「うちの屋根、そろそろ葺き替えの時期かも…費用は一体いくらかかるんだろう?」
「屋根材の種類によって、葺き替え費用ってそんなに違うの?」
「高額な工事だからこそ、費用の相場や内訳をしっかり理解して、賢く業者を選びたい!」
住まいを長年にわたり守り続けてきた屋根も、いつかは寿命を迎え、大規模なリフォームが必要になります。その中でも、屋根を根本から一新する「葺き替え(ふきかえ)工事」は、最も確実で効果の高いリフォーム方法の一つです。しかし、その分、費用も高額になる傾向があり、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。
「葺き替え工事って、具体的にどんな作業が含まれていて、それぞれにどれくらいの費用がかかるの?」
「できるだけ費用を抑えたいけど、安かろう悪かろうは避けたい…」
「補助金とかって使えるのかな?」
この記事では、そんな屋根の葺き替え費用に関するあらゆる疑問や不安を解消するため、
「屋根の葺き替え工事とは?カバー工法との違いは?」
「葺き替え費用の詳細な内訳と、屋根材別の費用相場」
「費用を左右する重要なポイント(アスベストの有無、下地の状態など)」
「屋根の葺き替え費用を賢く抑えるための具体的な方法」
「活用できる補助金制度や火災保険について」
について、初心者の方にも分かりやすく徹底的に解説します!
屋根の「葺き替え」とは?~屋根を丸ごとリニューアルする本格工事~
まず、「屋根の葺き替え」がどのような工事なのか、基本から理解しておきましょう。
屋根の葺き替え工事とは、既存の古い屋根材を全て撤去し、その下にある防水紙(ルーフィング)や野地板(下地合板)の状態を確認・補修した上で、新しい屋根材を施工する、最も大掛かりな屋根リフォーム方法です。
【葺き替え工事とカバー工法(重ね葺き)の違い】
| 特徴 | 葺き替え工事 | カバー工法(重ね葺き) |
|---|---|---|
| 既存屋根材の扱い | 全て撤去する | 撤去しない(そのまま残し、上から新しい屋根材を被せる) |
| 下地の確認・補修 | 可能(撤去後に防水紙や野地板の状態を直接確認し、必要に応じて補修・交換できる) | 困難(既存屋根材に隠れてしまうため、下地の状態確認や根本的な補修は難しい) |
| 屋根の重量 | 新しい屋根材のみの重量(軽量化も可能) | 既存屋根材+新しい屋根材の重量(基本的に屋根は重くなるため、軽量な屋根材を使用) |
| 雨漏りへの対応 | 根本的な解決が可能(下地からやり直せるため) | 表面的な雨漏りには対応できるが、下地からの雨漏りの場合は解決が難しい |
| 工事期間 | 長め(撤去作業があるため、一般的に1週間~2週間程度) | 短め(撤去作業がないため、一般的に3日~1週間程度) |
| 費用 | 高め | 比較的安め |
| アスベスト対策 | 既存屋根材にアスベストが含まれている場合、専門的な撤去・処分費用が別途高額になる | 既存屋根材を撤去しないため、アスベストの飛散リスクを抑えられ、処分費用もかからない |
葺き替え工事が推奨されるケース
- 屋根材だけでなく、その下の防水紙や野地板も著しく劣化している場合。
- 雨漏りが深刻で、根本的な解決が必要な場合。
- 既存の屋根材が非常に重く(例:古い土葺き瓦など)、屋根を軽量化して耐震性を向上させたい場合。
- アスベスト含有屋根材を完全に撤去し、将来的な不安を取り除きたい場合(費用はかかる)。
- 屋根カバー工法が適用できない屋根材や状態の場合(例:瓦屋根、既にカバー工法がされている屋根など)。
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屋根の葺き替え費用の詳細な内訳:何にどれくらいかかるの?
