | 10~15年 | 2,300~3,500円 | コストパフォーマンスが高い、現在主流、耐候性・防汚性も〇 | バランス重視、標準的な性能でOKな方 |
ラジカル制御型塗料 | 12~16年 | 2,500~4,000円 | シリコン以上フッ素未満の性能、チョーキングに強い、比較的新しい技術 | コスパ良く少し長持ちさせたい方 |
フッ素塗料 | 15~20年 | 3,500~4,800円 | 耐久性・耐候性が非常に高い、汚れにくい、価格は高め | 長期的な美観・耐久性を重視する方、メンテナンス頻度を減らしたい方 |
無機塗料 | 20年以上 | 4,200~5,500円 | 最も耐久性が高い、汚れにくい、燃えにくい、価格は最も高い、ひび割れ注意 | とにかく長持ちさせたい方、最高グレードを求める方 |
加機能もチェック!
- 遮熱塗料
太陽光(赤外線)を反射し、屋根表面の温度上昇を抑えます。夏場の室温上昇を軽減し、省エネ効果も期待できます。淡い色ほど効果が高い傾向があります。 - 断熱塗料
熱の伝わり自体を抑える効果があります。遮熱塗料と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。
重要!下塗り材(プライマー)
ガルバリウム鋼板は表面がツルツルしているため、塗料が密着しにくい特性があります。必ずガルバリウム鋼板に対応した密着性の高い下塗り材(錆止め効果のあるエポキシ系プライマーなど)を使用することが、塗装を長持ちさせる秘訣です! 業者に見積もりや説明を求める際は、下塗り材の種類も確認しましょう。
印象が決まる!ガルバリウム屋根の「色選び」失敗しないコツ
屋根の色は家の印象を大きく左右します。後悔しないために、以下のポイントを押さえましょう。
- 人気色は?
ブラック、グレー、ブラウン、シルバーなどが定番人気。モダンで落ち着いた印象になります。最近はグリーンやブルーなども増えています。 - 汚れの目立ちにくさ
一般的に、中間色(グレー、ブラウン、グリーンなど)は汚れが目立ちにくいと言われます。真っ白や真っ黒は意外と汚れが目立ちやすいです。 - 面積効果に注意!
小さな色見本で見るよりも、実際に屋根全体に塗ると色が明るく、薄く見える傾向があります(面積効果)。希望よりワントーン暗めの色を選ぶとイメージに近くなることが多いです。 - 遮熱効果を考える
夏場の暑さ対策を重視するなら、太陽光を反射しやすい淡い色(白、アイボリー、ライトグレーなど)がおすすめです。濃い色は熱を吸収しやすくなります。 - ツヤ(光沢)はどうする?
- ツヤあり: 光沢があり、汚れが付着しにくい、耐久性がやや高い。ピカピカした印象。
- ツヤ消し(マット): 落ち着いた高級感のある印象。汚れはやや付着しやすい。
- 中間(3分ツヤ、5分ツヤなど): 両方の良いとこ取りも可能。好みや外壁とのバランスで選びましょう。
- 周囲の景観との調和
周りの家や自然環境とのバランスも考慮すると、より美しい仕上がりになります。
色選びはサンプルだけでなく、可能であればA4サイズ程度の塗り板サンプルや、実際にその色で塗装された施工事例を見せてもらうと、よりイメージが湧きやすくなりますよ。
▼ ガルバリウム屋根の色選びについて詳しくはこちらの記事をご覧ください
塗装ではもう限界かも?そんな時の選択肢「カバー工法」
「最近、屋根の錆びが目立ってきたな…」
「小さな穴が開いているみたいで、雨漏りが心配…」
「塗装メンテナンスのタイミングを逃しちゃったかも…」
そんな風に、塗装だけでは対応しきれないほど劣化が進んでしまった場合に検討されるのが、この「カバー工法」です。
カバー工法はどんな工事?
読んで字のごとく、今ある古いガルバリウム屋根材の上に、新しい防水シート(ルーフィング)と、新しい屋根材(多くの場合、これも軽量なガルバリウム鋼板が選ばれます)を「カバーするように」重ねて設置する工法です。古い屋根を剥がさないのが大きな特徴ですね。
検討するタイミングは?
塗装メンテナンスの適切な時期(10年~15年)を過ぎてしまい、錆びが広がっていたり、小さな穴が開いていたり、雨漏りが発生していたりする場合が主なタイミングです。
ただし、屋根の下地(野地板など)自体はまだしっかりしていることが前提となります。目安としては、築後15年~25年くらいで検討されるケースが多いでしょう。
カバー工法の嬉しいメリット
解体・撤去費用がかからない!
