HOME » 屋根修理を依頼する前に » 【ルーフィング完全ガイド】価格・種類・貼り方・寿命まで!屋根雨漏りの最後の砦を徹底解説!

「屋根リフォームの見積もりに『ルーフィング』って書いてあるけど、何のこと?」
「ルーフィングの種類によって、価格や寿命が違うの?」
「ルーフィングの貼り方で、雨漏りしにくさが変わるって本当?」

マイホームの屋根を守る上で、実は非常に重要な役割を果たしている「ルーフィング」。しかし、普段目にすることがないため、その重要性や種類、適切な選び方について詳しく知らない方も多いのではないでしょうか。

この記事では、屋根の防水における最後の砦とも言えるルーフィングについて、

  • そもそもルーフィングってどんな役割があるの?
  • ルーフィングにはどんな種類があって、価格や寿命、メリット・デメリットは?
  • 正しいルーフィングの貼り方って?DIYはできる?
  • ルーフィング選びで失敗しないためのポイントは?
  • 信頼できる業者はどうやって見分けるの?
    といった疑問に、初心者の方にも分かりやすく、どこよりも詳しく解説します。

この記事を読めば、ルーフィングの重要性が理解でき、屋根リフォームの際に最適な選択をするための知識が身につきます。雨漏りの心配がない快適な住まいを長持ちさせるために、ぜひ最後までご覧ください。

1. 屋根雨漏りを防ぐ最後の砦!ルーフィングの役割とその重要性

改質ルーフィング

ルーフィングとは、屋根材(瓦、スレート、金属屋根など)の下に敷かれる防水シートのことです。「下葺き材(したぶきざい)」や「アスファルトルーフィング(製品名の一種)」とも呼ばれます。

「屋根材が雨を防いでいるんじゃないの?」 と思われるかもしれませんが、実は屋根材だけでは完全に雨水の浸入を防ぎきれない場合があります。
強風時の雨の吹き込みや、屋根材のわずかな隙間、経年劣化による屋根材の割れなどから、雨水は屋根材の下に入り込むことがあります。

この、屋根材を突破してきた雨水を最終的にシャットアウトし、建物内部への浸入(雨漏り)を防ぐのが、ルーフィングの最大の役割です。

【ルーフィングの重要ポイント】

  • 二次防水としての機能: 屋根材が一次防水なら、ルーフィングは二次防水。この二段構えで雨漏りを防ぎます。
  • 野地板(下地材)の保護: ルーフィングがなければ、雨水は直接野地板(屋根材を支える板)に染み込み、腐食やカビの原因となります。野地板が傷むと、屋根全体の強度が低下し、最悪の場合、屋根が崩れる危険性も。
  • 雨漏りの直接的な原因: 実は、雨漏りの原因の多くは、屋根材の劣化そのものよりも、このルーフィングの劣化や破損によるものと言われています。
  • 建物の寿命を左右する: ルーフィングが健全であれば、建物内部への水の被害を防ぎ、結果的に家の寿命を延ばすことに繋がります。

このように、ルーフィングは目立たない存在ながら、住まいを雨漏りから守り、長持ちさせるために不可欠な、非常に重要な部材なのです。

【屋根の基本構造(ルーフィングの位置)】

  1. 垂木(たるき): 屋根の骨組み
  2. 野地板(のじいた): 垂木の上に張られる下地材
  3. ルーフィング: 野地板の上に敷かれる防水シート ← ココ!
  4. 屋根材: 瓦、スレート、金属屋根など、屋根の仕上げ材

2. どのルーフィングを選ぶ?種類別の特徴・価格・寿命・メリット・デメリットを徹底比較!

