HOME » 屋根材の種類と特徴 » スレート屋根(カラーベスト・コロニアル) » カラーベストってどんな屋根?特徴・費用・メンテナンスまで徹底解説!【完全版】
スレート カラーベスト

「うちの屋根、もしかしてカラーベストかな?」
「屋根のリフォームを考えているけど、カラーベストって実際どうなんだろう?」
「他の屋根材と比べて、メリットやデメリットは?」

お家の屋根について考えたとき、カラーベストという言葉、よく耳にしますよね。日本の住宅で広く使われている人気の屋根材ですが、「コロニアル」や「スレート」など、いろいろな呼び方があって少し混乱してしまうことも…。

この記事では、そんなカラーベストについて、

  • そもそもどんな屋根材なの?(特徴や種類)
  • 他の屋根材と何が違うの?(徹底比較!)
  • メリットやデメリットは?
  • どれくらい長持ちするの?(年代による違いも解説)
  • メンテナンスはどうすればいい?放置するとどうなる?
  • リフォーム費用はどれくらい?
  • よくある疑問(Q&A)

といった、皆さんが知りたい情報をまるっと網羅して、初心者の方にも分かりやすく、徹底的に解説していきます! 屋根の修理やリフォームを検討中の方、必見です!

目次

カラーベストって、いったい何?

スレート カラーベスト

カラーベストとは、簡単に言うとセメントに繊維素材を混ぜて、薄い板状(厚さ約5mm)に固めた屋根材のことです。比較的軽く、デザインが豊富なのが特徴です。

「スレート」「化粧スレート」「コロニアル」「スレート瓦」… いろんな名前があるけど、何が違うの?

実は、これらは基本的に同じ種類の屋根材を指しています。


「カラーベスト」や「コロニアル」というのは、ケイミュー株式会社(クボタとパナソニックの外装部門が統合した大手メーカー)が販売している商品名なんです。特に「コロニアル」シリーズは非常に多く普及したため、商品名がそのまま屋根材の総称のように使われるようになりました。

この記事では、これらのセメント系スレート屋根材をまとめて「カラーベスト(スレート屋根)」としてご紹介します。

カラーベスト(スレート屋根)のメリット・デメリット

どんなものにも良い点と気になる点がありますよね。カラーベストはどうでしょうか?

メリット 😊

  1. デザイン・色がとにかく豊富!
    カラーベスト最大の魅力の一つ!シンプルなものから波型、石目調、木目調までデザインが多彩。色もたくさんあるので、どんな外壁にも合わせやすく、理想のお家を実現しやすいです。
  2. 軽い!= 地震に強い家づくりに貢献
    瓦屋根の重さが1㎡あたり約60kgなのに対し、カラーベストは約20kgと、なんと瓦の約1/3! 屋根が軽いとお家の重心が低くなり、地震の時の揺れが小さくなります。建物への負担が少なく、倒壊リスクを抑える効果が期待できます。
  3. 価格が比較的リーズナブル
    瓦や金属屋根といった他の屋根材に比べ、材料費や工事費が安い傾向にあります。新築時の初期費用を抑えたい場合や、リフォーム費用をなるべく抑えたい場合に選ばれやすいです。
  4. 施工しやすい
    広く普及しているため、多くの業者さんが扱いに慣れています。施工方法も確立されており、比較的工事が進めやすい=工期が短縮される可能性も。
  5. 火に強い
    建築基準法で定められた不燃材料として認定されている製品が多く、万が一の火災の際も燃え広がりにくいという安心感があります。

デメリット 😥

  1. 定期的な塗装メンテナンスが必須
    カラーベスト自体はセメント系なので水を吸いやすい性質があります。表面の塗装(塗膜)が防水の役割を果たしていますが、この塗膜は紫外線や雨風によって約10年程度で劣化してしまいます。そのため、定期的に塗り替えを行わないと、屋根材自体が水を吸って劣化してしまいます。
  2. 割れやすい・衝撃に弱い
    薄い板状なので、台風で飛んできた物が当たったり、人が乗ったりする際の衝撃で割れたりヒビが入ったりすることがあります。
  3. 凍害(とうがい)に注意が必要
    塗装が劣化して水を吸い込んだ状態で、冬場に凍結・融解を繰り返すと、内部から屋根材が脆くなり、割れや剥離を引き起こす「凍害」が発生しやすくなります。特に寒冷地では注意が必要です。
  4. 製品の年代によって耐久性に差がある
    後ほど詳しく解説しますが、特に2000年前後に製造されたノンアスベスト初期の製品は、劣化が早く進むケースが報告されています。