古い屋根を剥がさないので、その分の費用と手間、そして廃材処分費が節約できます。
工期が比較的短い!
葺き替えに比べると、工事にかかる期間が短くて済むことが多いです。
断熱性・遮音性アップも期待できる!
屋根が二重構造になるため、夏の暑さや冬の寒さを伝えにくくしたり、雨音を軽減したりする効果が期待できる場合があります。
知っておきたいデメリット・注意点
屋根が少し重くなる
新しい屋根材が加わる分、当然ですが屋根全体の重量は増します。建物の構造によっては耐震性に影響がないか、事前に確認が必要です。
下地の根本的な問題は解決できない
カバー工法では、既存の屋根の下にある野地板などの状態を直接確認したり、補修したりすることはできません。もし下地に腐食などの問題が隠れていた場合、それが解決されないままになってしまう可能性があります。
費用は塗装より高い
当然ながら、塗装工事よりは費用がかかります。
費用相場はどれくらい?
工事の内容や屋根の大きさによって変動しますが、一般的な戸建て住宅で80万円~200万円程度が目安となります。(あくまで目安としてお考えください)
どんな人におすすめ?
■「塗装ではもう無理そうだけど、葺き替えほど費用はかけられない」
■「廃材をなるべく出したくない」
■「断熱性や遮音性も少し改善したい」
といった場合に有力な選択肢となります。
▼ カバー工法についての詳しい内容はこちらの記事をご覧ください
屋根をまるごと一新!最終手段であり最も確実な「葺き替え」
「屋根の下地まで傷んでいそうで心配…」
「雨漏りが何度も再発して、もう限界!」
「築年数もかなり経ったし、この際、屋根を根本からリフレッシュしたい!」
このように、屋根の劣化が深刻で、カバー工法でも対応が難しい場合や、この先何十年も安心して暮らすために根本的な解決を望む場合に選ばれるのが「葺き替え(ふきかえ)」工事です。
葺き替えはどんな工事?
今ある古いガルバリウム屋根材をすべて撤去し、その下にある防水シートや野地板などの下地の状態をしっかりチェック。必要であれば補修や交換を行った上で、全く新しい防水シートと屋根材を設置する、文字通り屋根を「イチから新しく葺き替える」最も大掛かりな工事です。
検討するタイミングは?
屋根材自体の耐用年数が近づいている、あるいは過ぎている場合(一般的にガルバリウム鋼板でも20年~30年以上)、下地(野地板)の腐食が進んでいることが明らかな場合、カバー工法では解決できないような深刻な雨漏りがある場合などが主なタイミングです。
葺き替えの大きなメリット
下地から一新できる安心感!
普段は見ることのできない屋根の下地部分を直接確認し、傷んでいればしっかり補修・交換できるため、雨漏りの再発リスクなどを根本から断つことができ、最も安心感が高い方法です。
屋根材を自由に選び直せる!
新しく設置する屋根材は、ガルバリウム鋼板はもちろん、他の種類の屋根材(より軽量な金属屋根や、デザイン性の高いものなど)も自由に選び直せます。家のイメージチェンジにも繋がりますね。
建物の軽量化に繋がることも
既存の屋根材より軽い新しい屋根材を選ぶことで、建物全体の重量を軽くし、耐震性を向上させられる可能性があります。
知っておきたいデメリット・注意点
費用が最も高額になる
古い屋根の解体・撤去・処分費用や、下地の補修費用などもかかるため、メンテナンス方法の中では最も費用が高くなります。
工期が長くなる
工事が大掛かりになるため、カバー工法や塗装に比べて工事期間が長くなる傾向があります。
廃材が多く出る
古い屋根材をすべて撤去するため、多くの廃材が発生します。
費用相場はどれくらい?
下地の状態や選ぶ新しい屋根材によって費用は大きく変動しますが、一般的な戸建て住宅で100万円~240万円程度が目安となります。(あくまで目安としてお考えください)
どんな人におすすめ?
