「家の雨樋を交換したいけど、どんな種類があるんだろう?」
「半丸型と角型、うちの家にはどっちが合うの?」
「素材によって、値段や耐久性はどれくらい違うの?」
新築やリフォームで雨樋を選ぶとき、あるいは修理で交換が必要になったとき、意外と多くの種類があることに驚くかもしれません。
雨樋は、単に雨水を流すだけの「筒」ではありません。その形状は家の外観イメージを左右し、素材は耐久性やメンテナンスの手間、そして将来的なコストにまで大きく影響します。
この記事では、そんな奥深い「雨樋の種類」の世界を、
- 【形状別】半丸、角型、特殊型…それぞれの特徴とメリット・デメリット
- 【素材別】塩ビ、ガルバリウム、銅…価格と耐久性を徹底比較
- 修理・交換時に後悔しないための、最適な種類の選び方
- 知っておきたい!主要メーカーと人気商品
など、初心者の方にも分かりやすく、そしてどこよりも詳しく解説していきます。この記事を読めば、ご自宅に本当に合った、最適な雨樋の種類がきっと見つかります。
雨樋の役割とは?なぜ種類を知ることが重要なのか
まず、雨樋の基本的な役割をおさらいしましょう。雨樋は、屋根に降った大量の雨水を集め、コントロールしながら地面や下水へと安全に排水するための重要な設備です。
もし雨樋がなければ、屋根から流れ落ちた雨水が直接外壁を濡らし、汚れやカビ、さらには外壁内部への浸水による構造体の腐食を引き起こします。また、地面に叩きつけられた雨水が泥を跳ね上げ、建物の基礎を劣化させる原因にもなります。
このように家を守る重要な役割を持つからこそ、その「種類」を知ることが大切なのです。
- 形状は、地域の降雨量に対応できる排水能力に関わります。
- 素材は、耐久年数やメンテナンスの手間、そして総費用に直結します。
ご自宅の環境や予算、デザインの好みに合わせて最適な種類を選ぶことが、長く安心して暮らすための第一歩となります。
より詳しく知りたい方は
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【形状別】雨樋の種類を徹底比較!あなたはどのタイプ?
雨樋の形状は、主に「軒樋(のきどい)」と呼ばれる、屋根の軒先に沿って設置される横方向の樋の断面形状によって分類されます。
① 半円型(半丸型):最もポピュラーな伝統的フォルム
筒を半分に切ったような、シンプルな半円形の雨樋。昔から日本の住宅で最も広く使われてきた、まさに「雨樋のスタンダード」と言える形状です。
- メリット: 構造がシンプルなため、価格が最も安価。DIY用の部材もホームセンターで手に入りやすい。
- デメリット: 近年の角型に比べると、同じ幅でも排水量が少ない傾向にある。ゲリラ豪雨などの際には水が溢れてしまうことも。
- おすすめな家: コストを最優先したい場合。和風住宅など、伝統的で柔らかな外観に合わせたい場合。
② 角型:近年の主流!シャープで大容量なモダンデザイン
断面が四角形(コの字型)の雨樋。シャープでスッキリとした見た目が現代的な住宅デザインとマッチすることから、近年の新築住宅ではこちらの角型が主流となっています。
- メリット: 半円型に比べて断面積が大きく、多くの雨水を一度に流せる高い排水能力を持つ。突然の豪雨にも対応しやすい。
- デメリット: 半円型に比べると、材料費・施工費ともにやや高価になる。
- おすすめな家: モダン、スタイリッシュな外観の住宅。ゲリラ豪雨が心配な都市部や、屋根面積が大きい住宅。
③ 特殊型(雪国仕様など):過酷な環境に対応する機能的デザイン
豪雪地帯など、特定の気候条件に対応するために開発された特殊な形状の雨樋です。代表的なものに、雨樋の上に覆いが付いたタイプがあります。
- メリット: 屋根から滑り落ちる雪が直接雨樋を直撃するのを防ぎ、積雪による破損リスクを大幅に軽減できる。落ち葉なども入りにくい。
- デメリット: 構造が複雑なため、価格は高価。覆いがある分、排水能力は他のタイプより劣る。
- おすすめな家: 豪雪地帯や、屋根の雪下ろしが頻繁に必要な地域。
④ 内樋型(箱樋):外観をスッキリ見せるデザイン重視型
雨樋を外壁の外側ではなく、屋根の内側(パラペットの内側など)に隠して設置するタイプ。デザイナーズ住宅などで、建物の外観をミニマルに見せたい場合に採用されます。
- メリット: 雨樋が外から見えないため、非常にスッキリとしたモダンな外観を実現できる。