マスタールーフィング

ルーフィングには様々な種類があり、それぞれ素材、性能、価格、寿命(耐用年数)が異なります。代表的なルーフィングの種類と特徴を比較してみましょう。

ルーフィングの種類主な素材・特徴価格相場 (1㎡あたり)寿命(耐用年数)目安メリットデメリット主なメーカー・代表製品例
アスファルトルーフィングダンボール状の原紙にアスファルトを染み込ませたもの。「アスファルトルーフィング940」が一般的。300円~600円約8年~15年安価で入手しやすい。止水性が高い。耐久性が低く、破れやすい。寿命が短い。紫外線や熱で劣化しやすい。田島ルーフィング「Pカラー」日新工業「カッパ23」
改質アスファルトルーフィング (ゴムアスルーフィング)アスファルトにポリマーや合成ゴムなどを添加し、耐久性や柔軟性を向上させたもの。500円~1,500円約20年~30年アスファルトルーフィングより耐久性・防水性・柔軟性が高い。釘穴シール性(釘穴を自己修復する性能)が高い。温度変化に強い。アスファルトルーフィングより高価。湿気を通しにくい製品が多い。田島ルーフィング「ニューライナールーフィング」「マスタールーフィング」常裕パルプ工業「サンライトG」
粘着層付き改質アスファルトルーフィング改質アスファルトルーフィングの裏面に粘着層を付け、タッカー(釘)を使わずに施工できるタイプ。600円~2,000円約20年~30年以上釘穴からの雨漏りリスクを大幅に低減。防水性・気密性が非常に高い。複雑な形状の屋根にも施工しやすい。高価。施工に技術が必要な場合がある。湿気を通しにくい製品が多い。貼り直しが難しい製品もある(遅延粘着型を除く)。田島ルーフィング「タディスセルフ」「タディスセルフ・カバー」日新工業「カスタムライト」
透湿防水ルーフィング水は通さず湿気(水蒸気)は通す特殊なシート。高気密・高断熱住宅で重要視される。500円~2,500円約30年~50年以上野地板や小屋裏の湿気を排出し、結露を防ぐ。建物の耐久性向上に貢献。軽量で施工しやすい製品が多い。高価。アスファルト系に比べ、製品によっては釘穴シール性が劣る場合がある。適切な通気層の確保が必要。デュポン「タイベック ルーフライナー」
高分子系ルーフィング塩化ビニル(PVC)やオレフィン系樹脂(TPO)などを主原料とするアスファルトを含まないルーフィング。400円~1,200円約15年~30年軽量で施工しやすい。耐久性、伸縮性に優れる製品もある。比較的安価なものから高機能なものまで幅広い。製品によって性能差が大きい。紫外線に弱いものがある。アスファルト系に比べ実績が少ない場合がある。下地の形状に影響を受けやすい製品もある。ケイミュー「遮熱ノアガードⅡ」
遮熱ルーフィング表面にアルミ蒸着フィルムなどを施し、太陽熱を反射する機能を持つルーフィング。700円~2,000円約20年~30年夏場の室温上昇を抑制し、冷房効率を高める効果が期待できる。省エネに貢献。通常のルーフィングより高価。屋根材との間に通気層がないと効果が薄い場合がある。全ての屋根構造で効果が最大限に発揮されるわけではない。ケイミュー「遮熱ノアガードⅡ」(高分子系と遮熱機能を併せ持つ)
不織布ルーフィング基材に合成繊維不織布を使用し、耐久性や寸法安定性を高めたルーフィング。改質アスファルト系や高分子系に分類されるものが多い。600円~1,800円約20年~30年以上破れにくく、温度変化による伸縮が少ない。耐久性が高い。一般的なアスファルトルーフィングより高価。田島ルーフィング「ニューライナールーフィング」(改質アスファルトと不織布を組み合わせ)、「タディスセルフ・カバー」(粘着層付き不織布)

