
トタン屋根の張替えを実施する場合、徹底的にコストを下げる方法があります。
屋根の張り替え工事では、いくらでも予算があれば、耐久性もある高品質の屋根材を使えばいいとは思いますが、そう簡単ではないのが、トタン屋根の張替えです。
トタン屋根は、鋼板に亜鉛メッキを施した金属屋根です。
安価な屋根材として使われることが多いのですが、劣化が早いため、メンテナンスや葺き替えのサイクルが早く、長期的に使用するには、やや難があります。
また、雨音などの騒音、夏場の暑さの問題などもあって、耐久年数を過ぎたあたりからトタン屋根の葺き替えを考えなければなりません。
トタン屋根から瓦へ葺き替えは重量的に無理がありますので、同じトタン屋根やスレート材の他、ガルバリウム鋼板への葺き替え工事が増えています。
同じ金属系の屋根であっても、屋根の葺き替え工事は、それなりの費用も工期もかかります。
将来性やメンテナンス性をよく考えてトタン屋根の葺き替えを行いましょう。
金属屋根としてのトタンは、値段が安いというメリットがあり、これまでの日本の住宅の屋根にはよく採用されてきました。
ただ、耐久年数は、6年~10年です。特に高度経済成長期に多く採用された屋根材で、当時の主流であったことから、次第に葺き替えの需要が増えてきています。
トタン屋根は、薄くて軽量で耐震性能も確保できます。
継ぎ目も少なく、雨漏りを起こしにくいメリットがあります。
ところが、金属屋根ですので、錆びやすくなっており、そのままにしていると、屋根材が破損します。
定期的に塗装を行い、メンテナンスが必要です。
他に雨音が住宅内に伝わりやすかったり、断熱性能が低かったりするので、初期費用が安く済んでも、長期的には手間とコストがかかるというデメリットがあります。
そのため、トタン屋根に代わり、そのデメリットを改善した金属系の屋根材として、ガルバリウム鋼板が登場し、屋根の葺き替えを実施する方が増えています。
ガルバリウム鋼板は、トタン屋根と同じ金属屋根です。
トタン屋根と同じ特徴がありますが、加えて、錆びに強く、断熱性や防音性を向上させています。
さらに加工しやすい素材のため、デザインにも意匠を凝らした製品が登場し人気が出ています。
屋根工事業者でも、トタン屋根に代わる新しい屋根材として、ガルバリウム鋼板を薦めることが多くなっており、施工実績も増えています。
トタン屋根からガルバリウム鋼板へ葺き替える方法として一番採用されているのが、カバー工法です。
低コストで済み、既存のトタンの上にガルバリウム鋼板を載せる簡単な施工方法です。
多少コストがかかりますが、既存のトタンを全て撤去して新たにガルバリウム鋼板を載せる施工方法もあります。
こちらは、トタンなどの屋根の撤去費用や処分費用がかかります。
トタン屋根からの屋根の葺き替えで最も多いのが、ガルバリ ウム鋼板を使ったカバー工法です。
金属屋根では、屋根裏に防音材や断熱材を屋根裏に施しますが、カバー工法であれば、そうした工程が不要にもかかわらず、屋根に隙間ができるため、軒先から空気が通る道ができ、断熱性能を高めることができます。
トタン屋根の上にガルバリウム鋼板を載せるカバー工法では、屋根が二重になるため、雨音が直接室内に聞こえることがなく、防音性も高まります。
ところが、ガルバリウム鋼板を施工できる職人がまだまだ不足しています。
逆に人件費が上がってしまったり、経験不足の職人によるカバー工法の施工が失敗し、屋根材に錆びや腐食が発生し、余分な修理費用がかかってしまうこともあります。
トタン屋根からの張替えで増えているのが、ガルバリウム鋼板を使用したカバー工法です。
トタン屋根のデメリットを補い、比較的安価に屋根の葺き替え工事が可能になっています。