■「費用や時間はかかっても、雨漏りなどの問題を根本的に解決したい」
■「下地の状態が心配なので、しっかり見てほしい」
■「この先、長期間安心して暮らせる屋根にしたい」
といった場合に最適な、最も確実なメンテナンス方法と言えるでしょう。
▼ 瓦からガルバリウム鋼板に葺き替えを検討されている方はこちらの記事をご覧ください
メンテナンス方法別 費用相場とタイミングの目安
メンテナンス方法 | タイミング目安 | 費用相場(一般的な戸建て) | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
水洗い | 年に数回、汚れが気になった時 | 数万円(業者依頼の場合) | 汚れ除去、錆び予防 | 高所作業は危険、根本的な劣化は改善しない |
塗装(塗り替え) | 10~15年ごと、チョーキング、軽微な錆び発生時 | 40万円~80万円 | 美観回復、保護機能回復、比較的安価 | 深刻な劣化には対応不可、下地処理が重要 |
カバー工法 | 15~25年ごと、塗装不可の劣化、雨漏り時 | 80万円~200万円 | 廃材少ない、断熱性向上も、工期短い | 屋根が重くなる、下地の根本解決ではない |
葺き替え | 20~30年ごと、下地劣化、深刻な雨漏り時 | 100万円~240万円 | 下地から一新、最も確実、屋根材を選び直せる | 費用が高い、工期が長い、廃材が出る |
※費用はあくまで目安です。建物の形状や大きさ、劣化状況、使用する材料によって変動します。
ガルバリウム屋根塗装で失敗しない!【重要】業者選びと見積もりの見方
屋根塗装は決して安い買い物ではありません。満足のいく工事のためには、信頼できる業者選びが何よりも重要です!
信頼できる業者の選び方 7つのポイント
- 実績・経験
ガルバリウム鋼板の塗装経験が豊富か?施工事例を見せてもらいましょう。 - 専門知識・資格
塗装技能士などの資格を持つ職人がいるか?塗料や工法について的確な説明ができるか? - 詳細な見積もり
後述するチェックポイントを満たした、分かりやすい見積書を提出してくれるか? - しっかりした保証
工事後の保証内容(期間、保証範囲、保証書の発行)が明確か? - 建設業許可・保険
建設業許可を持っているか?万が一の事故に備えて請負業者賠償責任保険に加入しているか? - 地域密着
地元の業者であれば、地域の気候特性を理解しており、何かあった時も迅速に対応してくれる可能性が高いです。 - コミュニケーション
こちらの要望や質問に丁寧に耳を傾け、分かりやすく説明してくれるか?担当者との相性も大切です。
相見積もりで比較検討!でも安さだけで決めないで!
必ず2~3社から見積もりを取り、価格だけでなく、提案内容、使用する塗料、保証内容、担当者の対応などを総合的に比較しましょう。
ただし、極端に安い見積もりには注意が必要です。手抜き工事(下地処理の省略、塗料の希釈、塗り回数の削減など)のリスクがあります。
【必見】悪徳業者に注意!見積もりチェックポイントリスト
見積書をもらったら、以下の点を必ずチェックしましょう!
- 会社情報
会社名、住所、電話番号、担当者名が明記されているか? - 工事内容
「屋根塗装工事 一式 〇〇円」のような大雑把な書き方ではなく、工程ごとに項目が分かれているか?- 足場設置・解体: 足場の種類(クサビ式など)、面積(㎡)、単価が記載されているか?
- 高圧洗浄: 面積(㎡)、単価が記載されているか?
- 下地処理(ケレン): どのような方法で行うか(手作業、電動工具など)、範囲が明記されているか? ←超重要!
- 下塗り: 使用する塗料名・メーカー名、塗装回数、面積(㎡)、単価が明記されているか?(ガルバリウム用プライマーか確認!)
- 中塗り: 使用する塗料名・メーカー名、塗装回数、面積(㎡)、単価が明記されているか?
- 上塗り: 使用する塗料名・メーカー名、塗装回数、面積(㎡)、単価が明記されているか?
- 付帯部塗装: 雨樋、破風板、鼻隠しなど、どこまで塗装範囲に含まれるか明記されているか?
- 諸経費: 現場管理費、廃材処理費などの内訳が分かるか?(「一式」の場合は内容を確認)
- 数量と単価
各工程の数量(㎡など)と単価が適切か?(極端に安すぎたり高すぎたりしないか?) - 合計金額
消費税込みの最終的な金額が明記されているか? - 保証内容
保証期間と保証範囲が具体的に記載されているか? - 工事期間
いつからいつまで工事を行う予定か明記されているか? - 支払い条件
支払い方法(現金、振込など)やタイミング(契約時、着工時、完了時など)が明記されているか?
少しでも不明な点や疑問点があれば、遠慮せずに業者に質問しましょう。丁寧に答えてくれない業者は避けた方が無難です。
契約前の最終確認
- 見積もり内容に納得したら、契約書の内容をしっかり確認しましょう。
- クーリングオフ制度についても説明を受けておきましょう。
よくある質問(Q&A)
ガルバリウム鋼板は本当に錆びないの?
非常に錆びにくい素材ですが、残念ながら全く錆びないわけではありません。 表面の傷、沿岸部の塩害、酸性雨、もらい錆び(他の金属製品の錆びが付着する)、落ち葉や土埃の堆積による湿気などが原因で錆びることがあります。だからこそ、定期的な点検とメンテナンスが大切なのです。
塗装の色は変えられる?
