「うちのアスファルトシングル屋根、そろそろ寿命かも…葺き替えっていくらくらいかかるの?」
「アスファルトシングルの葺き替え単価って、他の屋根材と比べてどうなの?」
「カバー工法と葺き替え、どっちが良いの?費用やメリットの違いは?」
軽量でデザイン性が高く、比較的安価なことから、近年日本でも注目度が高まっている「アスファルトシングル」屋根。しかし、どんな屋根材も経年劣化は避けられず、いずれは「葺き替え(ふきかえ)工事」という大規模なリフォームが必要になる時期が訪れます。
「アスファルトシングルの葺き替えって、どんな時に必要なの?」
「具体的な工事内容と、単価・費用の内訳、総額の相場を知りたい!」
「葺き替え費用を少しでも抑える方法や、業者選びの注意点はある?」
この記事では、そんなアスファルトシングル屋根の葺き替えに関するあらゆる費用や単価の疑問を解消するため、
「アスファルトシングル屋根の葺き替えが必要になるサインとは?」
「葺き替え工事の具体的な内容と、単価・費用を左右する要因」
「気になるアスファルトシングル屋根の葺き替え費用相場と単価の内訳」
「カバー工法との費用やメリット・デメリットの比較」
「アスファルトシングル屋根の葺き替えで後悔しないための注意点」
について、初心者の方にも分かりやすく徹底的に解説します!
アスファルトシングルとは?~その特徴と葺き替えを考える時期~
まず、アスファルトシングル屋根の基本的な特徴と、葺き替えを検討する目安となる時期について理解しておきましょう。
アスファルトシングルとは、ガラス繊維の基材にアスファルトを浸透させ、表面に石粒(彩色石や天然石など)を圧着して着色・保護したシート状の屋根材です。「シングル材」や「シングル葺き」とも呼ばれます。
北米では非常にポピュラーな屋根材で、日本でもそのデザイン性や施工性の良さから、新築やリフォームで採用されるケースが増えています。
【アスファルトシングルの主な特徴】
- 軽量: 瓦屋根の約1/5~1/6、スレート屋根の約1/2程度の重さで、建物への負荷が少なく、耐震性に有利。
- 柔軟性・施工性: シート状で柔らかいため、複雑な形状の屋根にも比較的施工しやすい。カッターナイフなどで加工も可能。
- 防水性が高い: 素材自体が防水性に優れ、適切に施工されれば高い防水効果を発揮。
- デザイン・色が豊富: 様々な色や形状があり、洋風のデザインによく合う。
- 割れにくい・錆びない: 素材の特性上、衝撃で割れたり、金属のように錆びたりする心配がない。
- 比較的安価: 他の多くの屋根材と比較して、材料費・施工費を抑えやすい傾向がある。
アスファルトシングル屋根の寿命と葺き替えのタイミング
アスファルトシングルの一般的な耐用年数は、製品のグレードや使用環境によって異なりますが、おおよそ15年~30年程度と言われています。
以前は10年~20年程度とされる製品もありましたが、近年の製品は品質が向上し、より長持ちするものが増えています。
葺き替えを検討すべき主なタイミング
- 耐用年数が近づいている、または超過している場合。
- 広範囲な石粒の剥離・脱落: 表面の石粒が広範囲に剥がれ落ち、基材のアスファルト層が露出している状態。防水性や耐久性が著しく低下します。
- シートの反り・浮き・剥がれ・破れ: 強風や経年劣化により、シート自体が反ったり、下地から浮いたり、剥がれたり、破れたりしている場合。
- コケや藻の著しい発生と、それに伴う劣化: 日当たりの悪い面などでコケや藻が広範囲に繁殖し、常に湿った状態が続くことでシートの劣化が早まっている場合。
- 雨漏りの発生: 部分的な補修では対応しきれない雨漏りが頻繁に発生する場合。
- 屋根材の下にある防水紙(ルーフィング)や野地板(下地合板)の劣化が深刻な場合。 (これは専門業者による点検が必要です)
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アスファルトシングル屋根の「葺き替え」とは?~工事内容と単価・費用を左右する要因~
アスファルトシングル屋根の「葺き替え工事」は、既存の古いアスファルトシングル屋根材を全て剥がし、その下にある防水紙(ルーフィング)や野地板(下地合板)の状態を確認・補修した上で、新しいアスファルトシングル(または他の屋根材)を施工するリフォーム方法です。
【葺き替え工事の主な工程】
- 足場設置・養生
- 既存アスファルトシングル屋根材の撤去
- 既存防水紙(ルーフィング)の撤去
- 野地板(下地合板)の状態確認・清掃・補修・増し張り(必要な場合)
- 新しい防水紙(ルーフィング)の敷設
- 新しいアスファルトシングル屋根材の施工(スターター材、本体シート、棟部材など)
- 足場解体・清掃・廃材処分
葺き替え費用を左右する主な要因
