HOME » 屋根材の種類と特徴 » 瓦屋根の耐用年数は50年以上?寿命を延ばすメンテナンスと劣化サインをプロが徹底解説!
瓦屋根 おすすめ

「瓦屋根って、どのくらい持つの?耐用年数は何年?」
「『瓦は一生もの』って聞くけど、本当にメンテナンスは要らないの?」
「どんな症状が出たら、修理やリフォームを考えるべき?」

日本の伝統的な家屋を象徴する、重厚で美しい「瓦屋根」。
その最大の魅力は、他の屋根材を圧倒するほどの長い耐用年数にあります。

しかし、「瓦だから半永久的に大丈夫」と安心しきってメンテナンスを怠ると、知らぬ間に雨漏りを引き起こし、家の寿命を縮めてしまう危険性も潜んでいます。

この記事では、瓦屋根の耐用年数に特化して、

  • 【種類別】陶器瓦とセメント瓦、本当の寿命の違いとは?
  • 瓦は50年でも、〇〇は20年しかもたない!知られざる下地の重要性
  • 耐用年数を縮める危険な劣化サインと、チェックポイント
  • 寿命を最大限に延ばすための、正しいメンテナンス方法と時期

などを、屋根の専門家が初心者の方にも分かりやすく、とことん丁寧に解説します。この記事を読めば、瓦屋根の本当の耐用年数が分かり、大切な我が家を100年先まで守るための正しい知識が身につきます。

1.【結論】瓦屋根の耐用年数は50年以上!ただし種類による

まず結論から。瓦屋根の耐用年数は、使用されている瓦の種類によって大きく2つに分かれます。

瓦の種類粘土瓦(陶器瓦・いぶし瓦)セメント瓦(コンクリート瓦)
主原料粘土(焼き物)セメント、砂
耐用年数50年~100年以上20年~40年
塗装の要否不要10年~20年ごとに必要
見分け方断面も同じ色、表面がツルツル断面はセメントの灰色、表面はザラザラ

粘土瓦(陶器瓦・いぶし瓦):耐用年数50年~100年以上

いぶし瓦

お茶碗や食器と同じ「焼き物」である粘土瓦は、非常に硬く、水をほとんど吸いません。素材自体に色が練り込まれているか、ガラス質の釉薬でコーティングされているため、色あせの心配もなく、塗装メンテナンスも原則不要です。
物理的な衝撃で割れない限り、半永久的にその機能と美しさを保ち続ける、まさに最強の屋根材です。

セメント瓦(コンクリート瓦):耐用年数30年~40年

セメント瓦

セメントと砂を主成分とするセメント瓦は、素材自体に防水性がなく、表面の塗装によって防水機能が保たれています。
この塗装が10年~20年で劣化するため、定期的な塗装メンテナンスが不可欠です。メンテナンスを怠ると、瓦が水を吸って脆くなり、ひび割れや凍害(冬場に染み込んだ水が凍って瓦を破壊する現象)を引き起こし、耐用年数を待たずに寿命を迎えてしまいます。

ご自宅の瓦がどちらの種類か分からない場合は、専門業者に点検してもらうことを強くおすすめします。

より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。

フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)

2.【最重要】瓦は100年でも「屋根の寿命」は20年!?知られざる下地の重要性

「うちは陶器瓦だから、100年は安心だ!」
そう考えるのは、実は非常に危険です。なぜなら、瓦の下には、瓦よりも遥かに寿命の短い、重要なパーツが隠れているからです。

屋根は、瓦だけで雨を防いでいるわけではありません。

  1. 瓦(一次防水): 目に見える部分。大きな雨粒を防ぐ。
  2. 防水シート(二次防水): 瓦の下に敷かれたシート。瓦の隙間から浸入した雨水をシャットアウトする「最後の砦」
  3. 野地板(下地材): 防水シートを支える木の板。

この中で、特に重要なのが「防水シート(ルーフィング)」です。
この防水シートの耐用年数は、わずか20年~30年しかありません。

つまり、どんなに長寿命な瓦を使っていても、その下の防水シートが寿命を迎えれば、屋根全体の防水機能は失われ、雨漏りのリスクが急激に高まるのです。

本当の「屋根の耐用年数」は、瓦ではなく、寿命の短い「防水シート」によって決まる、ということを絶対に忘れないでください。

3. 耐用年数を縮める!瓦屋根の危険な劣化サイン

瓦自体の耐用年数が尽きることは稀ですが、以下のような症状は、屋根全体の寿命が近づいているサインです。放置すれば、大規模な修理が必要になる可能性があります。

劣化サイン危険度症状と原因放置するとどうなる?
漆喰(しっくい)の剥がれ・崩れ★★★棟(屋根のてっぺん)を固定している白い部分が劣化。棟瓦がズレて雨水が浸入しやすくなる。
瓦のズレ・浮き★★★地震や台風の揺れ、下地木材の劣化が原因。隙間から雨水が直接防水シートに当たり、劣化を早める。
瓦のひび割れ・欠け★★☆飛来物や凍害が原因。割れた部分から雨水が浸入。防水シートの負担が増える。
棟(むね)の歪み★★★★☆下地の木材が腐食している可能性大。棟が崩壊し、雨漏りに直結する。
セメント瓦の色あせ・コケ★☆☆塗装が劣化し、防水性が低下しているサイン。瓦が水を吸いやすくなり、ひび割れや凍害の原因に。

特に「漆喰の剥がれ」と「瓦のズレ」は、防水シートの劣化を急激に早める危険なサインです。発見したら、早めに専門業者に点検を依頼しましょう。

4. 瓦屋根の耐用年数を最大限に延ばすメンテナンス方法

瓦屋根の長寿命を活かすためには、瓦以外の部分を計画的にメンテナンスすることが重要です。

メンテナンス時期主なメンテナンス内容費用の目安(足場代別途)
10年~15年ごと漆喰の補修(塗り直し)10万円~30万円
瓦のズレ・割れの点検・補修1枚あたり 5,000円~2万円
(セメント瓦の場合)塗装40万円~80万円
20年~30年ごと葺き直し(ふきなおし)工事<br>(瓦を再利用し、防水シートと下地を交換)120万円~150万円
50年以上葺き替え(ふきかえ)工事<br>(瓦も下地もすべて新しくする)160万円~260万円

ポイント

築20年~30年のタイミングで、一度瓦を剥がして下の防水シートを交換する「葺き直し」工事を行うことが、瓦屋根の耐用年数を最大限に延ばし、長期的な雨漏りの不安を解消するための最も効果的なメンテナンスです。

5. まとめ

瓦屋根の耐用年数は、他の屋根材と比較して圧倒的に長いですが、決して「メンテナンスフリー」ではありません。

  • 瓦の種類によって耐用年数が違う。「粘土瓦」は50年以上、「セメント瓦」は30~40年。
  • 【最重要】瓦自体の寿命より、その下にある「防水シート」の寿命(約20~30年)が、屋根全体の耐用年数を決める。
  • 「漆喰の剥がれ」や「瓦のズレ」は、防水シートの劣化を早める危険なサイン。
  • 耐用年数を延ばす鍵は、20~30年周期で防水シートを交換する「葺き直し」工事。

「うちは丈夫な瓦だから大丈夫」と過信せず、定期的な点検を心がけ、瓦以外の部分(防水シート、漆喰など)の寿命を意識したメンテナンス計画を立てることが、あなたの大切な家を100年先まで守るための秘訣です。

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「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)

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