瓦の種類別にみた工事価格の目安を知ろう

瓦の種類

 

 瓦の設置工事を行う場合、粘土系やセメント系などの瓦の種類別に細かくみると、施工料金に差が生じてしまいます。ここでは、瓦の種類別に見た工事価格の目安と選び方のポイント、各瓦の特徴について簡単にご説明します。※瓦本体の施工単価は、80~120平米、3寸勾配で標準的な施工価格で記載。


陶器瓦(釉薬瓦) 1平米あたり5000~1万6千円

 耐用年数は50~60年と、屋根材の中でも最も耐久性が高く、信頼できる瓦です。釉薬は「うわぐすり」とも呼ばれており、瓦に成形した粘土にガラス質の釉薬を塗布し、高温で焼き上げています。

 

 釉薬を塗っていない場合は、素焼き瓦となります。瓦表面の光沢も美しく高級感があるだけではなく、耐水性の高さや色あせのしにくさなどの瓦の性能は、半永久的に持続します。メンテナンスは不要ですが、漆喰や防水シートが経年劣化しますので、古くなると瓦屋根全体の点検や交換補修工事が必要となるでしょう。


いぶし瓦 1平米あたり8000~1万3千円

 いぶし瓦は、耐用年数は、30~60年となり、釉薬瓦と変わらない耐久性の高さを持っています。いぶし瓦には釉薬を塗っていませんが、代わりに窯の中でいぶして、瓦の表面に炭素膜を作りだすことができます。色は、銀や黒といった深みのある重厚な色になり、和風建築にはぴったりの風合いが出ます。炭素膜は、釉薬瓦の表面に比べると、あまり耐久性がないので、時間の経過とともに色あせの発生や耐水性の低下がみられます。


素焼き瓦 1平米あたり5000~9000円

 素焼き瓦も釉薬を使用していません。耐用年数は、40~50年と少し短くなります。粘土をそのまま焼いて仕上げるので、赤や茶色などの自然な風合いが楽しめます。酸化炎焼成による赤色が美しく、明るいイメージの洋風建築によく用いられています。スペイン瓦やテラコッタ瓦なども素焼き瓦に分類されます。


セメント瓦 1平米あたり5000~1万円

 セメント瓦は、材料にセメントを使用し、水や砂を混ぜて瓦の形を作っています。耐用年数が短く、20~40年となります。セメント瓦は焼いていませんが、表面は塗装によりいろいろな色を付けることができます。角がとがっていますが、焼いていないため瓦の大きさに個体差が少なく、寸法が狂わないので施工しやすくなっています。デザインなども自由自在です。

 

 デメリットは、耐用年数が短いことです。さらに、10~20年ごとに塗装メンテナンスを行うことが前提です。

耐久性や施工例の多さなどのさまざまな面から総合的に検討し、釉薬瓦や素焼き瓦などを選ぶ方が多くなっていますので、セメント瓦の屋根は少なくなってきています。

 

 

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