【症状別】瓦屋根の修理費用はいくら？割れ・ズレ・漆喰補修、瓦1枚の交換までプロが解説

「台風で瓦がズレてしまった…」
「瓦が1枚だけ割れているのを見つけたけど、修理にいくらかかるんだろう？」

日本家屋の象徴ともいえる瓦屋根は、非常に耐久性が高く、50年以上も持つと言われる優れた屋根材です。 しかし、そんな丈夫な瓦屋根も、台風などの自然災害や経年劣化によって、ズレや割れ、漆喰の剥がれといった不具合が生じることがあります。

「修理したいけど、費用が高そう…」と不安に感じ、つい後回しにしてしまう方も少なくありません。しかし、小さな破損を放置すると、雨漏りを引き起こし、結果的に大規模な工事が必要になってしまうことも。

この記事では、瓦屋根の部分的な修理に焦点を当て、症状ごとの修理方法とその費用相場を分かりやすく解説します。火災保険などを活用して費用を抑えるコツも紹介しますので、ぜひ参考にして、大切なお住まいを長持ちさせてください。

まずは確認！瓦屋根の修理費用はいくらかかる？

瓦屋根の修理費用は、部分的な補修であれば5万円～35万円程度、屋根全体に手を入れる場合は70万円～350万円程度が相場です。

「やっぱり高い…」と感じるかもしれませんが、瓦屋根は他の屋根材に比べてメンテナンスの間隔が非常に長いため、長期的に見れば経済的とも言えます。

まずは、どのような修理にいくらかかるのか、一覧表で全体像を見てみましょう。

【修理内容別】費用相場一覧

修理内容	費用相場	こんな症状のときに必要
瓦の並べ直し	5万円前後	瓦がズレている、浮いている
瓦のコーキング補修	3万～5万円/箇所	瓦に小さなひび割れがある
瓦の差し替え・交換	5万円前後/箇所	瓦が割れている、欠けている、飛んでなくなった
漆喰の詰め直し	3,000～5,000円/m	棟の継ぎ目の白い部分が剥がれている、黒ずんでいる
棟瓦の積み直し	15万～35万円	屋根のてっぺんの瓦が崩れている、歪んでいる
屋根全体の修理（葺き直し・葺き替え）	150万～350万円	屋根全体が劣化している、雨漏りが発生している

※上記費用に別途、足場代（10万～25万円程度）が必要になる場合があります。

より詳しく知りたい方は
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フリーダイヤル　0120-905-454　（平日・土曜　9:00～18:00）

【症状別】うちの場合はどれ？瓦屋根の修理方法と費用詳細

それでは、具体的な症状ごとに、どのような修理が行われるのか、費用の詳細を見ていきましょう。

① 瓦のズレ・浮き：「瓦の並べ直し」

台風や地震の後によく見られるのが、瓦のズレや浮きです。下地に問題がなければ、瓦を一度持ち上げて正しい位置に戻す「並べ直し」という作業を行います。 比較的簡単な作業のため、費用は人件費が中心となります。

• 費用目安：5万円前後
• ポイント：ズレを放置すると、隙間から雨水が侵入し、雨漏りの原因になります。早めに対処しましょう。

② 瓦のひび割れ：「コーキング補修」

瓦の表面に小さなひび割れ（クラック）ができた場合、専用のコーキング材で隙間を埋める補修を行います。 費用は安価ですが、あくまで応急処置的な側面が強い修理方法です。

• 費用目安：3万～5万円/箇所
• ポイント：ひび割れが大きい場合や数が多い場合は、次の「差し替え」を検討する必要があります。

③ 瓦の割れ・落下：「瓦の差し替え・交換」

飛来物や経年劣化で瓦が割れたり、強風で飛んでしまったりした場合は、その部分だけ新しい瓦に交換します。 瓦1枚の価格は数千円程度ですが、同じ種類・色の瓦を用意する必要があります。

• 費用目安：5万円前後/箇所（瓦1枚～数枚の場合）
• ポイント：割れた瓦1枚でも、交換作業のために周囲の瓦を5～10枚ほど一度外す必要があります。

④ 棟の漆喰の剥がれ：「漆喰（しっくい）の詰め直し」

屋根のてっぺん（棟）の瓦の隙間を埋めている白い部分が「漆喰」です。漆喰は15年～20年ほどで劣化し、剥がれたり崩れたりします。 古い漆喰を取り除き、新しい漆喰を詰める「詰め直し」を行います。

• 費用目安：3,000円～5,000円/m
• ポイント：漆喰が劣化すると、棟瓦の固定力が弱まり、ズレや雨漏りの原因になります。

⑤ 棟瓦の崩れ・歪み：「棟瓦の積み直し」

屋根の頂上にある棟瓦が、地震や漆喰の劣化によって崩れたり歪んだりした場合は、「積み直し（取り直し）」という大規模な修理が必要です。 一度棟瓦をすべて解体し、土台から作り直して再び瓦を積んでいきます。

