「ベランダや屋上の防水工事、いくらくらいかかるんだろう?」
「見積もりをもらったけど、この単価って適正なのかな?」
「できるだけ安く済ませたいけど、安かろう悪かろうは困る…」
大切な住まいを雨漏りから守るために不可欠な「防水工事」。しかし、その費用や単価は工事の種類や業者によって異なり、一般の方には分かりにくい部分も多いのではないでしょうか。
「相場を知らないまま契約して、後で高額な請求が来たらどうしよう…」
「見積書のどの部分を見れば、適正な価格か判断できるの?」
この記事では、そんな不安を解消するために、
「防水工事の主な種類と、それぞれの単価相場は?」
「単価表だけでは分からない、費用の内訳ってどうなってるの?」
「適正価格で信頼できる業者を選ぶためのポイントは?」
といった疑問に、初心者の方にも分かりやすく徹底的に解説します!
これを読めば、あなたも防水工事の「単価」と「相場観」を身につけ、賢い業者選びができるようになるはずです。
なぜ防水工事の「単価」を知ることが重要なのか?~高額請求・手抜き工事のリスク回避~
防水工事は、決して安い買い物ではありません。だからこそ、事前に工事内容ごとの「単価」や「費用相場」を把握しておくことが非常に重要です。
相場を知らないことのリスク
- 高額契約の危険性
適正価格を知らないと、相場よりも大幅に高い金額で契約してしまう可能性があります。「今だけ大幅値引き!」といった甘い言葉や、「一部無料サービス」の裏で他の項目に費用が上乗せされているケースも…。 - 手抜き工事の見逃し
極端に安い見積もりは、必要な工程が省略されていたり、質の低い材料が使われたりする「手抜き工事」のサインかもしれません。防水工事の品質は、数年後の耐久性に大きく影響します。
これらのリスクを避けるためには、防水工事の種類ごとの単価相場を理解し、複数の業者から見積もりを取る(相見積もり)ことで、ご自身の目で適正価格を見極める力を養うことが大切です。
【種類別】防水工事の単価相場一覧表~あなたの希望する工事はどれくらい?~
防水工事には様々な種類があり、それぞれ特徴や耐久年数、そして単価が異なります。まずは、代表的な防水工事の種類とその㎡あたりの単価相場を見ていきましょう。
防水工事の種類 | 主な特徴と適した場所 | 耐用年数(目安) | 単価相場(/㎡) | 備考 |
---|---|---|---|---|
ウレタン防水 | 液状のウレタン樹脂を塗り重ねて防水層を形成。複雑な形状にも施工しやすい。ベランダや屋上に多く採用。密着工法と通気緩衝工法がある。 | 8年~13年程度 | 5,000円~8,500円 | 比較的安価でコストパフォーマンスが良い。職人の技術力で仕上がりが左右される。定期的なトップコート塗り替え(5~7年ごと)で長持ち。 |
シート防水 | 塩化ビニル(塩ビ)シートや合成ゴムシートなどの防水シートを貼り付けて防水層を形成。広い面積に適している。ビルやマンションの屋上に多い。密着工法と機械的固定工法がある。 | 10年~20年程度 | 4,000円~8,000円 | 塩ビシートは耐候性が高く、トップコート不要な場合も。下地が平坦である必要がある。シートの継ぎ目処理が重要。 |
FRP防水 | ガラス繊維で補強されたプラスチック(FRP)で防水層を形成。軽量かつ高強度で、耐摩耗性に優れる。戸建てのベランダやバルコニー、浴室などに多い。 | 10年~12年程度 | 6,000円~9,500円 | 硬化が早く工期が短い。紫外線にやや弱いため、定期的なトップコート塗り替え(5年ごと)が必要。伸縮性が低いため広い面積には不向きな場合も。 |
アスファルト防水 | アスファルトを含浸・積層させたルーフィング類を貼り重ねて防水層を形成。古くからある信頼性の高い工法。ビルやマンションの屋上など。熱工法、トーチ工法、常温工法などがある。 | 15年~25年程度 | 4,500円~9,000円 | 防水層が厚く、耐久性・防水性に非常に優れる。重量があるため木造には不向きな場合も。施工時に臭いや煙が発生することも。トップコート塗り替え(5~8年ごと)が必要な場合あり。 |
(単価相場・耐用年数は総合的に判断し、一般的な範囲で記載)
工法による単価の違い(例:ウレタン防水)
同じ防水工事の種類でも、採用する「工法」によって単価が変わることがあります。
ウレタン防水の工法 | 特徴 | 単価相場(/㎡) |
---|---|---|
密着工法 | 下地に直接ウレタン防水材を塗り重ねる最も基本的な工法。 | 3,500円~5,000円 |
メッシュ(補強布)工法 | 防水材の間にメッシュ状の補強布を挟み込み、防水層の強度を高める工法。 | 4,500円~7,500円 |
通気緩衝工法 | 下地との間に通気性のあるシートを敷き、その上に防水層を形成する工法。下地の水分による防水層の「膨れ」を防ぐ。耐久性が高い。 | 6,000円~8,500円 |
