「屋根裏に部屋を作りたいけど、今の屋根の形じゃ無理かな…」
「雪かきが大変だから、雪が落ちない形の屋根にしたい!」
「家のデザインに飽きたから、屋根の形を変えてイメージチェンジしたい!」
住まいのリフォームを考える中で、そんな大胆な夢を描いたことはありませんか?
結論から言うと、リフォームで屋根の形を変えることは、技術的に「可能」です。
切妻屋根をモダンな片流れ屋根にしたり、屋根の角度(勾配)を急にしてロフトを作ったり…。屋根の形を変えるリフォームは、家の外観だけでなく、間取りや暮らし方まで劇的に変える可能性を秘めた、究極のリノベーションと言えるでしょう。
しかし、その一方で、高額な費用や法律上の制約など、知っておかなければならない注意点も数多く存在します。
この記事では、
- 屋根の形を変えるリフォーム、費用はいくらかかる?
- 形状変更で何ができる?人気の屋根形状7選メリット・デメリット
- 「建築確認申請」って何?知らないと違法建築になるかも?
- 本当に「形を変える」必要がある?他の選択肢も徹底比較
など、「屋根の形を変える」という大掛かりなリフォームで後悔しないための全知識を、分かりやすく徹底解説します!
屋根の形を変えるリフォーム、費用はどれくらい?
まず、一番気になる費用相場から見ていきましょう。屋根の形を変えるリフォームは、既存の屋根を一度解体し、新しい骨組みから作り直す大掛かりな工事になるため、高額になります。
| リフォーム内容 | 費用相場(30坪程度の家) | 工事の概要 |
|---|---|---|
| 屋根の「形」を変更する | 300万円 ~ 600万円以上 | 切妻→寄棟、片流れ→切妻など、屋根の形状そのものを変える工事。 |
| 屋根の「勾配(角度)」を変更する | 200万円 ~ 600万円 | 屋根の傾斜を変える工事。緩勾配→急勾配にしてロフトを作るなど。 |
【重要】これらの費用に加えて、別途「諸経費」がかかります!
大掛かりな工事になるため、工事費以外にも以下のような費用が発生する可能性があります。
- 建築確認申請費用:約25万円~30万円(後述)
- 仮住まい・引越し費用:工事期間中、家で生活できない場合に必要。
- 下地の補修費用:屋根を解体して初めて分かる、下地の腐食などを補修する費用。
総額がいくらになるのか、事前に業者と綿密に打ち合わせることが非常に重要です。
より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。
フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)
人気の屋根形状7選|形を変えることで、どんな暮らしが実現できる?
どんな屋根の形にできるのでしょうか?代表的な形状と、そのメリット・デメリットを見ていきましょう。
| 屋根の形状 | メリット | デメリット | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| 切妻(きりづま)屋根 | 構造がシンプルでコストが安い。雨漏りリスクが低い。 | 妻側の壁が紫外線や雨に弱い。デザインが個性的ではない。 | コストとメンテナンス性を重視する人 |
| 寄棟(よせむね)屋根 | 4方向の屋根面で風を受け流すため、耐風性が高い。落ち着いた重厚感のある外観。 | 構造が複雑でコストが高い。棟の接合部から雨漏りするリスクがある。 | 台風が多い地域に住んでいる人 |
| 片流れ屋根 | シャープでモダンなデザイン。屋根裏空間を広く確保でき、ロフトなどに活用しやすい。 | 雨水が一方向に集中するため、雨樋のトラブルが起きやすい。 | デザイン性を重視し、開放的な空間が欲しい人 |
| 入母屋(いりもや)屋根 | 格式高い純和風のデザイン。断熱性・通気性に優れる。 | 構造が非常に複雑で、工事費・メンテナンス費ともに高額。 | 伝統的な和風建築にこだわりたい人 |
| 陸(ろく)屋根 | フラットな形状でモダンな印象。屋上として活用できる。太陽光パネルの設置が容易。 | 勾配がないため雨漏りリスクが非常に高い。定期的な防水メンテナンスが必須。 | 屋上テラスや庭園を楽しみたい人 |
| 方形(ほうぎょう)屋根 | 4方向から支えるため頑丈。どの面から見ても同じ形で美しい。 | 頂点に雨水が集中しやすく、雨漏りに注意が必要。ソーラーパネル設置には不向き。 | 正方形に近い建物で、安定感を求める人 |
| バタフライ屋根 | V字型の非常に個性的でデザイン性が高い形状。自然光を取り入れやすい。 | 谷部分に水が溜まりやすく、雨漏りリスクが高い。設計・施工が非常に難しい。 | 他にはない、独創的なデザインを求める人 |
切妻屋根(きりづまやね)
最も代表的な屋根の形が「切妻屋根」です。
四角い長方形の建物の上に三角の屋根がついています。
切妻屋根は屋根の頂上部分から下方へ2面、野地板が伸びており、屋根の形状を構成しています。
屋根といえば、切妻屋根といってもいいほど一般的です。
和風でも洋風でも設置可能でコスト面でも優れています。
寄棟屋根(よせむねやね)
屋根の最上部から下に、4つの方向に張り出している屋根のことを「寄棟屋根」と呼びます。