【パッとわかる!】カラーベストのメリット・デメリット

メリット 😊デメリット 😥
デザイン・色が豊富(家の個性を出しやすい)定期的な塗装が必要(10年ごと目安、費用がかかる)
軽い(地震に強く、家への負担が少ない)割れやすい・衝撃に弱い
価格が比較的リーズナブル(初期費用を抑えやすい)凍害に注意(特に寒冷地)
施工しやすい(工期が短くなることも)製品年代により耐久性に差(特に2000年前後のノンアス初期製品は注意)
火に強い(不燃材料認定)カバー工法だと下地が見えない(葺き替えなら下地補修可能)
リフォームでの使用は不向きなことも(新築向き。メーカー保証が出ない場合あり)

【ちょっと詳しく!】カラーベストの具体的な商品ラインナップ例

カラーベスト(スレート屋根)と言っても、実は様々な商品があります。ここでは代表的なケイミュー社の「コロニアル」シリーズを例にご紹介します。

  • コロニアルクァッド
    長年親しまれているスタンダードなタイプ。豊富なカラーバリエーションとコストパフォーマンスの良さが魅力です。
  • コロニアルグラッサ
    「グラッサコート」という色あせしにくい高耐久な無機系塗料でコーティングされたタイプ。紫外線に強く、長期間美しい色合いを保つため、塗り替えサイクルを延ばしたい方におすすめです。標準のクァッドとの価格差も比較的小さく、人気があります。
  • コロニアル遮熱グラッサ
    コロニアルグラッサに遮熱機能を追加したタイプ。太陽光の赤外線を反射し、屋根の温度上昇を抑えることで、室内の温度上昇も抑制し、冷房効率アップや省エネ効果が期待できます。(自治体によっては補助金の対象になることも)
  • レイシャスグラッサ
    厚みがあり、より重厚感と高級感のあるデザインが特徴。もちろん、高耐久なグラッサコート仕様です。

このように、色だけでなく、耐久性や機能性で選べるようになっています。新築や葺き替えの際は、少しグレードの高いものを選ぶことで、長期的なメンテナンスコストを抑えることも可能です。

【徹底比較】カラーベスト vs 他の代表的な屋根材

「結局、どの屋根材がいいの?」と迷う方のために、カラーベストと他の代表的な屋根材を比較してみました。

屋根材の種類主な特徴初期費用耐用年数(目安)重量 (1㎡あたり)メンテナンスメリットデメリット
カラーベスト (スレート)セメント系、薄板状、軽量、デザイン豊富安価20~30年約20kg約10年毎に塗装必要、割れ補修デザイン豊富、軽い、安い塗装必須、割れやすい、凍害注意
ガルバリウム鋼板 (金属)金属製、非常に軽量、耐久性高い、錆びにくい、モダンな印象やや高価30~40年以上約5kg基本的に塗装不要(色褪せが気になる場合)、傷からの錆に注意超軽量、高耐久、メンテ楽、カバー工法向き遮音性・断熱性が低い(対策可能)、凹みやすい、初期費用高め
日本瓦 (粘土瓦)粘土製、重厚感、高耐久、和風建築に合う高価50年以上約60kg割れ替え、漆喰補修(10~15年毎)、ズレ直し。塗装は基本的に不要高耐久(半永久的とも)、断熱性・遮音性高い、風格がある重い(耐震性に不利)、初期費用が高い、衝撃で割れる、施工できる業者が限られる
アスファルトシングルアスファルト含浸基材に石粒、軽量、柔軟性あり、複雑な形状にも対応、洋風建築に合うやや安価20~30年約10kg石粒の剥がれ補修、状況により塗装やカバー工法(10~15年目安)軽量、防水性高い、施工しやすい、カラー豊富、カバー工法向き風で剥がれやすい場合がある、石粒が落ちる、安価なものは劣化が早い

※上記は一般的な目安であり、製品グレードや立地条件により異なります。

このように、それぞれに一長一短があります。お家のデザイン、立地条件(気候)、予算、そして将来のメンテナンス計画などを総合的に考えて、最適な屋根材を選ぶことが大切です。

カラーベストの寿命は? 製造年代で変わるってホント?