このように、どの防水工事を選び、どの工法で施工するかによって、単価は大きく変動します。 ご自身の建物の状況(広さ、形状、既存防水層の状態など)や予算、求める耐久性などを考慮し、専門業者とよく相談して最適な方法を選ぶことが重要です。
防水工事の単価だけじゃない!見積書でチェックすべき費用の内訳
防水工事の見積書には、上記の「防水材の単価×面積」以外にも、様々な費用項目が含まれます。これらの付帯費用も、総額を左右する重要な要素です。
【防水工事の主な付帯費用と単価目安】
費用項目 | 内容・摘要 | 単価目安 |
---|---|---|
高圧洗浄費 | 施工面の汚れや旧塗膜、苔などを高圧洗浄機で洗い流す作業。防水材の密着性を高めるために重要。 | 150円~300円/㎡ |
下地処理・ケレン費 | ひび割れ補修、凹凸調整、サビ落とし、旧防水層のケレン(削り落とし)など、下地を整える作業。 | 200円~500円/㎡ |
改修ドレン設置 | 既存の排水口(ドレン)が劣化している場合や、排水能力を高めるために新しいドレンを設置する費用。 | 20,000円~25,000円/箇所 |
既存防水層撤去費 | 劣化が著しい既存防水層を撤去する場合の費用。防水の種類によって単価が大きく異なる。 | 下記参照 |
廃材処分費 | 撤去した既存防水層やその他の廃材を処分する費用。量や種類によって変動。 | 20,000円~30,000円/㎥ |
足場設置費 | 高所作業が必要な場合(主に外壁や屋根勾配のある屋上など)に設置する足場の費用。戸建ての場合、一般的な2階建てで。 | 1,000円~1,200円/㎡ (運搬・設置・解体含む) ※一般的な戸建てで18万円~25万円程度 |
養生費 | 塗装しない部分や周囲を汚さないようにビニールシートなどで保護する費用。 | 項目に含まれることが多い |
諸経費・現場管理費 | 交通費、駐車場代、書類作成費、現場の管理費用など。工事総額の数%~10%程度が一般的。 | 工事総額の数%~10% |
【既存防水層の撤去費用 単価目安】
撤去する防水層の種類 | 単価目安(/㎡) |
---|---|
塩ビシート防水 | 1,000円~1,300円 |
ゴム系シート防水 | 800円~1,000円 |
アスファルト防水 | 3,000円~4,000円 |
伸縮目地(押えコンクリート) | 800円~1,000円/m |
見積書をチェックする際のポイント
- 「一式〇〇円」に注意
詳細な内訳がなく「一式」と記載されている場合は、何にどれくらいの費用がかかっているのか不明瞭です。必ず各項目の単価と数量が明記されているか確認しましょう。 - 必要な工程が含まれているか
高圧洗浄や下地処理は、防水層の耐久性に大きく影響する重要な工程です。これらの費用が極端に安い、または記載がない場合は注意が必要です。 - 使用する材料名が明記されているか
防水材やトップコートの種類、メーカー名などが具体的に記載されているか確認しましょう。これにより、期待される耐久性や性能を把握できます。
外壁塗装の単価も参考に~防水機能との関連~
「防水工事」という言葉は、広義には外壁塗装による撥水性向上も含む場合があります。ただし、外壁塗装はあくまで「撥水」であり、雨漏りを根本的に止める「防水」とは異なることを理解しておく必要があります。
参考として、一般的な外壁塗装の塗料別単価(材工共)と、付帯費用の単価を紹介します。
【外壁塗装の塗料別単価目安(材工共)】
塗料の種類 | 単価目安(/㎡) | 耐用年数(目安) |
---|---|---|
ウレタン塗料 | 1,400円~2,500円 | 5年~8年 |
シリコン塗料 | 1,800円~2,800円 | 8年~12年 |
ラジカル塗料 | 2,200円~3,000円 | 10年~15年 |
フッ素塗料 | 3,000円~5,000円 | 15年~20年 |
複層弾性塗料(シリコン仕上げ) | 5,300円~6,300円 | 10年~15年 |
【外壁塗装の主な付帯費用 単価目安】
項目 | 単価目安 |
---|---|
足場設置 | 1,000円~1,200円/㎡ |
高圧洗浄 | 150円~300円/㎡ |
コーキング打ち替え | 950円~1,200円/m |
外壁塗装に関する注意点
サイディング外壁の雨漏りは、外壁塗装だけでは直りません。軽微な場合は目地やサッシまわりのシーリング補修で一時的に止まることもありますが、根本的な解決には防水シートの張り替えなどが必要になる場合があります。
適正価格で信頼できる防水工事業者を選ぶためのチェックポイント
単価相場を把握した上で、信頼できる業者を選ぶことが、防水工事を成功させるための最も重要なポイントです。
複数の業者から相見積もりを取る
1社だけでなく、必ず2~3社から見積もりを取り、工事内容と金額を比較検討しましょう。価格だけでなく、提案内容や担当者の対応も重要な判断材料です。
見積書の内容が詳細で明確か
使用する材料名、各工程の単価と数量、諸経費の内訳などが具体的に記載されているか確認します。不明な点は遠慮なく質問しましょう。