- デメリット: 詰まりや破損が起きると、即座に建物内部への雨漏りに直結するという最大のリスクがある。点検や清掃が難しく、メンテナンス性が非常に悪い。
- おすすめな家: デザイン性を最優先し、定期的な専門業者による点検・清掃を欠かさず行える管理体制がある場合。
【素材別】価格と耐久性が変わる!雨樋の材質を徹底比較
次に、雨樋の性能を大きく左右する「素材」の種類を見ていきましょう。
| 素材の種類 | 1mあたりの価格目安 | 耐久年数 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 塩化ビニール樹脂 | 2,000~3,000円 | 15~20年 | ・最も安価で、圧倒的なシェアを誇る ・軽量で施工しやすい ・錆びることがない | ・紫外線で劣化しやすく、硬化して割れやすい ・熱による伸縮や変形が起こりやすい |
| ガルバリウム鋼板 | 3,500~5,000円 | 20~30年 | ・金属なのにサビに強く、耐久性が高い ・軽量で建物への負担が少ない ・モダンでシャープな外観が人気 | ・塩化ビニルより高価 ・表面に深い傷がつくと、そこからサビる可能性がある |
| 銅 | 7,000~10,000円 | 60年以上 | ・非常に頑丈で、圧倒的な耐久性を持つ ・経年で「緑青(ろくしょう)」が発生し、独特の風格が増す | ・非常に高価で、高級住宅や神社仏閣などに使われる ・酸性雨に弱く、穴が開くことがある |
| アルミ・ステンレス | 高価 | 40年以上 | ・錆びに非常に強く、高耐久 ・軽量でスタイリッシュ | ・高価なため、一般住宅での採用は稀 ・加工が難しい |
| ハイブリッド(複合材) | 3,000円~ | 20年以上 | ・芯材にスチール、表面に樹脂などを使い、強度と耐候性を両立 ・各メーカーが独自に開発 | ・製品によって性能や価格に差がある |
【メーカーと人気商品】
雨樋は、パナソニック(Panasonic)、積水化学(SEKISUI)、タニタハウジングウェアなど、複数のメーカーが製造しています。
中でも、パナソニックの「アイアン」(スチールと樹脂の複合材)や、積水化学のロングセラー商品「アーバントップΣ90(シグマ90)」は、耐久性とデザイン性のバランスが良く、多くの業者でおすすめされる人気商品です。
最適な雨樋の選び方|3つのポイント
では、これまでの情報を踏まえて、どのように自分に合った雨樋を選べばよいのでしょうか。
- 地域の気候を考慮する
ゲリラ豪雨が多い地域なら、排水能力の高い「角型」。積雪が多い地域なら「特殊型」や、強度のある金属製の雨樋が適しています。 - 予算とメンテナンス計画を考える
初期費用を抑えたいなら「塩化ビニル樹脂」。長期的に見てメンテナンスの手間やコストを減らしたいなら、少し高くても「ガルバリウム鋼板」やハイブリッドタイプを選ぶのが賢明です。 - 家のデザインとの調和
モダンな家には「角型」、和風やカントリー調の家には「半円型」が基本的には似合います。また、外壁やサッシの色と雨樋の色を合わせると、家全体に統一感が生まれます。
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まとめ:雨樋の種類を知ることが、後悔しないリフォームの第一歩
今回は、雨樋の様々な種類について、形状と素材の観点から詳しく解説しました。
- 雨樋には、形状や素材によって様々な種類があり、それぞれに特徴・価格・耐久性が異なる。
- 形状は、排水能力の高い「角型」が近年の主流。
- 素材は、コストの「塩化ビニル」、バランスの「ガルバリウム」、風格の「銅」が代表的。
- 最適な種類を選ぶには、「気候」「予算」「デザイン」の3つのバランスを考えることが重要。
雨樋は、ただ雨水を流すだけの設備ではありません。家の外観を決定づけ、建物の寿命を守るための重要なパーツです。
修理や交換の際には、ぜひこの記事を参考に、ご自宅の状況やご自身の価値観にぴったり合った、最適な種類の雨樋を選んでください。
クイック屋根工事
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「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)
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