カラーベスト

「うちのカラーベスト、あとどれくらい持つのかな?」気になりますよね。
実は、カラーベストの耐久性は作られた年代によって大きく異なります。これは、以前使用されていたアスベスト(石綿)の有無が大きく関係しています。

  • ~1990年代前半(アスベスト含有期)
    • 代表製品例:ニューコロニアル など
    • 特徴:アスベストの補強効果で非常に丈夫で長持ち。耐用年数は40年以上とも言われます。
    • 注意点:解体・撤去時にアスベスト飛散防止の特別な措置が必要で、処分費用が高額になります。
  • 1990年代前半~2000年代半ば(ノンアスベスト移行期)
    • 代表製品例:コロニアルNEOパミール(ニチハ)など
    • 特徴:アスベストを使わずに製造された初期の製品群。残念ながら、強度不足で、ひび割れ・欠け・層間剥離などが多発するケースが多く報告されています。「ノンアス屋根」と呼ばれ、問題視されました。耐用年数は15年~20年程度、場合によってはそれ以下も。
    • 注意点:リフォーム時には特に注意が必要。塗装してもすぐに剥がれたり、割れたりするため、塗装が適さないことが多いです。カバー工法や葺き替えが推奨されます。
  • 2000年代半ば以降(ノンアスベスト改善期)
    • 代表製品例:コロニアルクァッド、コロニアルグラッサ など
    • 特徴:ノンアスベスト初期製品の弱点を克服し、耐久性が大幅に向上しています。耐用年数は25年~30年程度が目安です。高耐久塗装の「グラッサ」シリーズなども登場しています。

【年代別】カラーベストの耐用年数の目安

製造年代(世代)代表的な製品例耐用年数の目安特徴・注意点
~1990年代前半(アスベスト含有)ニューコロニアル約40年以上丈夫だが、解体・撤去費用が高くなる
1990年代前半~2000年代半ば(ノンアス初期)コロニアルNEO、パミール約15~20年非常に割れやすく不具合が多い。 リフォーム時要注意。塗装不可の場合が多い。
2000年代半ば以降(ノンアス改善)コロニアルクァッド、グラッサ約25~30年耐久性向上。高耐久塗装の製品も。

「うちの屋根はどのタイプ?」

お家の築年数や、新築時の設計図書(仕様書)で確認できる場合があります。もし分からなければ、専門業者に点検してもらうのが確実です。特に築15年~25年くらい(1996年~2008年頃築)のお家は、ノンアスベスト初期製品の可能性があるので、一度点検を受けておくと安心です。

▼ アスベストについての、より詳しい内容はこちらの記事をご覧ください

カラーベストのメンテナンス:築年数で考えること

カラーベストの屋根を長持ちさせ、お家を雨漏りから守るためには、適切な時期のメンテナンスが不可欠です。築年数ごとによく見られる劣化症状と、おすすめのメンテナンス方法を見ていきましょう。

① 築10年以内

  • 主なチェックポイント
    • 棟板金(むねばんきん)の浮き・釘抜け: 屋根のてっぺんや端にある金属のカバー(棟板金)が、風圧などで少しずつ浮いたり、固定している釘が緩んだりすることがあります。
  • メンテナンス
    • 棟板金の点検、必要に応じて釘の増し打ちや、抜けにくいビスでの固定。放置すると強風で飛ばされたり、隙間から雨水が浸入して下地を腐らせたりする原因になります。

② 築10年~20年頃:塗装メンテナンスの時期

  • 劣化のサイン
    • 色あせ、汚れ、コケ・カビの発生: 塗膜の防水効果が落ちてきているサイン。見た目も悪くなります。
    • チョーキング現象: 表面を触ると白い粉が付く状態。塗膜が劣化している証拠です。
    • ひび割れ(クラック)、欠け: 小さなものでも、放置すると水の浸入口になります。
    • (ノンアス初期製品の場合)屋根材の反り、広範囲のひび割れ・欠け
  • メンテナンス
    • 屋根塗装: 基本となるメンテナンス。高圧洗浄で汚れを落とし、下塗り(接着剤の役割)・中塗り・上塗りと丁寧に重ね塗りすることで、防水性を回復させ、美観を取り戻します。
    • 重要なポイント
      • 棟板金の交換: 塗装のタイミングで、劣化しやすい棟板金も一緒に交換するのがおすすめです。
      • 縁切り(タスペーサー設置) 塗装で屋根材の重なり部分が塞がると雨水の排出が妨げられ、雨漏りの原因に! これを防ぐため、専用の部材「タスペーサー」を挿入するか、「縁切り」という作業が必要です。見積もりに含まれているか必ず確認しましょう。
    • 注意!
       屋根材の劣化が激しい場合や、前述のノンアスベスト初期製品(コロニアルNEOなど)の場合は、塗装してもすぐに剥がれたり、高圧洗浄で屋根材が破損したりするリスクがあるため、塗装が適さないと判断されることがあります。その場合は、次の「屋根カバー工法」や「葺き替え」を検討します。