- 屋根の面積と形状: 面積が広いほど、また形状が複雑で手間がかかるほど費用は高くなります。
- 新しいアスファルトシングルの種類とグレード: 耐用年数やデザイン、機能性(遮熱性など)によって価格が異なります。
- 下地の状態: 野地板の腐食が進んでいる場合は、張り替えや増し張りが必要となり、費用が加算されます。
- 既存屋根材の撤去・処分費: アスファルトシングルは比較的軽量ですが、剥がす手間や処分費はかかります。
- 足場の必要性: 2階建て以上の住宅では、基本的に足場の設置が必須です。
- 付帯工事の有無: 雨樋の交換や軒天の補修などを同時に行う場合は、その費用も加算されます。
- 業者の設定する単価や諸経費。
【種類別】アスファルトシングル屋根の葺き替え費用相場と単価の内訳
では、実際にアスファルトシングル屋根を葺き替える場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか? 一般的な30坪(屋根面積約80㎡~100㎡を想定)の戸建て住宅を例に、費用相場を見ていきましょう。
アスファルトシングルから新しいアスファルトシングルへ葺き替える場合の費用相場
- 総費用の目安(足場代、撤去処分費など含む):約100万円~160万円程度
- 1㎡あたりの単価目安(新しいアスファルトシングル材料費+施工費)約5,000円~9,000円/㎡
- 製品のグレード(耐用年数、デザイン性など)によって単価は変動します。
- 例えば、一般的な製品であれば5,000円~7,000円/㎡程度、高耐久な製品やデザイン性の高い製品の場合は7,000円~9,000円/㎡程度となることがあります。
葺き替え費用の主な内訳(100㎡程度の屋根の場合の目安)
費用項目 | 1㎡または1式あたりの単価目安 | 100㎡の場合の費用目安 | 備考 |
---|---|---|---|
1. 仮設工事費 | |||
足場設置・解体(養生含む) | 800円~1,200円/㎡ | 15万円~20万円 | |
2. 既存屋根材撤去・処分費 | |||
既存アスファルトシングル撤去費 | 1,000円~2,000円/㎡ | 10万円~20万円 | 接着剤で固定されているため、剥がすのに手間がかかる場合がある。 |
廃材処分費 | 500円~1,500円/㎡ | 5万円~15万円 | |
3. 下地工事費 | |||
野地板清掃・部分補修 | 500円~2,000円/㎡ | 5万円~20万円 | |
野地板増し張り・全面張替え | 2,000円~4,000円/㎡ | 20万円~40万円 | (必要な場合) |
新しい防水紙(ルーフィング)敷設 | 500円~900円/㎡ | 5万円~9万円 | アスファルトシングル専用のルーフィングを使用する場合もある。 |
4. 新しいアスファルトシングル本体費+施工費 | 5,000円~9,000円/㎡ | 50万円~90万円 | 製品グレードにより変動 |
5. 役物(棟・ケラバなど)工事費 | 一式 | 5万円~10万円 | アスファルトシングル専用の棟材や、板金役物を使用。 |
6. 諸経費 | 工事総額の5%~10%程度 | 5万円~15万円 | |
合計(アスファルトシングルへ葺き替え) | 約100万円~160万円 | (下地補修が軽微な場合) |
他の屋根材へ葺き替える場合の費用相場(アスファルトシングルから)
- ガルバリウム鋼板へ葺き替え:約120万円~180万円程度
- スレート屋根へ葺き替え:約110万円~170万円程度
重要な注意点
これらの費用はあくまで一般的な目安です。正確な費用は、必ず複数の専門業者に現地調査を依頼し、詳細な見積もりを取って比較検討してください。特に、屋根の形状の複雑さや下地の劣化状況は費用を大きく左右します。
カバー工法との費用比較:アスファルトシングル屋根の場合
アスファルトシングル屋根のリフォームでは、「屋根カバー工法(既存のアスファルトシングルの上に新しい屋根材を重ねる工法)」も選択肢となります。
比較項目 | 葺き替え工事 | 屋根カバー工法 |
---|---|---|
既存屋根の扱い | 全て撤去する | 撤去しない(そのまま残す) |
撤去・処分費用 | 必要 | 不要(棟板金など一部のみ) |
下地の確認・補修 | 可能 | 不可 |
屋根の重量 | 新しい屋根材のみ | 既存屋根材+新しい屋根材(アスファルトシングルは軽量なので、カバー工法に適している) |
工事期間 | 長め | 短め |
総費用(目安) | 比較的高い(約100万円~160万円) | 比較的安い(約80万円~130万円程度 ※新しい屋根材がアスファルトシングルの場合。金属屋根ならもう少し高くなることも) |
どちらを選ぶべきか?