【ルーフィング選びのポイント】

  • 屋根材との相性・寿命のバランス
    最も重要なのは、「ルーフィングの寿命 ≧ 屋根材の寿命」となるように選ぶことです。いくら高耐久な屋根材を選んでも、ルーフィングが先に寿命を迎えてしまっては意味がありません。屋根材の種類や期待耐用年数に合わせて、適切なルーフィングを選びましょう。
  • 地域の気候条件
    寒冷地では凍害に強いもの、暑い地域では遮熱性のあるもの、風の強い地域では釘穴シール性や固定力の高いものが適している場合があります。
  • 建物の構造と換気状態
    高気密・高断熱住宅や、小屋裏の換気が不十分な場合は、湿気を逃がす「透湿防水ルーフィング」の採用を検討しましょう。
  • 予算
    初期費用だけでなく、将来的なメンテナンスコスト(ライフサイクルコスト)も考慮して選びましょう。高価でも長寿命なルーフィングは、結果的にトータルコストを抑えられる場合があります。
  • 信頼できるメーカーの実績
    田島ルーフィングは国内シェアトップクラスの老舗メーカーで、多種多様な製品ラインナップと豊富な実績があります。迷ったら、このような信頼できるメーカーの製品を検討するのも一つの方法です。

「アスファルトルーフィング940」には要注意?

見積書に「アスファルトルーフィング940」とだけ記載されている場合は注意が必要です。これは最も安価で寿命の短いルーフィングの一つです。もちろん製品自体が悪いわけではありませんが、施主の意向を確認せずに安価な材料を選んでいる場合、業者の利益優先の姿勢が疑われることもあります。必ず使用するルーフィングの製品名と性能を確認しましょう。

より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。

フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)

3. ルーフィングの正しい貼り方とチェックポイント!DIYは可能?

ルーフィングの性能を最大限に引き出すためには、正しい施工方法が不可欠です。ここでは基本的な貼り方の手順と、施主としてチェックしておきたいポイントをご紹介します。

【ルーフィングの基本的な貼り方(タッカー留めの場合)】

  1. 清掃・下地確認: 野地板の上のゴミや突起物を取り除き、平滑な状態にします。
  2. 軒先から棟へ: ルーフィングは、屋根の低い方(軒先)から高い方(棟)に向かって、横方向に張っていきます。これは雨水が上から下にスムーズに流れるようにするためです。
  3. 重ね代の確保: ルーフィングシート同士を重ねて張ります。この重ね部分を「重ね代(かさねしろ)」と呼びます。
    • 上下の重ね代: 100mm以上が基本。製品によっては指定の重ね幅が印刷されています。
    • 左右の重ね代: 200mm以上が基本。
      十分な重ね代がないと、そこから雨水が浸入する原因になります。
  4. タッカーでの固定: 重ねたルーフィングを、タッカー(建築用の大型ホッチキス)で野地板に固定します。約30cm間隔で、ルーフィングに対して直角に打ち込むのが基本です。
    • タッカーの穴は、太陽熱でアスファルトが溶けて塞がると言われていますが、打ち方が悪いと穴が広がり、雨漏りの原因になることも。
  5. 棟部・谷部・壁際などの処理:
    • 棟部(屋根の頂点): ルーフィングを棟を越して両側から十分に重ねて張ります。
    • 谷部(屋根の面が合わさる谷状の部分): 雨水が集中しやすいため、ルーフィングを二重、三重に増し張りしたり、専用の谷コイル(金属板)を使用したりします。
    • 壁際(立ち上がり部): 壁と屋根が接する部分は、ルーフィングを壁面に200mm~250mm以上立ち上げて張り、雨水の浸入を防ぎます。この処理は特に重要で、職人の技術が問われます。

【粘着層付きルーフィングの場合】

裏面の剥離紙を剥がしながら、空気が入らないように野地板に圧着していきます。タッカーを使用しないため、釘穴からの漏水リスクが格段に低くなります。

【ルーフィング施工時のチェックポイント(施主として)】

  • 見積書に使用するルーフィングの製品名が明記されているか?
  • 重ね代は十分に取られているか?(施工中に確認できればベスト)
  • 棟部、谷部、壁際の処理は適切に行われているか?
  • タッカーの打ち方に問題はないか?(斜めに打たれていたり、浮いていたりしないか)
  • ルーフィングに破れやシワがないか?
  • 雨天時の施工は避けているか?(小雨程度なら可能な場合もありますが、野地板が濡れた状態での施工は避けるべきです)

可能であれば、施工状況を写真で記録してもらい、後で確認できるようにしておくと安心です。

ルーフィングのDIYは可能?