③ 築20年以上~:本格的なリフォームを検討する時期

  • 劣化のサイン
    • 屋根材自体の深刻な劣化(広範囲の割れ、欠け、反り、剥がれ)
      塗装ではカバーしきれない状態です。
    • 防水紙(ルーフィング)の寿命
      屋根材の下にある防水シートも経年劣化します(寿命は約20年~30年)。これが破れると、屋根材が無事でも雨漏りが発生します。
    • 野地板(のじいた)の腐食
      雨漏りがすでに発生していたり、長年湿気がこもっていたりすると、屋根材を支える下地の板(野地板)が腐っている可能性があります。
  • メンテナンス
    • 屋根カバー工法(重ね葺き)
      今あるカラーベストの上に、新しい軽い屋根材(主にガルバリウム鋼板などの金属屋根やアスファルトシングル)を被せて覆う工法。
      • メリット:解体費用・廃材処分費が不要(特にアスベスト含有屋根の場合にコストメリット大)、工期が比較的短い、断熱性・遮音性が向上することも。
      • デメリット:屋根の重量がやや増える、下地の状態を直接確認・補修できない(深刻な腐食がある場合は不向き)、将来の再リフォーム時に手間と費用がかかる可能性。
    • 屋根葺き替え(ふきかえ)
      今あるカラーベストを全て撤去し、防水紙や必要であれば野地板も新しくした上で、新しい屋根材を設置する工法。
      • メリット:下地から全て新しくできるため、最も安心感が高い。屋根の軽量化も可能(耐震性向上)。根本的な問題解決になる。
      • デメリット:解体費用・廃材処分費がかかる(アスベスト含有の場合はさらに高額)、工期が長くなる、費用が最も高額になる。

天窓(トップライト)があるお家は注意!

天窓の寿命も屋根材や防水紙と同じくらい(約20年~30年)です。雨漏りの原因になりやすいため、屋根のカバー工法や葺き替えを行う際は、一緒に交換または撤去を検討するのがベストタイミングです。

どんなリフォーム方法がいいの? 費用は?

屋根工事 見積もり

「うちの場合は、塗装? カバー工法? 葺き替え?」迷いますよね。最適な方法は、カラーベストの種類、劣化状況、下地の状態、アスベストの有無、そしてご予算によって変わってきます。

【リフォーム方法の比較と費用目安】

リフォーム方法こんな時におすすめメリットデメリット費用目安 (30坪程度の一般的な戸建て)
屋根塗装・色あせや汚れ、軽微なひび割れ
・築10~15年程度
・屋根材自体の劣化が少ない
・ノンアス初期製品ではない
・費用が比較的安い
・美観が向上する
・屋根材の保護、防水性回復
・屋根材自体の劣化や防水紙の劣化は改善しない
劣化が激しい屋根、ノンアス初期製品には不向き
・約10年ごとに必要
40~80万円
カバー工法・塗装ができないほど劣化
・アスベスト含有屋根(撤去費用削減)
・費用や工期を抑えたい
・下地の劣化が軽微な場合
・廃材が少ない(アスベスト処理不要)
・工期が短い
・断熱性・遮音性が向上することも
・葺き替えより安価
・屋根が少し重くなる
下地の根本的な補修はできない
・屋根形状によっては不可の場合も
・将来の再リフォーム費用が高くなる可能性
80~150万円
葺き替え・屋根材・防水紙・下地ともに劣化が激しい
・雨漏りしている
・ノンアス初期製品で劣化が深刻
・屋根を軽くしたい
下地から全て新しくできる(最も安心)
・屋根の寿命が大幅に延びる
・軽い屋根材を選べば耐震性向上
・根本的な解決
・費用が最も高い
・工期が長い
アスベスト含有屋根は撤去費用がさらに高額に
100~200万円 (アスベスト無しの場合)
※アスベスト有りは+20~50万程度

※費用はあくまで目安です。足場の設置費用(15~25万円程度)が別途かかります。また、使用する材料のグレード、屋根の形状や面積、劣化状況によって大きく変動します。
※遮熱塗料や高断熱な屋根材を使用する場合、自治体によっては補助金(助成金)が利用できる可能性があります。お住まいの地域の情報を確認してみましょう。

カラーベストの部分修理ってできる?