極端に安い見積もりには注意
相場よりも著しく安い場合は、手抜き工事や後からの追加請求のリスクがあります。安さだけで選ぶのは危険です。
防水工事の費用は業者ごとに異なりますが、特に注意したいのは相場からかけ離れた安価な見積もりです。仮に適正価格100万円の工事で60万円と提示された場合、なぜそれほど安いのか慎重な確認が必要です。
というのも、過度な低価格は、必要な工程の省略や安価な材料の使用、下請けへの無理な発注に繋がりやすく、結果として防水工事の品質が損なわれ、早期の不具合を招くリスクがあるからです。
もちろん、大手企業のようにブランド力や手厚い保証が価格に反映されるケースもありますので、金額だけでなくサービス全体で比較検討することが重要です。
現地調査を丁寧に行うか
建物の状態を正確に把握せず、安易に見積もりを出す業者は信頼できません。しっかりと現地調査を行い、劣化状況や原因を特定した上で適切な提案をしてくれる業者を選びましょう。
防水施工技能士などの専門資格の有無
「防水施工技能士」などの国家資格を持つ職人が在籍しているか確認しましょう。これは、一定の技術と知識を持っている証となります。(資料「【一目で分かる!】防水工事の単価相場を4種類別に紹介」参照)
施工実績が豊富か
希望する防水工事(ウレタン防水、シート防水など)の施工実績が豊富にあるか確認しましょう。ホームページなどで施工事例を確認するのも有効です。
保証内容とアフターフォローの確認
工事後の保証期間や保証内容(メーカー保証と施工業者の連名保証など)、アフターフォロー体制がしっかりしているか確認しましょう。
契約を急かさないか
「今契約すれば大幅割引」などと契約を急かす業者は避けましょう。じっくりと比較検討する時間を与えてくれる誠実な業者を選びましょう。
より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。
フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)
防水工事の費用を抑えるためのコツ
少しでも費用を抑えたいと考えるのは当然です。以下にいくつかのコツを紹介します。
- 劣化がひどくなる前に対処する
雨漏りが発生してからでは、下地の補修などで追加費用がかかることがあります。定期的な点検と早めのメンテナンスが結果的に費用を抑えることに繋がります。 - 閑散期を狙う
一般的に、梅雨時期や台風シーズン前は繁忙期となります。3月~5月頃が比較的閑散期とされるため、この時期に工事を依頼すると、多少の値引き交渉がしやすくなる場合があります。 - 自社施工の業者に依頼する
大手リフォーム会社やハウスメーカーは、下請け業者に工事を依頼することが多く、中間マージンが発生します。自社で職人を抱え、直接施工する業者に依頼する方が、費用を抑えられる可能性があります。 - 複数の工事をまとめて行う
外壁塗装など、足場が必要な他の工事と同時に防水工事を行うことで、足場代を一度で済ませることができ、トータルコストを削減できます。 - 雨漏りの原因を特定してから修理する
雨漏りしている場合、安易に防水工事だけを行っても原因が別にあれば再発します。雨漏り調査をしっかり行い、原因を特定してから適切な修理を行うことが重要です。
まとめ:防水工事の単価相場を理解し、賢い業者選びで大切な住まいを守ろう!
防水工事は、住まいの寿命を延ばし、快適な生活を守るために非常に重要なメンテナンスです。しかし、その費用は決して安くはありません。だからこそ、各種防水工事の単価相場を事前に把握し、複数の業者から見積もりを取り、内容をしっかりと比較検討することが、適正価格で質の高い工事を実現するための鍵となります。
防水工事の単価と費用で失敗しないための重要ポイント
- 主な防水工事(ウレタン、シート、FRP、アスファルト)の種類と単価相場を理解する。
- 見積書では、防水材の単価だけでなく、高圧洗浄、下地処理、撤去費などの付帯費用も確認する。
- 「一式」見積もりではなく、詳細な内訳が記載された見積書を求める。
- 複数の業者から相見積もりを取り、価格だけでなく提案内容や信頼性も比較する。
- 極端に安い見積もりには注意し、手抜き工事のリスクを避ける。
- 信頼できる業者選びのポイント(資格、実績、保証など)を押さえる。
- 費用を抑えるコツ(早期対応、閑散期、自社施工など)も参考に。
防水工事の単価表や相場観を身につけることは、悪質な業者に騙されず、大切な住まいを守るための「武器」となります。この記事が、あなたの防水工事計画の一助となれば幸いです。
クイック屋根工事
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「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)
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