HOME » 屋根修理を依頼する前に » 屋根の形状 » 立平葺きとは?価格が安く雨漏りに強い金属屋根の費用とメリット・デメリットをプロが解説

「最近よく聞く『立平葺き』って、どんな屋根なの?」
「屋根のリフォームをするなら、雨漏りに強くて安い方法がいいな…」

新築住宅やリフォームで、シンプルでモダンな金属屋根が増えていることにお気づきでしょうか。その多くで採用されているのが、「立平葺き(たてひらぶき)」という施工方法です。

なぜ今、この立平葺きが多くの住宅で選ばれているのでしょうか?その理由は、「雨漏りへの圧倒的な強さ」「高いコストパフォーマンス」「地震に強い軽さ」といった、現代の住宅に求められる性能を高いレベルで満たしているからです。

この記事では、そんな「立平葺き」の魅力と注意点を徹底解剖。その構造からメリット・デメリット、気になる費用まで、初心者の方にも分かりやすく解説していきます。

「立平葺き」とは?その構造と特徴

立平葺きとは、屋根のてっぺん(棟)から軒先まで、一枚の長い金属板(主にガルバリウム鋼板)を縦方向に葺いていく工法です。屋根面に縦のラインが等間隔に入る、シャープで美しい外観が特徴です。

昔の「瓦棒葺き」との決定的な違い

見た目が似ているため、昔ながらのトタン屋根で使われた「瓦棒葺き」と混同されがちですが、構造が全く異なります。

  • 瓦棒葺き(旧工法):屋根材を固定するために「心木(しんぎ)」という木材を使います。この木材が経年で腐食し、雨漏りの原因になるという弱点がありました。
  • 立平葺き(現主流)心木を一切使いません。金属板の端を折り曲げ加工し、金属同士をはめ込んだり、折り曲げたりして固定します。腐食する木材がないため、耐久性が格段に向上しています。

この「心木の有無」が、立平葺きの高い性能を支える最大のポイントです。

より詳しく知りたい方は
下記よりお問い合わせください。

フリーダイヤル 0120-905-454 (平日・土曜 9:00~18:00)

なぜ人気?立平葺きが選ばれる5つのメリット

ポイント

立平葺きが新築やリフォームで人気を集めている理由、その5つの強みをご紹介します。

メリット①:雨漏りに圧倒的に強い【最大の強み】

立平葺きは、屋根の頂点から軒先まで一枚の長い金属板で構成されます。横方向の継ぎ目がないため、雨水が屋根材の下に侵入する経路がほとんどありません。
さらに、屋根材の連結部分も釘やビスが表面に露出しない構造になっているため、釘穴からの雨漏りの心配も極めて少ないのです。この高い防水性により、他の屋根材では難しい緩やかな勾配の屋根にも対応できます。

メリット②:高いコストパフォーマンス【価格が安い】

立平葺きは、他の屋根リフォームに比べて費用を抑えやすいという大きなメリットがあります。

  • 材料費が安い:シンプルな形状のため、材料の加工コストが抑えられています。
  • 工期が短い:一枚の屋根材が大きく、施工もはめ込んでいくだけ(嵌合式の場合)なので作業がスピーディー。人件費も削減できます。

メリット③:軽量で地震に強い

金属屋根である立平葺きは、瓦屋根やスレート屋根に比べて非常に軽量です。

【屋根材の重量比較(1㎡あたり)】

  • 瓦屋根:約50~60kg
  • スレート屋根:約20kg
  • 立平葺き(ガルバリウム鋼板)約5kg

屋根が軽ければ軽いほど、地震の際の建物の揺れは小さくなります。重い瓦屋根から立平葺きにリフォームすることで、家の耐震性を大きく向上させることができます。

メリット④:メンテナンス性に優れる

腐食の原因となる木材(心木)を使用していないため、瓦棒葺きに比べて経年劣化のリスクが低く、メンテナンスの手間や費用を抑えることができます。

メリット⑤:太陽光パネルの設置に最適

立平葺きの凸部分(ハゼ)に専用の金具を掴ませて固定する「キャッチ工法」を使えば、屋根に一切穴を開けることなく太陽光パネルを設置できます。これにより、太陽光パネル設置による雨漏りリスクを心配する必要がありません。

デメリットと対策|知っておきたい3つの注意点

多くのメリットがある立平葺きですが、金属屋根ならではの注意点もあります。しかし、これらは対策によって十分にカバーすることが可能です。

デメリット①:雨音が響きやすい

薄い金属板であるため、瓦などに比べると雨音が室内に響きやすくなります。

  • 対策:屋根材の裏に断熱材が一体となった製品を選んだり、施工時に遮音シートを敷いたりすることで、雨音を大幅に軽減できます。

デメリット②:熱を伝えやすい

金属は熱伝導率が高いため、夏の太陽熱で屋根表面が高温になりがちです。

  • 対策:太陽光を反射する「遮熱塗料」が塗られた製品を選ぶのが効果的です。また、断熱材一体型の製品は断熱効果も高いため、室温の上昇を和らげます。

デメリット③:複雑な形状の屋根には不向き

一枚の長い板金を直線的に葺いていく工法のため、屋根面がいくつも分かれている複雑な形状の屋根(寄棟屋根など)には施工が難しく、コストも割高になる場合があります。切妻屋根や片流れ屋根といった、シンプルな形状の屋根に最も適しています。

立平葺きのリフォーム費用はいくら?

立平葺きで屋根リフォームを行う場合の費用相場をご紹介します。

リフォーム方法費用相場(30坪住宅)特徴
カバー工法80万~120万円既存の屋根(スレート、瓦棒など)の上に、新しい立平葺き屋根を被せる。安価で工期が短い。
葺き替え工事100万~150万円既存の屋根をすべて撤去し、新しい立平葺き屋根を施工する。下地の劣化も根本的に解決できる。

屋根の平米あたりの単価としては、4,500円~8,000円/㎡が目安です。断熱材の有無や、下地の状態によって価格は変動します。

まとめ

立平葺きは、雨漏りへの不安を解消し、コストを抑えながら高い耐震性を実現できる、非常に合理的で優れた屋根工法です。

  • 最大の特徴継ぎ目が少なく雨漏りに強い構造。緩勾配にも対応。
  • メリット価格が安く軽量で地震に強い。メンテナンス性も高い。
  • デメリット:雨音や熱の問題があるが、断熱材一体型や遮熱製品で対策可能
  • 最適な家切妻屋根片流れ屋根など、シンプルな形状の住宅。

そのシンプルでモダンなデザインは、現代の住宅の外観にもマッチします。屋根のリフォームを検討する際は、機能性とコストパフォーマンスに優れた「立平葺き」を、ぜひ選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。施工は金属屋根の専門家である「建築板金業者」に相談するのが成功の秘訣です。

クイック屋根工事

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「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)

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