屋根補修 材料

「台風で一枚だけ割れちゃった…」という場合、部分的な修理も可能です。

  • 差し替え: 割れたカラーベストを取り外し、新しいものと交換する方法。ただし、周りの古い屋根材も脆くなっている場合、作業中に割ってしまうリスクがあります。
  • 部分補修材(差し込み): 割れた箇所の下に、ガルバリウム鋼板などの薄い金属板で作られた補修材を差し込んで接着する方法。「リコロニー」や「Cガード」といった商品があります。差し替えよりも安全かつスピーディーに処置できることが多いです。

ただし注意点も!

一枚割れたということは、他の部分も同じように劣化している可能性が高いです。

また、部分修理でも足場が必要になる場合が多く、費用対効果を考えると、数年以内に全面的なメンテナンスが必要になりそうであれば、そのタイミングまで待つか、早めに全体のリフォームを検討した方が結果的に安く済むこともあります。

【要注意!】メンテナンスを怠るリスク:放置するとどうなる?

「まだ大丈夫だろう」「費用がかかるから…」と、カラーベストのメンテナンスを先延ばしにしてしまうと、後々もっと大変なことになる可能性があります。

  • 雨漏りの発生と拡大
    劣化した塗膜やひび割れから雨水が浸入し、防水紙を突破すると雨漏りが始まります。最初は気づかなくても、天井裏でじわじわと被害が広がることも。
  • 下地(野地板)の腐食
    雨漏りによって屋根材を支える野地板が常に湿った状態になると、腐ってボロボロになってしまいます。屋根全体の強度が低下します。
  • 構造材(柱や梁)へのダメージ
    野地板からさらに雨水が浸入すると、お家を支える大切な柱や梁まで腐らせてしまう可能性があります。こうなると修繕費用は莫大になります。
  • シロアリの発生
    湿った木材はシロアリの大好物。雨漏りはシロアリを呼び寄せる原因にもなります。
  • カビによる健康被害
    天井裏や壁の内部でカビが繁殖し、胞子が室内に飛散すると、アレルギーや喘息などの健康被害を引き起こすことも。
  • 最終的な修繕費用の増大
    早期に塗装で済んだはずが、放置したことでカバー工法や葺き替えが必要になり、さらに下地や構造材の補修まで必要になると、費用はどんどん膨れ上がってしまいます。

「まだ大丈夫」は危険信号! 定期的な点検と、適切な時期のメンテナンスが、お家と家計を守ることに繋がります。

信頼できる業者さんを見つけるには?

屋根 業者

屋根工事は、お家の寿命を左右する重要な工事です。安心して任せられる業者さんを選ぶために、以下のポイントをチェックしましょう。

  1. 相見積もりを取る(2~3社)
    複数の業者から見積もりを取り、工事内容と金額を比較検討します。単に安いだけでなく、内容が適切かどうかが重要です。
  2. 見積もり書の内容を細かくチェック
    「工事一式」ではなく、「高圧洗浄」「下塗り(塗料名)」「中塗り(塗料名)」「上塗り(塗料名)」「縁切り(タスペーサー)」「棟板金交換(部材名)」など、工事内容、使用する材料名、数量、単価が具体的に記載されているか確認しましょう。不明な点は遠慮なく質問!
  3. 施工実績を確認する
    ホームページなどで、過去の施工事例(写真や内容)が豊富に公開されているかチェック。カラーベストの工事経験が豊富かどうかも確認ポイントです。
  4. 説明が丁寧で分かりやすいか
    なぜこの工事が必要なのか、どんな材料を使うのか、メリット・デメリットなどを、専門用語ばかりでなく、素人にも分かりやすく説明してくれる業者さんを選びましょう。質問に誠実に答えてくれるかも重要です。
  5. 保証制度を確認する
    工事後の保証(製品保証、工事保証)が付いているか、保証期間と保証内容をしっかり確認しておきましょう。書面で保証書を発行してくれるかもポイントです。
  6. 建設業許可や資格の有無
    必須ではありませんが、建設業許可や塗装技能士、建築板金技能士などの資格を持っていると、一定の技術力の目安になります。

焦って決めず、じっくり比較検討することが、良い業者選びのコツです。

【よくある質問】カラーベストQ&A

最後に、カラーベストに関してよく寄せられる質問にお答えします!