- カバー工法が向いているケース
- 既存のアスファルトシングル屋根の下地(野地板や防水紙)が比較的健全である。
- 工事費用や工期をできるだけ抑えたい。
- 雨漏りはしていないが、屋根材の表面劣化(石粒の剥離など)が気になる。
- 葺き替え工事が向いているケース
- 既存のアスファルトシングル屋根の下地(野地板や防水紙)が著しく劣化している、または雨漏りが進行している。
- 屋根の軽量化を最大限に行いたい(より軽量な金属屋根などに変更する場合)。
- 長期的な安心感を求め、屋根を根本からリニューアルしたい。
アスファルトシングルは軽量なため、カバー工法でさらにアスファルトシングルを重ねることも、他の軽量な金属屋根材を重ねることも比較的容易です。
アスファルトシングル屋根の葺き替えで後悔しないための注意点
- 信頼できる専門業者の選定
- アスファルトシングルの施工実績が豊富な業者を選びましょう。日本ではまだスレートや金属屋根ほど普及していないため、施工に慣れていない業者も存在します。
- 特に、シングル材の接着方法(専用ボンドの塗布量や方法)や、棟・ケラバ部分の納まりなど、アスファルトシングル特有の施工ポイントを熟知しているか確認が必要です。
- 適切な製品選び
- アスファルトシングルには、様々なメーカー(ニチハ、田島ルーフィング、オーウェンスコーニングなど)から、多様なグレード(耐用年数、デザイン、機能性)の製品が販売されています。予算と求める性能のバランスを考え、最適な製品を選びましょう。
- 製品によっては、メーカーの保証内容も異なりますので確認が必要です。
- 下地処理の重要性
- 葺き替え工事では、既存屋根材を撤去した後の下地(野地板)の状態確認と適切な処理が非常に重要です。野地板が腐食していたり、強度が不足していたりする場合は、必ず補修または張り替えを行いましょう。
- 換気対策の確認
- アスファルトシングルは、瓦屋根のように屋根材自体に大きな通気性があるわけではありません。屋根裏の結露を防ぐためには、棟換気や軒先換気など、適切な換気設備の設置も併せて検討しましょう。
- 勾配の確認
- アスファルトシングルは、原則として一定以上の屋根勾配(通常3.5寸以上)が必要です。緩すぎる勾配の屋根には適していません。
まとめ:アスファルトシングルの葺き替え、単価と特徴を理解し最適なリフォームを!
アスファルトシングル屋根の葺き替え工事は、その軽量性やデザイン性、比較的安価な単価から、魅力的なリフォーム選択肢の一つです。しかし、製品のグレードや施工品質によって耐久性が左右されるため、信頼できる専門業者選びと適切な製品選定が非常に重要となります。
アスファルトシングル屋根の葺き替え費用と単価で後悔しないための重要ポイント
- 葺き替えが必要な屋根の状態(石粒の剥離、シートの反り・破れ、雨漏りなど)を専門業者に正確に診断してもらう。
- 葺き替え費用の単価相場(1㎡あたり約5,000円~9,000円)と、総額の目安(30坪で約100万円~160万円)を把握する。
- 費用の内訳(足場、撤去・処分、下地補修、屋根材本体、施工費、諸経費など)を詳細に確認する。
- カバー工法との費用やメリット・デメリットを比較し、最適な工法を選択する。
- アスファルトシングルの施工実績が豊富な、信頼できる専門業者を選ぶ。
- 新しいアスファルトシングルの製品グレード(耐用年数、デザイン、保証など)をしっかり比較検討する。
アスファルトシングル屋根の葺き替えは、正しい知識と信頼できるパートナー選びによって、コストを抑えつつ、美しく機能的な屋根へと生まれ変わらせることが可能です。この記事が、あなたのアスファルトシングル屋根リフォーム計画の一助となれば幸いです。
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