Stop!

ルーフィングの施工は、専門的な知識と技術、そして高所作業の危険性を伴います。不適切な施工は雨漏りを引き起こし、かえって修理費用が高くつく可能性があります。安全面と品質面から、ルーフィングのDIYは推奨できません。 必ず専門業者に依頼しましょう。

4. ルーフィングの寿命と交換時期の目安

屋根工事 葺き替え

ルーフィングの寿命は、前述の通り種類によって大きく異なりますが、一般的にアスファルトルーフィングで約10年~15年、改質アスファルトルーフィングで約20年~30年、高耐久な透湿防水ルーフィングなどでは50年以上と言われています。

ルーフィングの劣化原因

  • 経年劣化: 紫外線や熱、雨風に長期間さらされることによる素材自体の劣化。
  • 物理的なダメージ: 施工時のタッカー穴、屋根材の固定釘、飛来物による破損など。
  • 湿気による影響: 小屋裏の湿気が多いと、結露などによりルーフィングの劣化を早めることがあります。
  • 屋根材の劣化: 屋根材の防水性が低下すると、ルーフィングが直接雨水にさらされる機会が増え、劣化が早まります。

ルーフィングの交換時期

ルーフィングは屋根材の下に隠れているため、単独で交換することは困難です。通常、屋根の葺き替え工事や屋根カバー工法を行う際に、同時に新しいルーフィングに交換します。

そのため、

  • 屋根材の寿命が来たとき
  • 雨漏りが頻繁に発生するようになったとき
  • ルーフィングの耐用年数が近づいている、または過ぎていると判断されるとき
    が、ルーフィング交換のタイミングと言えます。

5. ルーフィング選び・工事で失敗しないための重要ポイント

後悔のない屋根リフォームのためには、ルーフィング選びと業者選びが非常に重要です。

【ルーフィング選びの重要ポイント】

  1. 屋根材の寿命とのバランスを最優先に考える
    「ルーフィングの寿命 ≧ 屋根材の寿命」の原則を守る。
  2. 予算と性能のバランス
    初期費用だけでなく、長期的な視点(ライフサイクルコスト)で考える。
  3. 機能性の検討
    遮熱性、透湿性など、住まいの状況やニーズに合った機能を持つルーフィングを選ぶ。
  4. 業者任せにしない
    使用するルーフィングの製品名、性能、メーカーなどを必ず確認し、納得した上で決定する。

【業者選びの重要ポイント】

  1. ルーフィングの重要性を理解し、丁寧に説明してくれるか
    様々な種類のルーフィングのメリット・デメリットを説明し、施主の状況に合った提案をしてくれるか。
  2. 施工実績が豊富か
    特に複雑な形状の屋根や、特殊なルーフィングの施工経験があるか。
  3. 見積書の内容が詳細で明確か
    使用するルーフィングの製品名、単価、数量などがきちんと記載されているか。
  4. 保証制度がしっかりしているか
    工事後の雨漏り保証など、保証内容を確認する。
  5. 質問に対して誠実に答えてくれるか
    些細な疑問にも丁寧に答えてくれる業者は信頼できる可能性が高い。

複数の業者から相見積もりを取り、提案内容、費用、対応などを比較検討することが大切です。

まとめ:ルーフィングは家の寿命を左右する!賢い選択で安心の住まいを

ルーフィングは、普段目にすることのない地味な存在ですが、その価格、種類、貼り方、そして寿命は、皆さんの大切な住まいを雨漏りから守り、長持ちさせるために非常に重要な要素です。

屋根リフォームを検討する際には、屋根材だけでなく、この「ルーフィング」にもぜひ注目してください。ご自宅の状況や予算、将来の計画に合わせて最適なルーフィングを選び、信頼できる業者に確実な施工をしてもらうことが、長期的な安心と快適な暮らしに繋がります。

この記事が、皆さんの賢いルーフィング選びの一助となれば幸いです。

クイック屋根工事

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「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)

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