「瓦屋根から雨漏り…きっと瓦が割れたせいだ」
多くの方がそう思われるかもしれませんが、実はその考えは半分正解で、半分不正解です。
瓦屋根の雨漏りの本当の黒幕、それは瓦の下に隠れて普段は見ることのできない「防水シート(ルーフィング)」の劣化であることがほとんどなのです。
この記事では、屋根の防水性能の要でありながら、見過ごされがちな「防水シート」に徹底的にスポットライトを当てます。
- なぜ瓦は元気なのに雨漏りするのか?
- 瓦屋根に最適な防水シートの種類と費用は?
- 業者選びで見積書のどこをチェックすればいい?
これらの疑問を解決し、あなたの大切な住まいを雨漏りから守るための全知識を、初心者の方にも分かりやすく解説します。
屋根の構造を簡単おさらい!防水シートの超重要な役割
まず、屋根がどのように雨を防いでいるのか、シンプルな構造を見てみましょう。
- 瓦(一次防水):屋根の表面で雨を受け止め、大部分の雨水を下に流します。
- 防水シート(二次防水):瓦の隙間から侵入してきた雨水を受け止め、軒先まで排水する「雨漏りを防ぐ最後の砦」です。
- 野地板(のじいた):屋根の骨組みの上に張られる板で、防水シートと瓦を支える下地です。
つまり、どんなに立派な瓦が葺かれていても、この防水シートが破れたり劣化したりすると、雨漏りに直結してしまうのです。台風で瓦が1枚飛んでしまってもすぐに雨漏りしないのは、この防水シートが頑張ってくれているおかげなのです。
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【雨漏りの最大の謎】瓦と防水シートの「寿命のズレ」
ここが最も重要なポイントです。瓦と防水シートには、耐用年数に大きなギャップがあります。
| 部材 | 耐用年数の目安 | 特徴 |
|---|---|---|
| 瓦(粘土瓦) | 50年~100年以上 | 非常に丈夫で、塗装などのメンテナンスも不要。 |
| 防水シート | 10年~30年 | アスファルトやゴムが主成分で、経年で硬化し、破れやすくなる。 |
お分かりでしょうか? 50年以上もつ丈夫な瓦を屋根に載せていても、その下にある防水シートは20~30年で寿命を迎えてしまうのです。
これが、「瓦はまだ綺麗なのに、なぜか雨漏りが始まった…」という現象の正体です。そして、この寿命を迎えた防水シートを交換するために、築20~30年で「葺き直し」や「葺き替え」といった大規模なメンテナンスが必要になるのです。
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瓦屋根に最適な防水シートはどれ?種類と費用を徹底比較
防水シートには様々な種類があり、どれを選ぶかで次のメンテナンス時期や費用が大きく変わります。ここでは代表的な種類と、瓦屋根との相性を解説します。
| 種類 | 耐用年数 | 費用目安 (m²単価) | メリット | デメリット | 瓦屋根との相性 |
|---|---|---|---|---|---|
| アスファルトルーフィング | 約10年 | 約200円~ | 安価 | 耐久性が低く、破れやすい | △ 推奨できない |
| 改質アスファルトルーフィング | 約30年 | 約400円~ | 耐久性と価格のバランスが良い、破れにくい | アスファルトよりは高価 | ◎ 最もおすすめ |
| 粘着層付きルーフィング | 約30年 | 約900円~ | 釘穴が開かず防水性が高い | 高価、湿気を逃しにくい | ○ 選択肢の一つ |
| 透湿防水ルーフィング | 約50年 | 約500円~ | 非常に高耐久、湿気を逃がす | 高価、施工に技術が必要 | ○ 長期的に見れば有効 |
【プロのおすすめ】瓦屋根なら「改質アスファルトルーフィング」以上を選ぼう!