• 費用目安：15万円～35万円
• ポイント：棟は雨漏りの原因になりやすい重要な部分です。 異常を見つけたら早めに専門業者に相談しましょう。

⑥ 雨漏りが発生している場合

もしすでにお部屋に雨漏りが発生している場合、部分的な修理では解決できない可能性が高いです。瓦の下にある防水シートや下地（野地板）まで劣化が進んでいると考えられるため、「葺き直し」や「葺き替え」といった屋根全体の修理が必要になります。

• 葺き直し：一度瓦を剥がし、防水シートや下地を修理した後、同じ瓦を再利用して葺き直す工法。費用相場は150万～250万円。
• 葺き替え：既存の瓦と下地をすべて撤去し、新しい屋根材（軽量な金属屋根など）に交換する工法。費用相場は70万～350万円。

要注意！修理に「足場」が必要な場合は費用が加算されます

屋根修理では、作業員の安全確保と作業品質の向上のため、家の周りに「足場」を設置することが法律で定められています。屋根の勾配が急な場合や2階建て以上の住宅では、ほぼ必須となります。

足場の設置・解体には、別途10万円～25万円程度の費用がかかります。
「瓦1枚の交換で5万円」と聞いていても、足場が必要になれば総額は15万円以上になる可能性があることを覚えておきましょう。

瓦屋根の修理費用を少しでも安くする4つのコツ

高額になりがちな屋根修理。ここでは、費用負担を少しでも軽くするための賢い方法をご紹介します。

1. 台風などの自然災害なら「火災保険」を申請する

もし、瓦の破損が台風、強風、大雪、雹（ひょう）などの自然災害によるものであれば、加入している火災保険の「風災補償」などが適用され、修理費用が保険金で賄える可能性があります。

【火災保険申請のポイント】

• 対象は自然災害のみ：経年劣化による破損は対象外です。
• 被害状況の写真を撮る：被害の証拠として、様々な角度から写真を撮っておきましょう。
• まずは保険会社に連絡：修理業者に依頼する前に、まずご自身の保険会社に連絡し、補償の対象か確認することが重要です。

2. 自治体の「補助金・助成金」を調べる

お住まいの自治体によっては、住宅リフォームに関する補助金制度を設けている場合があります。特に、重い瓦屋根から軽い屋根材に葺き替える「耐震化工事」や、断熱性能を高める「省エネリフォーム」は、補助金の対象となりやすいです。

制度の有無や条件は自治体によって異なるため、「地方公共団体における住宅リフォームに係わる支援制度検索サイト」で調べたり、市区町村の役所に問い合わせてみましょう。

3. 複数の業者から「相見積もり」を取る

修理を依頼する際は、必ず3社以上の業者から見積もりを取りましょう（相見積もり）。 同じ工事内容でも業者によって金額は異なります。複数社を比較することで、ご自宅の修理費用の適正価格が分かり、不当に高い業者を避けられます。

ただし、安さだけで選ぶのは危険です。見積もりの内訳が詳細か、修理内容の説明が丁寧かなども含めて、総合的に信頼できる業者を選びましょう。

4. 「瓦が浮いている」という突然の訪問業者に注意！

「近所で工事をしていますが、お宅の屋根瓦が浮いていて危ないですよ」などと言って、突然訪問してくる業者には十分注意してください。 不安を煽って契約を急がせる「点検商法」である可能性が高く、高額な請求トラブルに繋がりかねません。 その場で契約せず、必ず他の業者にも見てもらうようにしましょう。

まとめ

丈夫で長持ちする瓦屋根ですが、万が一の不具合には早めの対処が肝心です。小さな修理で済むうちに手当をすることが、結果的に費用を抑え、お住まいを長く守ることに繋がります。

• 部分修理の費用：症状によるが、5万円～35万円が目安。足場代が別途かかることも。
• 費用を抑えるには：火災保険や補助金の活用、相見積もりが有効。
• 業者選び：突然の訪問業者は避け、複数社を比較して信頼できる業者に依頼する。

屋根の状態はご自身で確認するのは危険です。少しでも気になる点があれば、まずは専門の業者に点検を依頼し、適切な診断と見積もりをもらうことから始めましょう。

クイック屋根工事

私たちクイック屋根工事は、日本全国で建物の屋根を中心に、あらゆるリフォーム工事を手がけています。

【累計6,000件以上の施工実績】

屋根葺き替えや屋根カバー工事、屋根塗装、防水工事から、雨樋の修理、内装工事まで幅広い工事に対応。独自の全国派遣ネットワークにより、迅速な対応が可能です。各地で培った経験をもとに、地域の気候や建築様式に適した最適な修理方法をご提案いたします。

【専門資格を持つ職人が対応】

弊社では、厳しい加盟条件を満たした専門修理業者をご紹介します。すべての業者が「一級建築士」「屋根工事技士」などの資格を持つ専門家による監修のもと、豊富な経験を活かした施工を行います。

【お客様の声】

「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です！」（50代・女性）
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」（40代・女性）

屋根やお家のリフォームのことなら、お気軽にご相談ください。