屋根の葺き替え工事の費用は、様々な項目の積み重ねで構成されます。一般的な30坪(屋根面積約80㎡~100㎡)の戸建て住宅を例に、主な内訳とそれぞれの単価目安を見ていきましょう。
| 費用項目 | 1㎡あたりの単価目安 | 100㎡の場合の費用目安 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 1. 仮設工事費 | |||
| 足場設置・解体(養生含む) | 800円~1,500円 | 15万円~25万円 | 2階建て以上の場合、ほぼ必須。 |
| 2. 既存屋根材撤去・処分費 | |||
| 既存屋根材撤去費 | 1,500円~3,000円 | 15万円~30万円 | 屋根材の種類や固定方法による。 |
| 廃材処分費 | 1,500円~3,000円 | 15万円~30万円 | 撤去した屋根材や防水紙などの処分費用。 |
| アスベスト含有屋根材処理費 | 別途加算 | 数十万円~百万円以上 | 2006年以前のスレート屋根などに注意。専門的な飛散防止措置と処分が必要なため高額になる。 |
| 3. 下地工事費 | |||
| 野地板清掃・部分補修 | 500円~2,000円 | 5万円~20万円 | 軽微な腐食や釘の浮きなどの補修。 |
| 野地板増し張り・全面張替え | 2,000円~4,000円 | 20万円~40万円 | 野地板の劣化が著しい場合。 |
| 新しい防水紙(ルーフィング)敷設 | 500円~1,500円 | 5万円~15万円 | 防水性能を左右する重要な工程。 |
| 4. 新しい屋根材本体費+施工費 | 屋根材により大きく変動 | 下記参照 | 選ぶ屋根材の種類とグレードで費用が大きく変わる。 |
| 5. 役物(やくもの)工事費 | |||
| 棟板金、ケラバ、軒先唐草など | 3,000円~6,000円/m | 3.6万円~7.2万円 | (棟長さ12m程度の場合)屋根の形状や役物の種類による。 |
| 6. 諸経費 | 工事総額の5%~10% | 5万円~20万円 | 運搬費、現場管理費、事務手数料など。 |
【新しく葺く屋根材別の本体費+施工費の単価目安(1㎡あたり)】
| 新しい屋根材の種類 | 1㎡あたりの単価目安(材料+施工費) |
|---|---|
| スレート屋根(カラーベストなど) | 4,000円~8,000円 |
| ガルバリウム鋼板(立平葺き・横葺きなど) | 5,000円~9,000円 |
| SGL鋼板(スーパーガルバリウム) | 5,900円~7,800円 |
| アスファルトシングル | 5,000円~9,000円 |
| 日本瓦・防災瓦(陶器瓦など) | 8,000円~15,000円以上 |
| 軽量瓦(ROOGAなど) | 8,000円~12,000円 |
(単価は各資料の情報を総合的に比較し、一般的な範囲で記載)
これらの費用を合計すると、屋根の葺き替え工事の総額となります。
▼ 屋根材別の葺き替え記事
【屋根材別】葺き替え工事の総費用相場~我が家の場合はいくらくらい?~
上記の単価を元に、一般的な30坪(屋根面積約80㎡~100㎡)の戸建て住宅で、既存の屋根材から新しい屋根材へ葺き替える場合の総費用相場を見てみましょう。(※アスベスト処理費用は含まず、足場代や基本的な下地処理は含む想定)
| 既存の屋根材 | 新しく葺く屋根材 | 総費用の目安(足場代等込み) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 瓦屋根(土葺きでない) | 新しい瓦(防災瓦など) | 約150万円~280万円 | 既存瓦の処分費がかかる。下地調整が必要な場合も。 |
| スレート | 約130万円~200万円 | 大幅な軽量化による耐震性向上が期待できる。 | |
| ガルバリウム鋼板 | 約140万円~220万円 | 最も軽量化でき、耐震性向上効果が高い。人気。 | |
| スレート屋根(ノンアスベスト) | 新しいスレート | 約120万円~180万円 | |
