(スレート・カラーベスト)
普段見慣れている屋根材にもいろいろな種類があり、その特徴や価格も異なります。
屋根材の特徴や価格を知ると、今お住まいの地域の住宅ではどのような屋根材を使ったほうがいいのか、予算に応じた正しい屋根材選びができるようになります。
一般の住宅に使用されている屋根材には多くの種類がありますが、大きく分類すれば、瓦などの粘土、セメント、スレート、金属の4つに分けることができます。
同じ瓦でも釉薬と無釉がありますし、同じセメントでもコンクリート瓦とプレスセメント瓦が存在します。
スレートは、化粧スレートと天然スレートに分類できます。
瓦屋根が最も高価で耐久性も高い屋根材ですが、重量もありますので、お住まいの地域の環境や予算に応じて、どの屋根材がいいのかは全く異なりますし、人ぞれぞれです。
最もよい選択を行うには、それぞれの屋根材の特徴や価格をよく知っておくことが大切です。
瓦は、日本家屋では最も採用されており、耐久性が高くメンテナンスの必要の少ない屋根材です。
耐熱、断熱、遮音などの各種性能に優れています。
粘土を使い焼き上げた素材ですので、塗装の塗り替えの必要がありません。
価格は1平米あたり8千円~1万2千円です。
耐久年数を考えると、初期費用は高額ですが、メンテナンスがあまり必要ないため、長期的にみれば最もコスパに優れた屋根材です。
コロニアルやカラーベストという名称の屋根材はスレートと呼ばれる屋根材です。スレートは、セメントに繊維材料を混合し強化した薄い板です。
軽量でありながら、色やデザインにも工夫を凝らした商品が多く、値段も安いことから過去に一般に普及した屋根材です。
スレートが登場した初期の頃は、原料にアスベストを使用していた時代もあります。
価格は1平米あたり4000円~8000円程度です。
10年ごとに屋根塗装のメンテナンスが必要で、耐久年数は20年~25年です。
(セメント瓦)
セメント瓦は、砂とセメントを原料にした瓦のことです。
粘土瓦と違い樹脂塗料で塗装を施しています。
そのため、耐久年数は30年~40年ほどあっても、15年ごとのサイクルで屋根塗装のメンテナンスを行うのが基本です。
価格は、1平米あたり6000円~8000円となります。
金属屋根の代表的な素材は、トタンです。
亜鉛メッキ鋼板のことです。
他にもガルバリウム鋼板があります。
トタンは、軽量で値段も安く丈夫です。
ところが、サビが発生しやすいのが難点です。
断熱性能がないため、施工には工夫が必要です。
近年ではトタンではなく、同じ金属屋根のガルバリウム鋼板を使用するケースが増えています。
耐久性は、10年~20年あり、7~10年で屋根塗装が必要です。
価格は1平米あたり5000円~6000円になります。
ガルバリウム鋼板は6000円~9000円、ステンレスは1万円~1万4千円、銅は1万8千円~2万円が、1平米あたりの価格の目安になります。
(ガルバリウム鋼板)
屋根の種類は年々増加傾向にあります。
スレートのコロニアルやガルバリウム鋼板は、同じ素材でもグレードの違いにより、性能や耐久年数も異なります。
屋根材は、施工業者が施工の得意な素材や利幅の大きな屋根材を使用するように勧められることがあります。
まずは施工業者のおすすめや意見を聞きながら、それぞれの屋根材をしっかりと比較検討するようにしましょう。
価格とメリットやデメリットは、あまり関係なく、お住まいの地域や施工場所・屋根形状によっても、どの屋根材を選択すればいいかはそう簡単に結論を出せるものではありません。
ポイントは、初期費用やメンテナンスを含めたトータルコストを比較することです。
その他、特殊な条件により最も適した屋根材を選択することです。