瓦屋根のリフォームで最も推奨されるのが「改質アスファルトルーフィング」です。
その理由は、瓦の釘を打った際に穴を自己修復する「釘穴シール性」が高く、また、瓦の長寿命(50年以上)に対して、ある程度長い期間(30年)性能を維持できるためです。
最も安価な「アスファルトルーフィング」は、耐用年数が10年程度と短く、せっかく長持ちする瓦を葺いても、10年後にまた防水シートの交換が必要になる可能性があり、長期的に見ると「安物買いの銭失い」になってしまいます。
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防水シートの交換方法と費用は?
劣化した防水シートを交換するには、一度瓦を剥がす必要があります。そのため、工事は以下のいずれかになります。
- 葺き直し工事【費用相場:100万~180万円】
既存の瓦を一度丁寧に取り外し、防水シートと下地を新しくした後、同じ瓦を再利用して葺き直す方法です。瓦本体に問題がない場合におすすめで、葺き替えよりも費用を抑えられます。 - 葺き替え工事【費用相場:140万~240万円】
瓦も防水シートもすべて新しくする工事です。瓦の劣化も進んでいる場合や、屋根を軽くして耐震性を高めたい場合に選択されます。
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業者選びで失敗しない!見積書で「防水シート」を必ずチェック!
屋根リフォームを依頼する際、業者選びで絶対に失敗しないためのチェックポイントをお教えします。それは、見積書の「防水シート」の項目です。
信頼できる業者かどうかは、ここに現れます。
- 防水シートの種類が明記されているか?
「防水シート 一式」ではなく、「改質アスファルトルーフィング」のように、製品の種類や商品名まで具体的に書かれているか確認しましょう。 - 安価なシートで見積もられていないか?
もし見積書に「アスファルトルーフィング940」と書かれていたら要注意です。これは最も安価で耐久性の低いシートです。なぜそのシートを選んだのか、理由を業者に確認しましょう。長期的な視点に立った提案ができない業者かもしれません。 - 「うちは特別なシートだから大丈夫」に注意
具体的な製品名を言わず、「うちは特別だから」と説明を濁す業者もいます。必ず製品名と、その製品の耐用年数を確認し、納得できる説明を求めましょう。
リフォームの打ち合わせでは、「防水シートはどの種類を使いますか?」と質問するだけで、業者の知識レベルや誠実さを見極めることができます。
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まとめ
これまで見てきたように、瓦屋根の防水性能、ひいては家の寿命を左右しているのは、表面の瓦ではなく、その下に隠れた「防水シート」です。
- 雨漏りの真犯人:瓦ではなく、劣化した防水シート。
- 寿命のギャップ:50年もつ瓦に対し、防水シートの寿命は20~30年。
- 最適な選択:瓦屋根には、耐久性と価格のバランスが良い「改質アスファルトルーフィング」以上がおすすめ。
- 業者選びの鍵:見積書の防水シートの項目を必ず確認し、納得のいく説明を求めること。
屋根のリフォームは、決して安い買い物ではありません。だからこそ、見えない部分にまで目を向け、長期的な視点で最適な選択をすることが重要です。この記事が、あなたの大切な住まいを雨漏りから守る一助となれば幸いです。
クイック屋根工事
私たちクイック屋根工事は、日本全国で建物の屋根を中心に、あらゆるリフォーム工事を手がけています。
【累計6,000件以上の施工実績】
屋根葺き替えや屋根カバー工事、屋根塗装、防水工事から、雨樋の修理、内装工事まで幅広い工事に対応。独自の全国派遣ネットワークにより、迅速な対応が可能です。各地で培った経験をもとに、地域の気候や建築様式に適した最適な修理方法をご提案いたします。
【専門資格を持つ職人が対応】
弊社では、厳しい加盟条件を満たした専門修理業者をご紹介します。すべての業者が「一級建築士」「屋根工事技士」などの資格を持つ専門家による監修のもと、豊富な経験を活かした施工を行います。
【お客様の声】
「兵庫県姫路市で屋根修理をお願いしましたが、親切な対応と確かな技術で大満足です!」(50代・女性)
「雨漏りが気になっていましたが、しっかりと原因を特定し、丁寧に施工していただきました」(40代・女性)
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