| ガルバリウム鋼板 | 約130万円~200万円 | 定番の葺き替えパターン。軽量化と耐久性アップ。 | |
| アスファルトシングル | 約120万円~190万円 | デザイン性が高く、比較的安価。 | |
| スレート屋根(アスベスト含有) | 各種新しい屋根材 | 上記費用に+数十万円~ | アスベストの専門的な撤去・処分費用が別途高額になるため注意が必要。場合によってはカバー工法の方が経済的なことも。 |
| トタン屋根 | ガルバリウム鋼板 | 約120万円~180万円 | 耐久性・防錆性が大幅に向上。 |
重要な注意点
これらの費用はあくまで一般的な目安です。正確な費用は、必ず複数の専門業者に現地調査を依頼し、詳細な見積もりを取って比較検討してください。 特に屋根の形状、劣化状況、下地の状態、そしてアスベストの有無は費用を大きく左右します。
屋根の葺き替え費用を賢く抑えるための5つの秘訣
高額になりがちな屋根の葺き替え工事。少しでも費用を抑え、かつ質の高い工事を実現するためのポイントをご紹介します。
- 複数の業者から相見積もりを取る
- 最低でも2~3社に見積もりを依頼し、工事内容、使用材料、単価、総額を徹底的に比較しましょう。これにより、不当に高い請求や、逆に安すぎて手抜きが疑われる業者を見抜くことができます。
- 適切な時期に計画的に行う
- 雨漏りが進行し、下地まで大規模な修繕が必要になってからでは、費用が余計にかさみます。定期的な点検を行い、屋根材の寿命や劣化のサインを見逃さず、計画的に葺き替えを行うことが、結果的に費用を抑えることに繋がります。
- 補助金・助成金制度を活用する
- お住まいの自治体によっては、住宅リフォームに関する補助金や助成金制度が設けられている場合があります。特に、耐震性向上(屋根の軽量化など)や省エネ性能向上(遮熱性の高い屋根材への交換など)を目的とした葺き替え工事は、対象となる可能性があります。工事前に必ず確認し、活用できるものは積極的に利用しましょう。
- 火災保険の適用を検討する(自然災害による被害の場合)
- 台風や強風、雹(ひょう)、雪害など、自然災害によって屋根が大きな被害を受け、葺き替えが必要になった場合は、加入している火災保険が適用できる可能性があります。保険会社に速やかに連絡し、相談してみましょう。
- 地元の信頼できる専門業者に直接依頼する
- 大手リフォーム会社やハウスメーカー経由で依頼すると、中間マージンが発生し費用が高くなる傾向があります。地元で実績があり、評判の良い屋根工事専門業者や板金工事業者に直接依頼することで、適正価格で質の高い工事が期待できます。
まとめ:屋根の葺き替え費用、しっかり理解して最適なリフォームを実現しよう!
屋根の葺き替え工事は、住まいの安全性と快適性を維持し、資産価値を守るための重要な投資です。その費用は、選択する屋根材や建物の状態によって大きく変動しますが、事前に費用の内訳や相場を理解しておくことで、安心して工事に臨むことができます。
屋根の葺き替え費用で後悔しないための重要ポイント
- 葺き替え工事の必要性を正確に把握する(専門家による診断)。
- 新しい屋根材の種類によって費用が大きく異なることを理解する。
- 費用の内訳(足場、撤去・処分、下地補修、屋根材本体、施工費、諸経費など)を詳細に確認する。
- 既存屋根材にアスベストが含まれている場合は、専門的な撤去・処分費用が高額になることを覚悟する。
- カバー工法とのメリット・デメリット、費用を比較検討し、最適な工法を選択する。
- 複数の信頼できる専門業者から見積もりを取り、内容と費用を慎重に比較検討する。
- 補助金制度や火災保険の活用も視野に入れる。
屋根の葺き替えは、専門的な知識と技術が必要な工事です。決して安易にDIYなどで行わず、必ず信頼できるプロの業者に相談し、納得のいく説明を受けた上で契約するようにしましょう。この記事が、あなたの屋根リフォーム計画の一助となれば幸いです。
クイック屋根工事
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