カラーベストの塗装って、本当に必要? しないとどうなるの?

はい、基本的に必要です。カラーベスト自体には防水性がほとんどなく、表面の塗装で保護されています。塗装が劣化すると水を吸い込み、屋根材自体の劣化(割れ、反り、凍害)、コケやカビの発生、最終的には雨漏りにつながる可能性があります。美観だけでなく、屋根の寿命を保つために重要なメンテナンスです。

カラーベストの屋根から雨漏り… どうすればいい?

まずは応急処置(バケツを置くなど)をし、できるだけ早く専門業者に連絡して点検・修理を依頼してください。雨漏りの原因は様々(屋根材の割れ、棟板金の劣化、防水紙の破れなど)なので、原因を特定し、適切な修理を行う必要があります。放置すると被害が拡大します。

うちの屋根がアスベスト入りカラーベストか、どうやって見分けるの?

正確な判断は専門業者による調査が必要ですが、目安として2004年以前に建てられた家で、スレート屋根(カラーベスト)の場合はアスベスト含有の可能性があります。特に1990年代の製品は可能性が高いです。設計図書を確認するか、業者に点検を依頼しましょう。

カバー工法と葺き替え、どっちがいいか迷う… 判断基準は?

主な判断基準は以下の通りです。

  • 下地の状態: 雨漏りしている、下地(野地板)の傷みが激しい場合は、下地から直せる葺き替えがおすすめです。
  • アスベストの有無: アスベスト含有屋根の場合、撤去費用が高額になるため、カバー工法の方がコストを抑えられます。
  • 予算: 一般的にカバー工法の方が安価です。
  • 屋根の重さ: 耐震性を考慮して少しでも軽くしたい場合は葺き替え(軽い金属屋根などを選択)。
    専門業者に両方のメリット・デメリット、費用を確認し、お家の状況に合わせて相談するのがベストです。

カラーベストの工事費用を安くする方法はある?

いくつか方法はありますが、注意点もあります。

  • 相見積もりを取る: 適正価格を知り、不当に高い業者を避ける基本です。
  • 補助金・助成金を活用する: お住まいの自治体によっては、遮熱塗装や断熱改修に対する補助金制度がある場合があります。
  • 火災保険の適用を検討する: 台風や雪、雹などの自然災害による破損の場合は、火災保険が適用される可能性があります。ただし、経年劣化は対象外です。保険会社や代理店に相談しましょう。
  • 注意点: 極端な値引きを提示する業者や、「モニター価格」「キャンペーン」を強く推す訪問販売業者には注意が必要です。安さだけで選ぶと、手抜き工事につながるリスクもあります。

DIYで塗装や修理はできる?

基本的におすすめしません。

 高所での作業は非常に危険が伴います。また、適切な下地処理や塗料の選定、塗装技術がないと、すぐに剥がれたり、かえって屋根を傷めたりする可能性があります。安全面・品質面から、専門業者に依頼するのが賢明です。

まとめ:カラーベストと上手に付き合って、安心な暮らしを!

カラーベスト(スレート屋根)は、デザイン性、価格、軽さといったメリットで、日本の多くの住宅に採用されている身近な屋根材です。

しかし、その性能を長く維持するためには、

  • 定期的な塗装メンテナンス(約10年ごと)が不可欠
  • 製造年代(特にノンアスベスト初期製品)による耐久性の違いを理解する
  • 割れや凍害に注意する
  • 劣化を放置せず、適切な時期に点検・メンテナンスを行う

ことが非常に重要です。

カラーベスト(スレート屋根)との上手な付き合い方 ポイント

  1. まずは自宅の屋根材の種類と築年数を確認しよう。
  2. 10年を目安に、専門業者による点検を受けよう。
  3. 劣化サイン(色あせ、コケ、ひび割れ等)を見逃さない。
  4. メンテナンスは先延ばしにせず、適切な方法(塗装、カバー、葺き替え)を選ぼう。
  5. 信頼できる専門業者に相談しよう。

適切なメンテナンスを行うことで、カラーベストの屋根でも長く快適に、そして安全に暮らすことができます。
「うちの屋根、そろそろ点検時期かな?」と思ったら、ぜひこの記事を参考に、信頼できる屋根の専門業者さんに相談してみてくださいね!

クイック屋根工事

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