外観に優れており、立派なイメージがあるため、最近の屋根にもよく採用されています。
寄棟屋根は、大棟と4つの下がり棟がありますが、「かき合い」と呼ばれるY字型の合わせ箇所は、棟板金の加工に手間がかかるだけではなく、複雑な形状により雨漏りのしやすい箇所になっています。
入母屋屋根(いりもややね)
田舎の古い日本家屋でよく見かける屋根が入母屋屋根です。
上部が切妻、下部が寄棟の構造がとても複雑になっており、棟が多く、合わせが複雑なことから、雨漏りの発生確率も高くなります。
見た目には重厚な感じがしますし、いかにも日本家屋らしい立派な外観を演出することができます。
複雑な形状により、雨漏り発生時や屋根トラブル時のメンテナンス・修理費用が高額になります。
片流れ屋根(かたながれやね)
シンプルな屋根形状の片流れ屋根は、切妻を棟に沿って二つに分けた屋根の形状です。
片流れ屋根は、屋根面は一つになり、その大きさや勾配を自由に変えることができますし、今風のおしゃれなモダンイメージを演出できるため、設計士が好んでデザインする屋根形状です。
建築事務所や新築屋根に採用されるパターンが増えています。
シンプルで簡単な形状のため、雨漏りの発生確率が少なく、メンテナンスも簡単です。
雨や雪は片方だけに流れますので少し注意が必要です。
他にも方形屋根や陸屋根といった住宅屋根の形状があります。
▼ もっと詳しく知りたい方はこちら
【要注意】知らないと「違法建築」に?「建築確認申請」の壁
屋根の形を大きく変えるリフォームでは、「建築確認申請」という手続きが必要になる場合があります。これは、そのリフォームが建築基準法に適合しているか、工事の前に役所の審査を受ける制度です。
【確認申請が必要になる主なケース】
- 屋根の高さが以前より高くなる場合
- 防火地域・準防火地域での大規模なリフォーム
この手続きを怠って工事を進めると「違法建築」となり、是正命令が出されたり、将来家の売却ができなくなったりする可能性があります。
「確認申請が必要かどうか」は、専門家でなければ判断が難しい部分です。信頼できる業者であれば、必ずこの点について事前に説明してくれます。「うちは申請なしで大丈夫ですよ」と安易に言う業者には注意が必要です。
「本当に形を変える必要、ありますか?」他のリフォームとの比較
屋根の形を変えるのは、費用も期間もかかる大工事です。あなたが屋根リフォームで実現したい目的によっては、もっと手軽でコストを抑えられる方法があるかもしれません。
- 目的:外観のデザインを変えたい、耐久性を上げたい
→ 「葺き替え(ふきかえ)」がおすすめ。
屋根の形は変えずに、屋根材を新しいものに交換するリフォーム。瓦から軽量な金属屋根に変えるだけで、外観の印象は一新され、耐震性も向上します。
(費用相場:100万円~250万円) - 目的:雨漏りを止めたい、断熱性を上げたい
→ 「カバー工法」がおすすめ。
既存の屋根の上に、新しい軽量な金属屋根を被せるリフォーム。工期が短く、費用も比較的安価です。
(費用相場:80万円~180万円)
「屋根裏に部屋が欲しい」といった、構造的な変更が目的でない限り、まずはこれらの方法で目的が達成できないか検討してみるのが賢明です。
▼ もっと詳しく知りたい方はこちら
まとめ:屋根の形を変えるリフォームは、信頼できるパートナーとの綿密な計画がすべて
今回は、リフォームで屋根の形を変えるという、大規模な工事について解説しました。
- 屋根の形や勾配を変えることは技術的に可能だが、費用は300万円以上と高額。
- 形状変更によって、デザイン性向上やロフト増設など、暮らしを大きく変えることができる。
- 工事の規模によっては「建築確認申請」が必須となり、これを怠ると違法建築になるリスクがある。
- 目的によっては、より安価な「葺き替え」や「カバー工法」で十分な場合もある。
屋根の形を変えるリフォームは、単なる修繕ではなく、「家の骨格を変える」大手術です。成功の鍵は、あなたの夢や希望をしっかりとヒアリングし、法律的な制約や構造上の問題をクリアしながら、最適なプランを提案してくれる信頼できるリフォーム会社(パートナー)と出会えるかにかかっています。
まずは複数の業者に相談し、それぞれの提案をじっくり比較することから始めましょう。綿密な計画と信頼できるパートナーがいれば、屋根の形を変えるという大きな夢も、きっと実現できるはずです。
クイック屋根工事
私たちクイック屋根工事は、日本全国で建物の屋根を中心に、あらゆるリフォーム工事を手がけています。
【累計6,000件以上の施工実績】
屋根葺き替えや屋根カバー工事、屋根塗装、防水工事から、雨樋の修理、内装工事まで幅広い工事に対応。独自の全国派遣ネットワークにより、迅速な対応が可能です。各地で培った経験をもとに、地域の気候や建築様式に適した最適な修理方法をご提案いたします。
【専門資格を持つ職人が対応】
弊社では、厳しい加盟条件を満たした専門修理業者をご紹介します。すべての業者が「一級建築士」「屋根工事技士」などの資格を持つ専門家による監修のもと、豊富な経験を活かした施工を行います。
【お客様の声】
「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)
屋根やお家のリフォームのことなら、お気軽にご相談ください。