はい、お好きな色に塗り替え可能です!気分転換にもなりますし、家のイメージチェンジもできます。遮熱効果の高い淡い色や、汚れが目立ちにくい色など、機能面で色を選ぶこともできますよ。
DIYで塗装できる?
基本的にはおすすめしません。 屋根の上は非常に危険ですし、ガルバリウム鋼板の塗装には、適切な下地処理や専用の塗料、塗装技術が必要です。失敗すると、かえって屋根材を傷めたり、すぐに剥がれてしまったりする可能性が高く、結局業者に頼むことになりかねません。安全と品質のためにも、プロにお任せしましょう。
メンテナンス費用を抑える方法は?
早め早めのメンテナンスが、結果的に一番の節約につながります。劣化が軽微なうちに塗装すれば、費用も比較的安く済みます。放置して劣化が進むと、カバー工法や葺き替えが必要になり、費用が跳ね上がってしまいます。また、複数の業者から見積もりを取って比較検討することも大切です。
塗装に最適な季節は?
一般的に、春(4~5月)と秋(9~10月)が気候が安定しており、塗料の乾燥に適しているためベストシーズンと言われます。ただし、梅雨時期や真冬でも、天候を見ながら計画的に進めれば工事は可能です。業者と相談してみましょう。
工事期間はどれくらい?
屋根塗装のみであれば、天候にもよりますが7日~14日程度が目安です。足場の設置・解体も含まれます。
工事中の生活(騒音・臭い)は?
足場の設置・解体時や高圧洗浄時には騒音が発生します。また、塗料の種類によっては臭いがすることもあります(最近は水性塗料など低臭タイプも増えています)。工事前に業者から説明を受け、窓を閉めるなどの対策をしましょう。
近隣への挨拶は必要?
業者が工事前に挨拶回りをしてくれるのが一般的ですが、ご自身でも一言伝えておくと、よりスムーズに進むでしょう。足場の設置や車両の出入り、騒音などでご迷惑をおかけする可能性があることを伝えましょう。
足場は絶対に必要?
安全確保と作業品質向上のため、基本的には必要です。足場がないと、職人の転落リスクが高まるだけでなく、丁寧な作業(特に高圧洗浄やケレン)が難しくなり、仕上がりに影響します。足場代を無料にするという業者には注意が必要です(他の項目に上乗せされている可能性があります)。
火災保険は使えるの?
台風、強風、雹(ひょう)、雪災などの自然災害によって屋根が破損した場合は、火災保険が適用される可能性があります。経年劣化による塗装メンテナンスには適用されません。心当たりがある場合は、保険会社や修理業者に相談してみましょう。
まとめ:ガルバリウム屋根こそ、適切なメンテナンスで美しく長持ち!
丈夫で人気のガルバリウム鋼板屋根ですが、「メンテナンスフリー」という言葉を信じ込まず、定期的な点検と適切なタイミングでのメンテナンス(特に塗装)が不可欠です。
- 10年~15年を目安に塗装メンテナンスを検討
- 色あせ、チョーキング、錆びなどの劣化サインを見逃さない
- お住まいの地域環境に合わせたメンテナンスを心掛ける
- 塗料や色選びも、機能性や耐久性を考えて慎重に
- メンテナンスは安全と品質のために信頼できる専門業者に依頼する
- 見積もりはしっかり比較・チェック!
これを心掛けるだけで、大切なガルバリウム屋根を美しく、そして長く健康に保つことができます。
まずは、ご自宅の屋根の状態をご自身の目でチェックするところから始めてみませんか?
「うちの屋根、そろそろかな?」と思ったら、ぜひお近くの信頼できる屋根塗装業者さんに相談して、点検や見積もりを依頼してみることをおすすめします。適切なメンテナンスで、大切なマイホームを守っていきましょう!
クイック屋根工事
私たちクイック屋根工事は、日本全国で建物の屋根を中心に、あらゆるリフォーム工事を手がけています。
【累計6,000件以上の施工実績】
屋根葺き替えや屋根カバー工事、屋根塗装、防水工事から、雨樋の修理、内装工事まで幅広い工事に対応。独自の全国派遣ネットワークにより、迅速な対応が可能です。各地で培った経験をもとに、地域の気候や建築様式に適した最適な修理方法をご提案いたします。
【専門資格を持つ職人が対応】
弊社では、厳しい加盟条件を満たした専門修理業者をご紹介します。すべての業者が「一級建築士」「屋根工事技士」などの資格を持つ専門家による監修のもと、豊富な経験を活かした施工を行います。
【お客様の声】
「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)
屋根やお家のリフォームのことなら、お気軽にご相談ください。